RS-72
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RS-72はダイムラー・ベンツ・エアロスペース(現エアバス・ディフェンス・アンド・スペース)とボーイング・ロケットダインが共同開発したロケットエンジン。本項ではほぼ同一であるエスタスII(ラテン語: Aestus II)も扱う。
概要
[編集]ダイムラー・ベンツ・エアロスペースが開発したエスタスの燃焼器とボーイング・ロケットダインが開発したXLR-132の推進剤供給系を組み合わせて開発されたガス発生器サイクルの2液式ロケットエンジンである。燃料としてモノメチルヒドラジン(MMH)、酸化剤として四酸化二窒素(NTO)を採用した。ガス発生器サイクルとなったことで燃焼圧が上がり、ノズルも拡大したことで、推力、比推力ともに向上している。
2000年7月20日から翌年5月3日にかけて、アメリカ航空宇宙局(NASA)のホワイトサンズ試験施設において14回の燃焼試験を行った。
アリアン5能力向上型開発を目指したPerfo-2000計画の第2段エンジンとして開発されていたが、実機に適用されることはなかった。
主要諸元
[編集]型式名 | エスタスII | RS-72 | |
---|---|---|---|
全長 | [mm] | 2,210 | 2,286 - 2,769 |
質量 | [kg] | 148 | 143 - 154 |
燃焼サイクル | ガス発生器サイクル | ||
推進剤 | NTO/MMH | ||
推力 | [kN] | 46 | 54 |
比推力 | [s] | 337.5 | 338.5 - 340 |
混合比 | 2.05 | 2.05 | |
ノズル膨張比 | 280 | 318 |