SKハイニックス
種類 | 株式会社 |
---|---|
本社所在地 |
韓国 京畿道利川市 |
設立 | 1983年 |
業種 | 半導体 |
代表者 | グォン・オチョル |
従業員数 | 約21,000名 |
主要株主 |
SKテレコム 20.1% 韓国国民年金公団 10.6% |
外部リンク | http://www.skhynix.com/ |
SKハイニックス | |
---|---|
各種表記 | |
ハングル: | 에스케이하이닉스주식회사 |
漢字: | 에스케이하이닉스株式會社 |
発音: |
エスケイハイニクスチュシックェサ (エスケイハイニクスチュシクフェサ) |
日本語読み: | えすけいはいにっくすかぶしきがいしゃ |
RR式: | Eseukei Hainikseu Jusikhoesa |
MR式: | Esŭkei Hainiksŭ Chusikhoesa |
英語表記: | SK Hynix Inc. |
SKハイニックス株式会社(エスケイハイニックス)は韓国の半導体製造会社。2012年3月にハイニックス半導体から社名を変更した。同国の財閥SKグループに属する。
DRAMが収益の80パーセントを占めている(2018-2Q決算)
概要
[編集]SKハイニックスは韓国内でサムスン電子に次いで、2位の半導体メーカーである。主力製品はDRAMとNAND型フラッシュメモリであり、その他に種類の半導体も製造している。2017年時点で収益の9割をDRAMで稼いでいる。
現代グループの電機部門として創業し、アジア通貨危機後には半導体の製造に特化。LGグループの半導体事業と経営統合を果たすも、2001年に経営破綻し、政府系金融機関からの資金援助を受け債権銀行団の管理下に入った[1]。
その後、経営再建は一段落し、2010年ごろから債権銀行団は保有するハイニックス株の売却先を探していたが、2011年11月に通信大手、SKテレコム傘下に入ることが決まり、2012年3月にSKハイニックスに社名変更した。
NAND型フラッシュメモリ分野の技術力確保のため、1990年代から東芝と技術提携を通じ、該当分野の技術力強化を目指している。東芝に提訴されたこともあるが、両社は毎回和解に合意している(東芝研究データ流出事件)。2017年にキオクシアの買収に参画することで、技術提携関係を更に深くする考えを示した[2]。
2010年代後半の半導体不況が続く中、設備投資を盛んに行っており、2018年までに清州市に約20兆ウォンを投じて6万平方メートル規模の工場を新設したほか、2019年4月までに中華人民共和国江蘇省の無錫半導体工場に9500億ウォン以上を投じて新工場を稼働させている[3][4]。
2019年9月、東京都内にCMOSイメージセンサーの開発拠点を設立した[5]。
2020年10月に米インテルのNANDフラッシュメモリ事業を9500億円で買収することを発表した[6]。
相殺関税
[編集]2006年1月27日以降、ハイニックスの韓国国内の工場で前工程を行ったDRAMに対しては、日本国内に輸入する際に27.2%の相殺関税が賦課されていた。これは2009年4月に撤廃された。
同社は2001年から2002年の経営不振時に、韓国政府の指示のもと金融機関から資金的援助を受けていたとされており、これがWTO協定や国内法に規定されている「違法な輸出補助金に相当する」と判断されている。
同様の相殺関税は、欧州連合とアメリカ合衆国が2003年以降それぞれ34.8%、44.29%を課している。なおEUは2008年4月に関税撤廃した。なお世界貿易機関の上級委員会は、2007年12月17日に「日本の相殺関税は違法だ」として是正勧告を出している。
相殺関税の発動以降、ハイニックスは同社の中華人民共和国・アメリカの工場および台湾の製造委託先で、前工程が行われたものを主に日本国内で流通させている。これらのDRAMには相殺関税はかけられていない。またパーソナルコンピュータなどの機器に組み込んだ状態で輸入されたDRAMについても、相殺関税の対象になっていない。
SKハイニックス・ジャパン
[編集]企業情報
[編集]
- 2021年 - 707億7700万円
- 2022年 - 728億9600万円
ハイニックスの歴史
[編集]- 1983年 - 現代電子産業設立
- 1996年 - 現代電子産業ジャパン 設立
- 1999年 - LG半導体を吸収合併
- 2001年
- ハイニックス半導体に社名変更
- 現代グループから分離
- 債権金融機関の共同管理開始
- 2005年 - 債権金融機関の共同管理早期終了
- 2012年 - SKハイニックスに社名変更
任天堂製ゲーム機・ソフトの輸入販売
[編集]現代電子産業時代の1980年代後半から1990年代後半にかけて任天堂とライセンス契約を結び、韓国内でゲーム機とゲームソフトを輸入販売したことがある。商品には独自の名前が併記されているが、同時期のセガとサムスン電子との提携とは異なり、独自でライセンス生産をしていた訳ではなく、任天堂の工場で生産されたものである。そのためいずれも任天堂が付けた原題と併記されている。
1999年に現代電子産業と任天堂とのライセンス契約を解消し輸入販売から撤退、撤退後に韓国内で発売されたゲームボーイカラー・ニンテンドーゲームキューブ以降の任天堂製ゲーム機・ゲームソフトは任天堂が直接販売を行い、2006年には任天堂が韓国法人を立ち上げている。
携帯ゲーム機
[編集]- ゲームボーイ→ヒョンデ・ミニ・コンボイ(HYUNDAI MINI COMBOY)
据置ゲーム機
[編集]- Nintendo Entertainment System(NES)(ファミリーコンピュータに相当する機種)→ヒョンデ・コンボイ(HYUNDAI COMBOY)- 1989年発売。筐体は北米・ヨーロッパ版のNESと同一であり、韓国と同じNTSC方式である北米向けのゲームソフトが使用できると推測される。
- Super Nintendo Entertainment System(SNES)(スーパーファミコンに相当する機種)→ヒョンデ・スーパーコンボイ(HYUNDAI SUPER COMBOY)- 1992年発売。筐体は日本のスーパーファミコン、ヨーロッパ版のSNESと同一であり、NTSC方式の日本向けのゲームソフトが使用できる。同じNTSC方式を採用する北米版とはデザイン及び仕様が異なる。
- NINTENDO64→ヒョンデ・コンボイ64(HYUNDAI COMBOY64)- 1997年発売。NTSC方式の日本向けのゲームソフトが使用できる。NINTENDO64の発売初期の全世界における販売不振と、韓国での発売直後に起きたアジア通貨危機による韓国経済の大不況が重なり、1999年に現代電子産業は任天堂商品の輸入販売から撤退した。
脚注
[編集]- ^ 「韓国ハイニックス、10億ドル資金調達で債権銀行と協議へ」。2006年2月21日、IT-PLUS。
- ^ “韓経:SKハイニックス「NANDを本格的に育成」”. 2018年5月18日閲覧。
- ^ “1.8兆円、韓国SK新工場不安”. 東京新聞 (2019年7月4日). 2019年7月13日閲覧。
- ^ “SKハイニックスに燻る過剰投資の懸念”. 電子デバイス産業新聞 (2019年5月10日). 2019年7月13日閲覧。
- ^ “SK hynix、日本にCMOSイメージセンサー開発拠点設置”. EE Times Japan. 2022年1月25日閲覧。
- ^ “インテル、SKハイニックスにメモリー売却 9500億円で”. 日本経済新聞 (2020年10月20日). 2021年2月27日閲覧。
- ^ https://catr.jp/companies/312f5/189460/settlements/e7fe7/298053