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則天文字(そくてんもじ)は、中国・武周の女帝武則天が制定した漢字。則天新字、武后新字とも言われる。六書の文字分類では象形文字あるいは会意文字である。
武則天が権力を誇示するため、あるいは個人的な好みや考えのため制定されたとされる。武則天が失脚するとほどなく忘れ去られた。日本で最も有名なのは「圀」の字で、徳川光圀の名前に使用されている。この字は「國」の「或」の部分が「惑」に通じるので不吉だとの理由で「囗」(くにがまえ)に「八方」という字が入れられた。
また、「『地』は『土』の上に『山水』がある」という理由から、代わりに「土」の上に「山水」を乗せる字「埊」が考案、使用された。
「臣」は「忠」を第一にせねばならないという考えから「忠」の上に「一」を乗せた字「𢘑」が「臣」の代わりに使用された。
武則天自身の名前「照」は「曌」となった。「空」の上に「日」「月」であり、この字は武則天のためだけの文字である。... [記事全文]