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Risc PC

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Acorn Risc PC 600。二段重ね筐体で、3.5" ディスクドライブとDVD-ROMドライブを装備

Risc PCエイコーン・コンピュータ1994年にリリースしたRISC OS/ARMアーキテクチャのコンピュータであり、Acorn Archimedes の後継である。開発コード名は"Medusa"。

Archimedes と同様、Risc PC でも RISC OS オペレーティングシステムROMモジュール上に格納している。Risc PC ではROMベースのOSを拡張し、ディスク上の構成情報や以前はROM上にあったアプリケーションなどを含むディレクトリ構造を扱えるようにしている。

仕様と技術的詳細

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  • メモリ: SIMM、2スロット、最大256MB
  • ビデオ: VIDC20 コントローラ、オプションでデュアルポートVRAM(最大2MB)を装備
  • 拡張バス: Archimedes と同様のEurocardサイズの Podule をサポート。また、バス上の最初の2つの Podule では DMA をサポートしている。
  • オペレーティングシステム: RISC OS 3.5 (Risc PC 600)、RISC OS 3.6 (Risc PC 700)、RISC OS 3.7 (StrongARM Risc PC)。後に RISC OS 4 が標準で使われるようになった。
  • ケース: Cambridge Product Design(BBC Microのデザインをした会社)の工業デザイナー Allen Boothroyd のデザイン。スライスと呼ばれる拡張筐体を重箱のように重ねて、内部の拡張用の空間を広げる形になっている。各拡張筐体の後部には2個の Podule ベイがあり、前面には2個のドライブベイ(一方は3.5インチ、もう一方は5.25インチ)がある。リトラクタブル式フラップでベイの前面を隠すことができる。プラスチック製のケースの内面はニッケル塗料がスプレーされていて、電磁波放射の規制に対応している。
  • ポート: シリアル、パラレル、PS/2キーボード、Acornマウス、ヘッドホン音声出力、DE15 VGA、ネットワーク(オプション)
  • CPU: 2つのプロセッサスロットがあり、ドーターボード上に次のいずれかのチップを実装可能: ARM610 (30 MHz、33 MHz)、ARM700 (33 MHz、プロトタイプのみ)、ARM710 (40 MHz)、ARM810 (55 MHz、プロトタイプのみ)、StrongARM (203 MHz、236 MHz、300 MHz)。コプロセッサとして、Intel 486 および PentiumベースのCPUカード(133MHzまで)とDSPを使ったCPUカード(サードパーティ)がある。
  • 形状: 117(二段重ねの場合 182)×355×384 mm (HxWxD)

年表

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  • 1994年 - Risc PC 600 リリース(30MHz ARM6 CPU)
  • 1995年 - ARM7 CPU アップグレードと Risc PC 700 を新たにリリース
  • 1996年 - StrongARM CPU アップグレードをリリース。
  • 2000年 - 5月、Castle Technology から Kinetic Risc PC がリリースされる。[1]
  • 2001年 - Viewfinder Podule という AGP アダプターにより、IBM PC 用 AGP グラフィックカードが使えるようになった。
  • 2003年 - エイコーンによる Risc PC の製造が終了。

なお、Kinetic Risc PC は、Risc PC 用CPUカードであり、カード上にメモリを搭載している。これは、Risc PC のFSBが遅いため、マザーボード上のメモリへのアクセスがCPUのクロックに比較して極めて低速になってしまったことへの対処である。

Risc PC の現在

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Risc PC の設計を継承した以下のようなマシンが今日でも販売されているが、Risc PC 自体は既に販売終了している。

関連項目

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外部リンク

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