NADPHデヒドロゲナーゼ
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NADPHデヒドロゲナーゼ(NADPH dehydrogenase)は、次の化学反応を触媒する酸化還元酵素である。
- NADPH + H+ + 電子受容体 NADP+ + 還元型電子受容体
ただし、生理的な「電子受容体」は明らかになっていない。生物界に幅広く存在しており、補因子としてFAD(植物)またはFMN(酵母)を用いるフラボタンパク質である。NADPHジアホラーゼ(NADPH diaphorase)、旧黄色酵素(old yellow enzyme)とも呼ばれる。
1933年オットー・ワールブルクが下面発酵酵母から抽出した黄色い酵素Gelbe Fermentがその最初として知られている。これをヒューゴ・テオレルが詳細に研究し、フラボタンパク質であることを示している。1991年には遺伝子も同定されているが、この酵素の機能や役割は未だによくわかっていない。[1]
なお、NADPHを酸化する酵素は他にも多数知られており、中にはNADPHデヒドロゲナーゼ (キノン)のように非常に紛らわしい名前のものもある。
参考文献
[編集]- Boyer, P.D., Lardy, H. and Myrback, K. (Eds.), The Enzymes, 2nd ed., vol. 7, Academic Press, New York, 1963, p. 477-494.
- AVRON M, JAGENDORF AT (1957). “Some further investigations on chloroplast TPNH diaphorase”. Arch. Biochem. Biophys. 72: 17–24. doi:10.1016/0003-9861(57)90169-8. PMID 13471057.
- Jagendorf AT (1963). “Chloroplast TPNH diaphorase”. Methods Enzymol. 6: 430–434.
- Theorell H (1935). “Das gelbe Oxydationsferment”. Biochem. Z. 278: 263–290.
- Theorell H and Akesson A (1956). “Molecular weight and FMN content of crystalline "old yellow enzyme"”. Arch. Biochem. Biophys. 65: 439–448. doi:10.1016/0003-9861(56)90204-1.
- ^ 藤元宏和 (2012年3月). “正体不明の有名人 - 旧黄色酵素”. 生化夜話. GEヘルスケア・ジャパン. 2015年4月22日閲覧。