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クレイジー・ママ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Mama Weer All Crazee Nowから転送)
スレイド (バンド) > クレイジー・ママ
「クレイジー・ママ」
スレイドシングル
初出アルバム『スレイド?
B面 スピークス・イヴィル
リリース
規格 7インチシングル
ジャンル
時間
レーベル ポリドール
作詞・作曲
プロデュース チャス・チャンドラー
チャート最高順位
後述を参照
スレイド シングル 年表
  • クレイジー・ママ
  • (1972年)
スレイド? 収録曲
グッバイ・グッバイ
(B-7)
クレイジー・ママ
(B-8)
アイ・ドン・マインド
(B-9)
ミュージックビデオ
「Mama Weer All Crazee Now (TopPop)」 - YouTube
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クレイジー・ママ」(原題 : Mama Weer All Crazee Now)は、スレイドの楽曲である。1972年8月にアルバム『スレイド?』からの先行シングルとして発売された。作詞作曲はノディ・ホルダージム・リー英語版で、プロデューサーはチャス・チャンドラー

1975年にキッスが発売した「ロックンロール・オールナイト」は、本作にインスパイアされて制作された楽曲で、ジーン・シモンズは「『ロックンロール・オールナイト』は、スレイドの『クレイジー・ママ』の"私生児"なんだよ(“Rock and Roll all Nite‘ is a direct bastard child of Slade's ‘Mama Weer All Crazee Now’.”)」と語っている[3]

なお、原題が「Mama Weer All Crazee Now」とスペルを間違っているが[注釈 1]、これは意図的なもの[4]

背景

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「クレイジー・ママ」は、リーが単独で完成させた初の楽曲だった。ホルダーはロンドンのウェンブリー・アリーナでのライブ終了後に、壊された観客席を見て「今夜は誰もが狂っていたに違いない」と感じたことを思い出し、そこから歌詞の着想を得た[5][6]。なお、本作の当初のタイトルは「My My We're All Crazy Now」であったが、プロデューサーのチャス・チャンドラーの前で演奏した際に、チャンドラーが「Mama Weer All Crazee Now」と聞き違え[5]、ホルダーとリーがこちらの方がタイトルに相応しいと考えたことから変更された[7]

1984年の『レコード・ミラー英語版』誌のインタビューで、リーは本作と「カモン!!」について、「1972年にチャック・ベリーのライブを見に行ったら、観客全員が彼の歌を歌っていて、それがとても素晴らしく思えたんだ。それで「観客のことを歌にするのはどうだろうか」と思って、僕らは『カモン!!』と『クレイジー・ママ』を書いた。」と語っている。1986年のファンクラブのインタビューで、デイヴ・ヒル英語版は「この曲は観客とバンドの間で起こったことに基づいている。」と語っている[8]

本作は、1972年8月にアルバム『スレイド?』からの先行シングルとして発売され、アイルランドシングルチャート[9]全英シングルチャート[10]で最高位1位を獲得した。バンドとチャンドラーはビートルズの『ゲット・バック』(1969年)以来となる初登場1位を狙っていたが、レーベル側は実現できるはずがないと考えていた。その後、シングルがチャートで初登場2位を獲得したことにより、レーベル側は考えを改め、1973年に発売された『カモン!!』においては発売前よりラジオ番組などで放送し、購入を促すという戦略がとられた[11]

リリース

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本作は、イギリス、アイルランド、ヨーロッパ全土、スカンディナヴィア、ユーゴスラビア、イスラエル、カナダ、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチン、ブラジル、日本などの国でポリドール・レコードから7インチシングルとして発売された。

B面には「スピークス・イヴィル」が収録され、2007年に発売されたコンピレーション・アルバム『B-Sides』にも収録された。なお、アルゼンチンで発売されたシングルのB面には「恋のバック・ホーム」が収録された。

プロモーション

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本作のミュージック・ビデオは制作されていない[12][13]

イギリスでは音楽番組『トップ・オブ・ザ・ポップス』、ドイツでは『Disco』や『Musikladen』、オランダでは『TopPop』で披露された[14]。その後1977年にシングル『ジプシー・ロードホッグ』のプロモーションで出演した『Supersonic』、1981年にシングル『ウィール・ブリング・ザ・ハウス・ダウン』のプロモーションで出演した『Moondogs』でも披露された[15]

シングル収録曲

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7インチシングル
#タイトル作詞・作曲時間
1.「クレイジー・ママ」(Mama Weer All Crazee Now)
2.「スピークス・イヴィル」(Man Who Speeks Evil)
合計時間:
7インチシングル(アルゼンチン盤)
全作詞・作曲: ノディ・ホルダー、ジム・リー。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「クレイジー・ママ」(Mama Weer All Crazee Now)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
2.恋のバック・ホーム(Take me Bak 'Ome)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
合計時間:
7インチシングル(USプロモ盤)
全作詞・作曲: ノディ・ホルダー、ジム・リー。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「クレイジー・ママ」(Mama Weer All Crazee Now)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
2.「クレイジー・ママ」(Mama Weer All Crazee Now)ノディ・ホルダー、ジム・リーノディ・ホルダー、ジム・リー
合計時間:

クレジット

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チャート成績

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チャート (1972年) 最高位
オーストラリア (ARIA)[16] 3
オーストリア (Ö3 Austria Top 40)[17] 6
ベルギー (Ultratop 50 Wallonia)[18] 5
ベルギー (Ultratop 50 Flanders)[19] 11
オランダ (Single Top 100)[20] 7
フランス (SNEP)[21] 30
ドイツ (GfK Entertainment charts)[22] 6
アイルランド (IRMA)[9]
1
スイス (Schweizer Hitparade)[23] 5
UK シングルス (OCC)[10] 1
US Billboard Hot 100[24] 76

カバー・バージョン

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脚注

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注釈

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  1. ^ 正しいスペルは「Mama We're All Crazy Now」。
  2. ^ A面の「メリー・クリスマス・エヴリバディ」も、スレイドのカバー曲である。

出典

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  1. ^ Slade - Mama Weer All Crazee Now / Man Who Speeks Evil - Polydor - UK - 2058 274”. 45cat. 2020年6月20日閲覧。
  2. ^ Rivadavia, Eduardo (2013年3月17日). “Top 10 ‘70s Glam Rock Songs”. Ultimate Classic Rock. 2020年6月27日閲覧。
  3. ^ Kiss Founder Gene Simmons Says Band’s ‘Heart and Soul Lies in England’”. ultimateclassicrock (2011年11月9日). 2020年6月28日閲覧。
  4. ^ Du Noyer, Paul (2003). The Illustrated Encyclopaedia of Music (1st ed.). Fulham, London: Flame Tree Publishing. p. 84-85. ISBN 978-1-904041-96-2 
  5. ^ a b Holder, Noddy (1999). Noddy Holder – Who's Crazee Now?. Ebury Press. ISBN 0-09-187503-X 
  6. ^ Thompson, Dave. Mama Weer All Crazee Now - Slade | Song Info - オールミュージック. 2020年6月28日閲覧。
  7. ^ Powell, Don; Falkenberg, Lise Lyng (2013). Look Wot I Dun: Don Powell of Slade. Omnibus Press. p. 124. ISBN 1-7830-5040-3 
  8. ^ Slade International Fan Club newsletter March - April - May 1986
  9. ^ a b The Irish Charts - Search Results - Slade”. Irish Singles Chart. 2022年3月27日閲覧。
  10. ^ a b "Official Singles Chart Top 100". UK Singles Chart. 2020年9月12日閲覧。
  11. ^ Charlesworth, Chris (1984). Slade, Feel the Noize!: an illustrated biography. London: Omnibus Press. p. 44. ISBN 0-7119-0538-X 
  12. ^ 1986 - Slade Fan Club www.sladefanclub.com”. Sladefanclub.com. 2020年6月28日閲覧。
  13. ^ Slade International Fan Club newsletter June - July - August 1986
  14. ^ Slade (22 October 2015). Slade - Mama Weer All Crazee Now・TopPop. TopPop. 2020年6月28日閲覧
  15. ^ SLADE @ www.slayed.co.uk”. Crazeeworld.plus.com. 2011年7月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月28日閲覧。
  16. ^ Go-Set Australian charts ~ 1972”. Poparchives.com.au. 2020年6月28日閲覧。
  17. ^ "Austriancharts.at – Slade – Mama Weer All Crazee Now" (in German). Ö3 Austria Top 40. 2020年9月12日閲覧。
  18. ^ "Ultratop.be – slade – Mama Weer All Crazee Now" (in French). Ultratop 50. 2020年9月13日閲覧。
  19. ^ "Ultratop.be – slade – Mama Weer All Crazee Now" (in Dutch). Ultratop 50. 2020年9月12日閲覧。
  20. ^ "Dutchcharts.nl – slade – Mama Weer All Crazee Now" (in Dutch). Single Top 100. 2020年9月12日閲覧。
  21. ^ InfoDisc : Tout les Titres par Artiste”. Infodisc.fr. 2013年10月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月28日閲覧。
  22. ^ "Offiziellecharts.de – slade – Mama Weer All Crazee Now". GfK Entertainment Charts. 2020年9月12日閲覧。
  23. ^ "Swisscharts.com – slade – Mama Weer All Crazee Now". Swiss Singles Chart. 2020年9月12日閲覧。
  24. ^ The Hot 100 Chart”. Billboard. Prometheus Global Media (1973年1月13日). 2020年6月28日閲覧。
  25. ^ Steffen Hung (2012年3月17日). “The Les Humphries Singers & Orchestra - Sound '73”. hitparade.ch. 2020年6月28日閲覧。
  26. ^ Vinyl Album - James Last - Non Stop Dancing '73 - Polydor - Germany”. 45worlds.com. 2020年6月28日閲覧。
  27. ^ Vinyl Album - The Runaways - And Now... The Runaways - Cherry Red - UK”. 45worlds.com (2016年10月10日). 2020年6月28日閲覧。
  28. ^ Erlewine, Stephen Thomas. Condition Critical - Quiet Riot | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020年6月28日閲覧。
  29. ^ The Hot 100 Chart”. Billboard. Prometheus Global Media (1984年8月25日). 2020年6月28日閲覧。
  30. ^ Recording: Mama weer all crazee now - Mama's Boys”. Second Hand Songs (2009年1月20日). 2020年6月28日閲覧。
  31. ^ Mama's Boys - Mama Weer All Crazee Now / Face To Face - Jive - USA - JS 1-9213”. 45cat. 2020年6月28日閲覧。
  32. ^ Ángeles Del Infierno - Biography”. Metal Storm (2017年6月25日). 2020年6月28日閲覧。
  33. ^ Official Singles Chart Top 50 (02 December 1990 - 08 December 1990)”. Official Charts Company (1990年12月2日). 2020年6月28日閲覧。
  34. ^ Medium: Wham Bam Thank You Glam - (1996)”. Second Hand Songs (2008年2月10日). 2020年6月28日閲覧。
  35. ^ Big Six: Ready to Rock”. 2020年6月28日閲覧。

外部リンク

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