Surprised Pikachu

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Surprised Pikachu」(別名: Shocked Pikachu)は、2018年頃に流行したインターネット・ミームである[1]ソーシャルメディアなどで誰かがイライラしているときに、自分が精神的に落ち込んでいることを示すために使用される[2][3]

概要[編集]

2018年9月26日、Tumblrのユーザー「Angela」が予想外の出来事にショックを受けたことを示すために、1990年代(旧世代)に放送されたアニメ『ポケットモンスター』シリーズの第1期第10話においてピカチュウが驚いている場面をスクリーンショットした画像を用いたことから、リアクション・ミームとしてソーシャルメディア上で2018年頃に広がりを見せ、SNS上でしばしば使われるようになった[1][2][3][4][5][6]。また、「Surprised Pikachu」を投稿するためのTwitterアカウントまで登場した[4]

2019年にはリアクションGIFだけでなく、幅広い意味で使えるインターネット・ミームとしてネット上で普及した[5]

映画『名探偵ピカチュウ』が公開された際にも、「Surprised Pikachu」はインターネット・ミームとして話題になった[3][7]

研究[編集]

データサイエンティストのGareth Morinanは、独自に研究した2018年のインターネット・ミームランキングで「Surprised Pikachu」が4位に入ったことを疑問視し、投稿から1年ほど経過してから話題となったこと、2019年に公開された映画『名探偵ピカチュウ』と「Surprised Pikachu」の画像には関連性があること、「Surprised Pikachu」というネットミームの人気が広がっていく様子が通常のバイラルミームとは違うことなどを指摘し、「Surprised Pikachu」というネットミームは、実は『名探偵ピカチュウ』の公開に伴うステルスマーケティングであるという可能性を示唆した[7]

ある研究では、インターネット・ミーム「Surprised Pikachu」はテロや虐待と関連付けられて使われることが多いとされた[8]

インターネット・ミームをカテゴライズする研究では、インターネット上のあらゆる場所で見かけることができ、一般的な使用方法があることからミーム「Surprised Pikachu」を「テンプレート・ミーム」に分類している[9]

脚注[編集]

  1. ^ a b 銭清弘. “イメージを切り貼りすると なにがどうなるのか :インターネットのミーム文化における画像使用を中心に”. 2019年度│描写の哲学研究会. 
  2. ^ a b Urban Dictionary: Surprised pikachu” (英語). Urban Dictionary. 2021年8月3日閲覧。
  3. ^ a b c Surprised Pikachu Is Twitter's Latest Favourite Meme”. NDTV.com. 2021年8月3日閲覧。
  4. ^ a b McCann (2019年11月13日). “25 Shockingly Good Surprised Pikachu Memes” (英語). Let's Eat Cake. 2021年8月3日閲覧。
  5. ^ a b Surprised Pikachu is the internet's new favorite reaction meme” (英語). The Daily Dot (2018年10月26日). 2021年8月3日閲覧。
  6. ^ Ye Kyung Song, Jerome Crowder. Memes in medical education: Making sense of professional authority. 
  7. ^ a b “Was 'Surprised Pikachu' a Stealth Marketing Campaign?” (英語). Wired. ISSN 1059-1028. https://www.wired.com/story/was-the-surprised-pikachu-meme-a-stealth-marketing-campaign/ 2021年8月3日閲覧。 
  8. ^ Memes to an End: A Look into what makes a Meme Offensive”. 2021年8月3日閲覧。
  9. ^ Markus Baurecht. The Categorisation of Internet Memes – A Different Approach.