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PSR J1719-1438 b

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
PSR J1719-1438 b
仮符号・別名 PSR 1719-14 b[1]
星座 へび座
分類 太陽系外惑星
発見
発見日 2011年8月25日
発見者 Matthew Bailes et al.
発見方法 パルサータイミング法
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 0.0044 AU[1][2]
離心率 (e) < 0.06[1][2]
公転周期 (P) 2.17695 時間
(0.090706293 日[1][2])
前回近点通過 JD 2455235.51652439[1]
PSR J1719-1438の衛星
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  17h 19m 10.0730(1)s[2][3]
赤緯 (Dec, δ) −14° 38′ 00.96(2)″[2][3]
距離 ~3900 ± 980 光年[1][2]
(~1200 ± 300 pc)[1][2]
物理的性質
半径 ~0.4 RJ[1][2]
質量 ~1 MJ[1][2]
平均密度 19.5 g/cm3
表面重力 154.96 m/s2
(15.8 G)
年齢 > 1.25億年[1]
Template (ノート 解説) ■Project

PSR J1719-1438 bは、ミリ秒パルサーPSR J1719-1438の周りを公転する太陽系外惑星である。

物理的性質

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概要

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PSR J1719-1438 bは、質量が木星とほぼ同じと推定されているが、その一方で半径は木星の40%程しかないと推定されている[1]。このため、密度は19.5g/cm3と極めて高い。その密度から、後述するとおり通常の惑星ではなく、かつて白色矮星であった天体の中心核であると考えられている。表面付近は酸素、内部は炭素で構成されており、炭素は結晶化してダイヤモンドのようになっていると考えられている[4][2]

誕生

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PSR J1719-1438のようなミリ秒パルサーは、通常の生成方法で生じた惑星を持たないと考えられており、先行例として、ミリ秒パルサーPSR B1257+12の複数の惑星も、元の恒星超新星爆発をしたときに生じた残骸が固まって生じた惑星であると言われている。PSR J1719-1438 bは、元々は中心星であるPSR J1719-1438と連星であった恒星で、先にPSR J1719-1438が超新星爆発によって中性子星となり、白色矮星となっていたPSR J1719-1438 bの表層を剥ぎ取ったと考えられている。これによって、PSR J1719-1438は物質を取り入れて自転が加速しミリ秒パルサーとなり、PSR J1719-1438 bは収縮した中心核が残ったと考えられている。PSR J1719-1438 bの質量は、元々の白色矮星の0.1%程であると考えられている[4][2]

軌道

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PSR J1719-1438 bは、中心星であるPSR J1719-1438の周りをわずか2時間11分ほどで公転している。この公転周期は、太陽系外惑星の中で最も短いものである。また、公転半径も66万kmしかなく、これも太陽系外惑星の中で最も近い。これは地球の2倍程でしかない[4][2][1]

関連項目

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出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l Extrasolar Planets Encyclopaedia
  2. ^ a b c d e f g h i j k l Bailes, M.; Bates, S. D.; Bhalerao, V.; Bhat, N. D. R.; Burgay, M.; Burke-Spolaor, S.; d'Amico, N.; Johnston, S. et al. (2011). “Transformation of a Star into a Planet in a Millisecond Pulsar Binary”. Science 333 (6050): 1717–20. Bibcode2011Sci...333.1717B. doi:10.1126/science.1208890. PMID 21868629. 
  3. ^ a b SIMBAD
  4. ^ a b c ダイヤ並みの高密度惑星を発見”. ナショナル ジオグラフィック. ナショナル ジオグラフィック協会 (2011年8月26日). 2023年11月27日閲覧。