KCSV-6
KCSV-6 | |
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503(2016年撮影) | |
基本情報 | |
製造所 | ガンツ-ハンスレット |
製造年 |
1994年(試作車) 1997年(量産車) |
製造数 | 11両(500 - 510) |
運用開始 | 1994年 |
投入先 | デブレツェン市電 |
主要諸元 | |
編成 | 2車体連接車 |
軸配置 | B'2'B' |
軌間 | 1,435 mm |
電気方式 |
直流600 V (架空電車線方式) |
最高運転速度 | 50 km/h |
設計最高速度 | 60 km/h |
車両定員 |
163人(着席28人) (乗客密度5人/m2) |
車両重量 | 31.6 t |
全長 | 21,660 mm |
全幅 | 2,500 mm |
全高 | 3,570 mm |
車体高 | 3,150 mm |
床面高さ | 735 mm |
車輪径 | 600 mm |
固定軸距 | 1,800 mm |
台車中心間距離 | 6,500 mm |
軸重 | 9.2 t |
主電動機出力 | TK61L(300 V、430 A、1,737 rpm) |
搭載数 | 4基 |
歯車比 | 5.4877 |
出力 | 85 kw |
編成出力 | 340 kw |
備考 | 主要数値は[1][2][3]に基づく。 |
KCSV-6は、ハンガリーの電機メーカーのガンツが開発した路面電車車両。2021年現在はデブレツェン市電で使用されており、形式名は「6軸連接式路面電車(Közúti Csuklós Villamos 6 tengellyel)」という意味である[1][2][3][4][5]。
概要
[編集]1990年代初期のデブレツェン市電では、1960年代に導入された連接車の老朽化が課題となっていた。そこで当時の市電の運営組織はハンガリーの国内企業であるガンツに対し、新型路面電車車両の発注を行った。これがKCSV-6で、同社にとって1970年代以来となる路面電車車両の製造事例となった[1][2]。
両運転台式の2車体連接車で、アーク溶接による組み立てが行われた鋼製車体を有する。主電動機(TK 61 L)は前後台車に2基づつ設置され、2つの歯車を介して動力が台車に伝わる構造を取っている。制動装置は電気ブレーキが用いられる他、台車にはディスクブレーキおよび停車時に使用するばね式ブレーキが設置されており、非常時に備えた電磁吸着ブレーキも搭載される[2][3]。
車内には金属フレームと硬質プラスチックの外装を有する座席が設置されている他、強制換気装置および暖房装置が完備されている。床上高さは750 mmで、乗降の際にはステップを介した移動が必要となる[2][3]。
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車内(運転室側)
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運転台
1993年に試作車(500)が製造され、1994年から営業運転に投入された後、1997年に量産車(501 - 510)の導入が実施された[注釈 1]。2021年現在もこれらの11両が在籍するが、2014年に開通した2号線はウルボス3が限定的に使用されているため、同年以降KCSV-6は1号線のみで運行している。また、ガンツはこれらの車両を最後に路面電車車両の製造を行っていない[1][2][3][4][5][6]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 量産車両は「KCSV6-1S」という形式名でも呼ばれている。
出典
[編集]- ^ a b c d “TÖRTÉNET”. Debreceni Közlekedési Zrt.. 2021年7月11日閲覧。
- ^ a b c d e f “KCSV6-1S”. DKV Zrt.. 2021年7月11日閲覧。
- ^ a b c d e “KCSV6-1S (Közúti CSuklós Villamos 6 tengellyel - 1. Sorozat)”. DKV Zrt.. 2015年5月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月11日閲覧。
- ^ a b Ács Attila (2013年2月24日). “BÚCSÚ A KCSV-6-TÓL?”. iHO. 2021年7月11日閲覧。
- ^ a b 宇都宮浄人「海外LRT事情・LRT化を進めるハンガリー」『路面電車EX 2019』第14巻、イカロス出版、2019年11月19日、109-110頁、ISBN 978-4802207621。
- ^ “CAF URBOS 3”. DKV Zrt.. 2014年11月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月11日閲覧。