NEFSS
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NEFSS(英語: Next Evolution in Financial Services Systems、ねふす)は、2003年に日本アイ・ビー・エムが発表したJavaベースのオープン系勘定系システムパッケージ[1]。
概要
[編集]正式名称は「次世代金融サービス・システム(NEFSS:Next Evolution in Financial Services Systems)」[2]。
NEFSSはJava (J2EE) による「マルチプラットフォームなオープン系勘定系」。NEFSSは業務コンポーネントと銀行向けシステム基盤から構成され、預金など標準的な業務コンポーネントには米フィデリティ・インフォメーション・サービス (Fidelity Information Services, FIS) の勘定系パッケージ「Corebank」を提供、ユーザーは独自の業務コンポーネントをJavaで構築することも可能。両者を含めて「NEFSS/Corebank」とも記載される。
NEFSSはWebSphere Application Serverなどのアプリケーションサーバがあれば、メインフレームのz/OS上や、UNIXのAIX上などでも稼働する。リレーショナルデータベースのDB2、メッセージングのMQなどを使用できる。
歴史
[編集]- 2003年10月 日本IBMがNEFSSを発表
- 2005年 6月 米国IBMがNEFSSを、銀行向けの次世代勘定系システム構築ソリューション「IBMコア・システム・トランスフォーメーション」の中核製品と位置付ける
採用行
[編集]- 住信SBIネット銀行(2007年9月稼働[3])
- 2020年末に日本IBMとシステム更改に合意。2022年夏の新システム稼働を目指している。システム更改合意前は日立製作所のオープン勘定系システムへの切替を予定しており、NEFSSの採用邦銀がゼロになる可能性が高かった。[4]
- スルガ銀行(開発中断、スルガ銀行が日本IBMに損害賠償請求訴訟、2015年判決確定[5])
- 東京スター銀行(開発中断)
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ “米IBMがSOA指向の次世代銀行システムを発表、中核に日本IBMの「NEFSS」を採用”. 日経XTECH
- ^ “米IBMがCSTの新版を発表,金融機関のビジネス・トランスフォーメーションを支援”. 日経XTECH
- ^ “IT戦略の分岐点:SBI vs. 楽天 vs. ヤフー ネット3社による「銀行」のつくり方”. 日経コンピュータ
- ^ “住信SBIの勘定系、日立切り替えから日本IBM更改に”. 日本経済新聞 (2021年2月22日). 2021年2月22日閲覧。
- ^ “スルガ銀-IBM裁判で最高裁が上告を棄却、日本IBMの約42億円賠償が確定”
外部リンク
[編集]- 住信SBIネット銀⾏のIT戦略 - 住信SBIネット銀行(NEFSS/Corebankを含めたシステム概要図あり)