SDガンダムワールド ガチャポン戦士
『SDガンダムワールド ガチャポン戦士』(エスディーガンダムワールド ガチャポンせんし)シリーズは、バンダイ(現・バンダイナムコエンターテインメント)より発売されている「SDガンダム」を題材としたファミリーコンピュータ用ウォー・シミュレーションゲーム。3作目以降のタイトルは『SDガンダム ガチャポン戦士』シリーズになっている。
概要
[編集]「SDガンダム」を題材としたコンピュータゲームとしては最も古いシリーズに当たり、同時にファミリーコンピュータのウォー・シミュレーションゲームとしても最初期の作品である。「ガシャポン」のブランド化(商標登録)以前であったためガチャポンという名前になっている。
第一作『SDガンダムワールド ガチャポン戦士 スクランブルウォーズ』が1987年に発売され、以降『SDガンダム ガチャポン戦士5 BATTLE OF UNIVERSAL CENTURY』までの5作品がファミリーコンピュータ用ゲームソフトとして発売された。
また、SDガンダムのゲームシリーズの原点として、後の『SDガンダムX』『SDガンダムGX』『SDガンダムGNEXT』『SDガンダムジェネレーション』『SDガンダム GCENTURY』『SDガンダム GGENERATION』シリーズに連なる要素も数多く含まれている。
シリーズ
[編集]SDガンダムワールド ガチャポン戦士 スクランブルウォーズ
[編集]ジャンル | ウォー・シミュレーションゲーム |
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対応機種 |
ファミコン ディスクシステム[FCD] ゲームボーイアドバンス[GBA] ニンテンドー3DS バーチャルコンソール[3DS VC] |
開発元 | ヒューマン |
発売元 | バンダイ |
人数 | 1人~2人 |
メディア |
[FCD]ディスクカード(両面) [GBA]ロムカセット |
発売日 |
[FCD]:1987年11月20日 ディスク書き換え:1988年1月20日 [GBA]:2004年8月10日 [3DS VC]:2014年3月19日 |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
1987年にファミリーコンピュータ ディスクシステム用ゲームソフトとして発売されたシリーズ第一作で、『機動戦士ガンダム』から、当時最新作であった『機動戦士ガンダムΖΖ』までのモビルスーツと戦艦がユニットとして登場している。
内容は青と赤で分けられた勢力をそれぞれプレイヤーまたはCPUが操作し、拠点を確保してユニットを生産しながら敵軍本拠地の占領または敵の全滅を目指すというもの。ゲームはユニットの移動や生産を行うシミュレーションパートと格闘アクションによる戦闘パートに分かれており[1]、ユニット毎に異なる性能が設定されていた。あくまで戦闘は格闘アクションによるものであるため、「高性能なユニットを揃えれば勝てる」という、通常のシミュレーションゲームのセオリーが通用しない[1]。 後のシリーズとの違いとして、生産拠点が本拠地の1ヶ所のみ、1ターンで移動出来るユニット数が3機、という点がある。
本作の欠点として、非常に長いCPUの思考時間が挙げられており、ユニット数が多い時などは数十分間待たされてしまうこともあった。
なお本作では10個のマップをプレイすることができるが、最初に発売されたパッケージ販売版(BAN-SGW)と、ディスクライターで供給された「書き換え版」(BAN-SG1)とでは、そのうち5個の内容が変更されており[2]、同一タイトルのゲームであってもバージョンの違いによって異なるマップで遊べるようになっていた。
2004年にファミコンミニのディスクシステムセレクションの一つとしてゲームボーイアドバンスに移植されて再び発売された。その際メディアがロムカセットに変更されたことで画面切り替え時のロード時間が減少されているが、上記のCPU思考時間の長さはそのままの状態で移植されている。
2010年6月15日より、Wiiのバーチャルコンソールで配信開始(マップはパッケージ販売版準拠)。キャラクターゲーム中心であるバンダイ(現・バンダイナムコエンターテインメント)のゲームがバーチャルコンソールで配信されるのは初めてであり、ガンダムシリーズのゲームが配信されるのも初めてである。CPUの思考時間については、WiiリモコンのAボタンを押すことで「加速モード」となり、全ての動作を早くすることで短縮が可能となっている。これはバーチャルコンソール版『ファミコンウォーズ』に搭載されたものと同一である。また、2014年3月19日よりニンテンドー3DSのバーチャルコンソールでも配信が開始された。
SDガンダムワールド ガチャポン戦士 スクランブルウォーズ マップコレクション
[編集]ジャンル | ウォー・シミュレーションゲーム |
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対応機種 | ファミリーコンピュータ ディスクシステム |
開発元 | ヒューマン |
発売元 | バンダイ |
人数 | 1人~2人 |
メディア | ディスク書き換え |
発売日 | 1989年3月3日 |
1989年に発売されたファミリーコンピュータ ディスクシステム用ゲームソフトで、シリーズ1.5作目に相当する。書き換え専用ソフトであり、ディスクライターでのみ購入することができた。
前作と同じシステムで、マップを10個とも新作に差し替えた内容となっている。ただし、1ターンで移動出来るユニット数が6機に倍増、CPUの思考時間が短縮されるなど、前作で遊びにくかった点については多少改善されている[2]。
SDガンダムワールド ガチャポン戦士2 カプセル戦記
[編集]ジャンル | ウォー・シミュレーションゲーム |
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対応機種 |
ファミリーコンピュータ[FC] MSX2[MSX2] |
開発元 |
[FC]:ヒューマン [MSX2]:オペラハウス |
発売元 |
[FC]:新正工業 [MSX2]:バンプレスト |
人数 | 1人~2人 |
メディア | ロムカセット、3.5インチFD(MSX2) |
発売日 |
[FC]:1989年6月25日 [MSX2]:1990年5月25日 |
1989年にファミリーコンピュータ用ゲームソフトとして発売された第二作。新たに『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の機体が追加されている。
カートリッジの容量が増加したことでマップ(30マップ)やユニットが増えた他に、A・Bボタンを同時に押すことで使用出来る武装枠が新しく設けられた。また、従来作の欠点についてもさらに改善されており、1ターンで移動出来るユニット数が最大12体に増加、CPU思考時間の大幅な減少などが行われている[1]。
ユニット生産が本拠地以外の工場でも行えるようになり、工場を占領することで最大7か所でユニットの生産ができるようになった(ユニット生産途中で工場を占領されると、相手のユニットとして生産が続行される)。
アクション形式による戦闘を行うのは今作品が最後となっており、再び同形式の戦闘が採用されるのは『SDガンダムX』を待つ事となる。
2011年2月15日より、Wiiのバーチャルコンソールで配信開始。
SDガンダム ガチャポン戦士3 英雄戦記
[編集]ジャンル | ウォー・シミュレーションゲーム |
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対応機種 | ファミリーコンピュータ |
開発元 | ゲームアーツ |
発売元 | ユタカ |
人数 | 1人~2人 |
メディア | ロムカセット |
発売日 | 1990年12月22日 |
1990年に発売された第三作。今作から戦闘システムがコマンド式に変更され、1ユニットが5機のMSで構成されるようになった。さらに各キャラ毎にレベルが振り分けられ、レベルに応じて命中率と回避率が変化する。特に宇宙世紀ガンダムシナリオの強ネームドキャラはレベルが際立って高いことが多い。
シナリオ(マップ)は地上・宇宙・戦国・外伝の四種類が存在し、地上・宇宙では原作アニメを再現したシナリオ、戦国・外伝では当時展開していた武者ガンダムと騎士ガンダムのシナリオをプレイすることが出来る。それぞれのシナリオでは使用出来るユニットが異なり、違った戦略が要求されるようになった。特に戦国シナリオはお互いに、外伝シナリオは騎士ガンダム側は生産が行えず、初期配置のユニットだけで戦う事を課せられているなどの世界観に合わせた特殊なルールが設定されている。そのため、戦国・外伝シナリオでは地上・宇宙シナリオよりユニットを大切に扱う必要がある。
決着の着け方は「相手勢力の全滅」か「相手のガチャポリス(戦国編では本丸)の占領」のどれかを先に満たした方が勝利する。騎士ガンダムシナリオでは「サタンガンダムの撃破」で勝利。反対に「騎士ガンダムがやられる」で強制敗北という条件になっている。ただし、サタンガンダムは最高レベルのLV20固定で非常に命中・回避率が高く、レベルを上げずに戦うとまず勝てないため、騎士ガンダムシナリオでは他シナリオと異なり「どうやってサタンガンダムを倒すか」が求められる。
基本的に1Pがユニオン(ガンダム側)、2Pがジオン側と割り振られているが、宇宙世紀のシナリオはシナリオとゲーム設定の都合上、1P側はエゥーゴ、2P側はティターンズのユニットも使える。
そのため、正確には本作は地球連邦&エゥーゴVSジオン勢力&ティターンズという勢力図になる。
また、騎士ガンダムシナリオは強制的に1Pがプレイヤー、2PがCPUで固定されている。
それに伴って、『SD戦国伝 武者七人衆編』『SDガンダム外伝 ジークジオン編』の登場キャラクターの他に、アニメ作品からも『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』の機体が新しく追加されている。
戦国編におけるユニット「はんぶらび」が「はんむらび」となっているという誤植が存在しており、取扱説明書にその旨が記載されている。
SDガンダム ガチャポン戦士4 ニュータイプストーリー
[編集]ジャンル | ウォー・シミュレーションゲーム |
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対応機種 | ファミリーコンピュータ |
開発元 | ゲームアーツ、ビッツラボラトリー |
発売元 | ユタカ |
人数 | 1人~3人 |
メディア | ロムカセット |
発売日 | 1991年12月21日 |
1991年に発売された第4作。基本的な部分は前作を踏襲しつつも細かい部分で追加・変更がされており、第三の軍となる黄軍が登場するようになった。 従来の自由にシナリオ(マップ)を選択してプレイするシナリオモードの他に『機動戦士ガンダム』から『逆襲のシャア』までの原作アニメの各場面を再現した全35ステージを順にクリアしていくキャンペーンモードが新たに追加された。
1ユニットの構成MS数は4機に変更され、コマンド式の戦闘は有名パイロット同士が遭遇した場合のみ行われるようになった。それ以外の無名パイロットの指揮するユニットの場合は一斉射撃による簡易的な戦闘のみが行われる。 有名パイロットにはそれぞれレベルとステータスが設定されており、経験を積むことでより強力なパイロットに成長する。特にキャンペーンモードではパイロットの成長の一部が後のステージにも引き継がれるため計画的な育成が要求される。
新規ユニットとしては原作から『機動戦士ガンダムF91』の機体と『SD戦国伝 天下統一編』まで、『SDガンダム外伝 円卓の騎士編』までの戦国伝・外伝のキャラクターが追加されている。
SDガンダム ガチャポン戦士5 BATTLE OF UNIVERSAL CENTURY
[編集]ジャンル | ウォー・シミュレーションゲーム |
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対応機種 | ファミリーコンピュータ |
開発元 | ゲームアーツ |
発売元 | ユタカ |
人数 | 1人~4人 |
メディア | ロムカセット |
発売日 | 1992年12月21日 |
1992年に発売されたシリーズ第5作で、ガチャポン戦士の名前を冠する作品としてはシリーズ最終作となる。 今作ではゲームシステムその物が一新され、プレイヤーは軍の総司令官として4つの艦隊を指揮し、各拠点を占領しながら地球圏の制覇を目指す戦略級シミュレーションゲームとなっている。 各艦隊には司令官とパイロット及び戦艦とMSを配備することが出来、さらに戦艦とMSは旗艦・戦艦と試作型・量産型に分別されているなど、随所に後の『機動戦士ガンダム ギレンの野望』シリーズに似た要素が見られる。
新規参戦は『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』。一方で前作までに登場していた戦国伝・外伝のキャラクターはシステムの大幅な変更のため未登場となっている。
脚注
[編集]継承作品
[編集]- 「スーパーガチャポンワールド SDガンダムX」(SFC)1992年
- 「SDガンダムGX」(SFC)1994年
- 「SDガンダムGNEXT」(SFC&BS)1995年
- 「SDガンダム WINNER'S HISTORY」(GG)1995年
- 「SDガンダム DIMENSION WAR」(バーチャルボーイ)1995年
- 「SDガンダム GCENTURY」(PS/SS)1997年/1998年
- 「SDガンダムウォーズ」(Win/Mac/PIPPIN)1997年
- 「SDガンダム ガシャポン戦記 Episode One」(WS) 2000年
- 「SDガンダム ガシャポンウォーズ」(GC/Wii)2005年/2010年
その他
[編集]- 「SDガンダム SD戦国伝 国盗り物語」(GB)1990年
- 「SDガンダム SD戦国伝2 天下統一編」(GB)1992年
- 「SDガンダム SD戦国伝3 地上最強編」(GB)1992年
- 「SDコマンドガンダム G-ARMS オペレーションガンダム」(GB)1991年