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MONO消しゴム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
白い一般的なMONO消しゴム。

MONO消しゴム(モノけしゴム)は、トンボ鉛筆が販売するプラスチック消しゴムのブランド名。ロングセラー商品・定番商品で、比較的高性能であるため愛用する者も非常に多い。

「MONO」は鉛筆・ボールペンなどを含めたトンボ鉛筆の筆記具ブランド名であるが、特に消しゴムを指して単に「MONO」と呼ぶ場合も多い。「モノケシ」という愛称も存在し、トンボ鉛筆が公式サイトにおける企画名[1]に用いている。

沿革

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元々は、1967年にトンボ鉛筆創業55周年を記念して発売された高級鉛筆「MONO100」の1ダース入りの箱の中にノベルティーとして入れられていた[1]ポリ塩化ビニルを原料としたプラスチック消しゴムであった。

1969年発売の初代MONO消しゴム。

当時主流だった生ゴムを原料とするラバー消しゴムに比べて消字力がよかったため評判となり、1969年に青・白・黒のストライプの紙スリーブで商品化された(この開発には消しゴムメーカーのシードゴム工業が協力している[2])。ロゴの位置が現行製品と異なっており、青のストライプにMONO、白にTombow、黒にPLASTIC ERASERという位置になっていた。

2018年春以降の出荷分では、可塑剤フタル酸エステル不使用のものに変更した[3]

スリーブの変革

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1980年頃にロゴが現行製品と同じ位置の、青にPLASTIC ERASER、白にMONO、黒にTombowとなり、1990年代には、MONOの書体もゴシック体に変更され、現行の形となった(この頃までは、消しゴム本体にもMONOロゴが印刷されていた)。その後はトンボ鉛筆のロゴ刷新時における数度の微変更を経て現在に至る。

2005年より、スリーブが消しゴムに食い込んで傷つくのを防ぐため、スリーブの角にU字形の切れ込み(Uカット)を採用した。また2010年代半ばよりシードに委託していた消しゴム製造を自社に切り替え、スリーブ側面にあった日本字消工業会のクリーンマーク(固有番号01)が除かれた。

シリーズ

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MONO(モノ消しゴム)
サイズ別のMONO消しゴム。
上が標準品、下がブラックタイプ。
定番商品。現在販売されているサイズは5種類。2013年に本体の汚れが目立たない「MONO消しゴム[ブラック]」(2種類)を追加。事務製図用。
2017年8月18日には試験対応用として文字なしのMONO消しゴムも発売。
MONO NONDUST(モノ ノンダスト)
消しくずが1つにまとまりやすく、散らかりづらくなっているもの。事務製図用。
MONO NP
焼却時に有毒ガスが出ないように、原料にスチレン系合成ゴムを使用したもの。パッケージは緑色。販売終了。
MONO LIGHT(モノ ライト)
軽い力で消せるようにしたもの。細長い形で、サイズは2種類。パック販売では通常のMONO消しゴムとの同梱品もある。事務製図用。
MONO もっとかる〜く消せる消しゴム
MONO LIGHTの改良版。学習用。
MONO もっとあつまる消しゴム
MONO NONDUSTの改良版。学習用。販売終了。
MONO 砂消しゴム
砂消しゴム。インク・タイプライター用。
MONO 砂・ラバー消しゴム
左半分が砂消しゴム、右半分が天然ゴムを使った消しゴムとなっている。インク・鉛筆両用。
MONOノック3.8
ノック式消しゴム。直径3.8 mm。非PVC素材。
MONO stick
こちらもノック式だが、直径が6.7 mmとなりクリップが未搭載となっている。
MONO one
MONO stickをコンパクト化した、ショートタイプの繰り出し型消しゴム。直径6.7 mm。
MONO zero
世界最細のノック式消しゴム。非PVC素材。消しゴムの形状は丸型(直径2.3 mm)と角型(2.5 mm × 5 mm)がある。
MONO AIRtouch(モノ エアタッチ)
上がMONOエアタッチ。下がMONOダストキャッチ。
中空マイクロカプセルと特殊配合オイルの組み合わせにより、驚異的な軽いタッチを実現した消しゴム。反面消しクズは多い。
MONO dustCATCH(モノ ダストキャッチ)
タックポリマーの配合により、文字通り『消しクズをキャッチする』消しゴム。出た消しクズは本体と融合するか、出たとしても1つにまとまり、机を汚さない。本体は黒色で、汚れも目立ちにくい。
MONO AIR touchとMONO dustCATCHには、MONO oneと同じタイプもある(いずれも現在は販売終了)。
MONO smart(モノ スマート)
厚さが5.5 mmのスリムタイプ。
MONO 2Way
修正テープと一体化。消しゴムは回転繰り出し式。
MONO 学習用消しゴム
消字性能を向上させ、2B、4B、6Bなどの濃く柔らかい芯で書かれた文字でも簡単に消せる。学習用。スリーブにミシン目あり。
MONO TOUGH(モノ タフ)
強度を向上させ折れにくくしたタイプ。独自の「ななめスリーブ」を特徴とする。サイズは2種類。スリーブにミシン目あり。
MONO ソフトタイプ・MONO ハードタイプ
ダイソー限定販売品。サイズはPE-01Aと同じ。

関連書籍

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  • 『MONO文具BOOK』(宝島社、2020年、ISBN 978-4299008015)付録にMONO消しゴムを模したガジェットポーチがついている。

脚注

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  1. ^ 『ダカーポNO.331』マガジンハウス、1995年8月16日、94頁。 
  2. ^ トンボ鉛筆100周年記念事業委員会 編『トンボ鉛筆100年史』トンボ鉛筆、2013年3月、50頁。 
  3. ^ お知らせ 消しゴム『モノ』について”. トンボ鉛筆 (2021年11月24日). 2022年10月5日閲覧。

外部リンク

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