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ヨハネス・ケプラー(Johannes Kepler、1571年12月27日 - 1630年11月15日)は、ドイツの天文学者。天体の運行法則に関する「ケプラーの法則」を唱えたことでよく知られている。理論的に天体の運動を解明したという点において、天体物理学者の先駆的存在だといえる。数学者、自然哲学者、占星術師という顔ももつ。
1611年頃、ケプラーは、彼の死後『ケプラーの夢』として出版される小説の原稿を公表、回覧した。『ケプラーの夢』の趣旨のひとつは、天文学を実践したらどうなるのかを他の星からの視点で描写し、地球のシステムとは異なるものの可能性を示そうとしたことであった。月への旅行を空想的に描いた原稿は、何人もの人の手に渡っていくあいだに何度か行方不明になった。原稿の内容は、寓意的、自伝的、そして宇宙旅行の論文といった要素から成っており、本書を最初の SF小説と評する人もいる。後年、小説の語り手の母親が悪魔に宇宙旅行の方法を教わったという内容を曲解され、それがケプラーの母親に対する魔女裁判につながった可能性があるといわれている。母親が無罪になったあと、ケプラーは本編の数倍の長さにもなる223項目の注釈を小説に書き加えて、寓意的側面、及び膨大な科学情報、特に月面の地理についての説明をした。