K-1 (路面電車車両)
K-1 К-1 | |
---|---|
K-1(オデッサ) | |
基本情報 | |
製造所 | タトラ=ユーク |
製造年 | 2001年 - |
製造数 | 76両 |
主要諸元 | |
編成 | 単車(ボギー車) |
軌間 | 1,524 mm |
電気方式 |
直流550 V (架空電車線方式) |
最高速度 | 65.0 km/h |
車両定員 | 170人(着席40人) |
車両重量 | 18.6 t |
全長 | 16,400 mm |
車体長 | 15,620 mm |
全幅 | 2,500 mm |
全高 | 3,145 mm |
車輪径 | 700 mm |
固定軸距 | 1,900 mm |
台車中心間距離 | 7,500 mm |
動力伝達方式 | 直角カルダン駆動方式 |
主電動機出力 | 46 kw |
出力 | 184 kw |
制御方式 | 電機子チョッパ制御(IGBT素子) |
制動装置 | 発電ブレーキ、機械式ディスクブレーキ、電磁吸着ブレーキ |
備考 | 主要数値は[1][2][3][4]に基づく。 |
K-1(ウクライナ語: К-1)は、ウクライナの鉄道車両メーカーであるタトラ=ユークがウクライナ各地へ向けて展開している路面電車車両である[1][3][4]。
概要
[編集]タトラ=ユーク(Татра-Юг)はウクライナの国営企業であるユージュマシュとチェコのČKDタトラの合資会社として設立された企業で、ČKDタトラ倒産後は有限責任会社として路面電車の製造事業を展開している。設立当初はČKDタトラのタトラT6B5(T3M)の同型車両をウクライナ各地に向けて製造していたが、2001年以降同社はこの車両を基にした独自形式の展開を開始した。これがK-1である[3][5][4]。
ループ線が存在する路線に適した片運転台のボギー車で、連結運転にも対応している。全溶接支持構造を用いた鋼製車体を有しており、車体は防食コーディングにより耐用年数の増加が図られている。車内にはクロスシートがあり、3箇所の乗降扉が存在する右側には1列、左側には2列が設置されている。暖房は運転室と客室で独自に設置されており、暖房については前者は空調装置(HVAC)、後者は側壁内に埋め込まれたヒーターによって行われる[1][2]。
電気機器はウクライナ各地の企業で製造され、主電動機はハルキウのエレクトロティアズマッシュ(ГП «Электротяжмаш»)製の直流電動機が、制御装置はザポリージャのザポリージャ電気機器工場(КПТТ Запорожского электроаппаратного завода)製の電機子チョッパ制御装置(IGBT素子)が用いられている。制動装置には回生ブレーキが用いられており、従来の車両と比べて消費電力が40 - 50 %削減される。これらを含め、K-1の部品のうち90 %以上はウクライナ製のものが使われている[1][2][6]。
導入都市
[編集]2001年に試作車が製造された後、2004年以降以下のウクライナの各都市へ向けて導入が行われている[5][4]。
K-1 導入都市一覧[4] | ||
---|---|---|
都市 | 導入車両数 | 備考・参考 |
ドネツィク (ドネツィク市電) |
28両 | |
オデッサ (オデッサ市電) |
10両 | |
キーウ (キーウ市電) |
9両 | |
クルィヴィーイ・リーフ (クルィヴィーイ・リーフ市電) |
7両 | |
マリウポリ (マリウポリ市電) |
7両 | |
ムィコラーイウ (ムィコラーイウ市電) |
6両 | |
ルハーンシク (ルハーンシク市電) |
5両 | 1両は火災により焼失 2015年以降全車運行停止[7] |
ザポリージャ (ザポリージャ市電) |
1両 | |
コノトプ (コノトプ市電) |
1両 | 試作車 2007年以降営業運転に使用[5] |
カーミヤンシケ (カーミヤンシケ市電) |
1両 |
ギャラリー
[編集]-
ザポリージャ(後方)
関連項目
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d “K-1”. Tatra-Yug (2015年8月6日). 2020年5月6日閲覧。
- ^ a b c “Трамвайный вагон К-1”. Tatra-Yug. 2014年9月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月6日閲覧。
- ^ a b c d “Украинский производитель с одесскими корнями собирается представить две модели низкопольных трамваев”. Пассажирский Транспорт (2018年9月15日). 2020年5月6日閲覧。
- ^ a b c d e “К-1”. Ретро-трамвай — петербургская классика. 2020年5月6日閲覧。
- ^ a b c “В Конотопе закрыли трамвайное движение”. Пассажирский Транспорт (2018年7月30日). 2020年5月6日閲覧。
- ^ “Украинские производители электротранспорта используют тяговые электродвигатели, которые выпускают в Харькове”. Пассажирский Транспорт (2019年4月2日). 2020年5月6日閲覧。
- ^ “Трамвай в Луганске продолжают грабить”. Пассажирский Транспорт (2018年9月15日). 2020年5月6日閲覧。
- ^ “Трамвайный вагон К-1М”. Tatra-Yug. 2014年9月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月6日閲覧。
外部リンク
[編集]- タトラ=ユークの公式ページ”. 2020年5月6日閲覧。 “