USBCマスターズ
USBCマスターズ(USBC Masters)は、アメリカのプロボウリング「PBAツアー」の4大メジャートーナメント(公式戦)の1つ。全米ボウリング評議会(The United States Bowling Congress:USBC)が主催する。長い間PBAツアーには含まれていなかったが、1998年からPBAツアーのトーナメントになっている。2004年以前の名称はABCマスターズ。これは、旧全米ボウリング評議会(The American Bowling Congress:ABC)が2005年に他団体と合併し、USBCと改称したため。
特徴
[編集]- ダブルイリミネーション(敗者復活戦方式)
- 予選の上位63人と前年優勝者(ただし予選は免除されない)がマッチプレーに進出するが、ダブルイリミネーション(Double Elimination)とよばれるUSBCマスターズ特有の形式で対戦する。1回戦につき1シリーズすなわち3ゲーム投球するが、2ゲーム先取ではなく3ゲームの合計ピンで勝敗を決定するため、必ず3ゲーム投球しなければならない。64人のうち勝者32人は勝者枠(Winners Bracket)、敗者32人は敗者枠(Losers Bracket)に振り分けられ、以降勝者枠での敗者は敗者枠へ移動し、敗者枠でさらに敗戦すると敗退になる。つまり、2敗するまで戦い続けることができる。最終的には、勝者枠最後の2人と敗者枠最後の2人が決勝に進出する。敗者枠からの決勝進出者(第3シードと第4シード)が優勝することはこれまでなかったが、2006年にダグ・ケントが史上初めて第3シードから優勝した。なお、イリミネーションは消去・敗退を意味する。
- アマチュアの活躍
- アマチュア主体のトーナメントとして開催されてきた歴史もあり、プロのメジャートーナメントとなっている現在でも、アマチュアがしばしば活躍する。近年では2002年にアマチュアが優勝し、2006年も3位に入賞している。全米オープンも同様に多数のアマチュアが出場しているが、大会形式の違いから波乱が起きにくく対照的である。1959年のPBAツアー開始(=プロボウラー誕生)以降、USBCマスターズはアマチュアが6勝、一方の全米オープンはアマチュア未勝利である。
優勝までのゲーム数(2009年大会)
[編集]最高46G=1次予選10G+2次予選5G+マッチプレー9回戦×3G+第3シード決定戦1G+TV決勝(ステップラダー)3G
最低34G=1次予選10G+2次予選5G+マッチプレー5回戦×3G+第1シード決定戦3G+TV決勝1G
歴代優勝者
[編集]PBAは2008年5月12日、PBAツアー50周年を記念して、PBAツアーに含まれていなかった1959年(PBAツアー開始年)から1997年までの間のタイトルを、遡ってPBAツアータイトルとして認めることを発表した。
1951年:Lee Jouglard
1952年:Willard Taylor
1953年:Rudy Habetler
1954年:Red Elkins
1955年:Buzz Fazio
1956年:Dick Hoover(1勝目)
1957年:Dick Hoover(2勝目)
1958年:Tom Hennessey
1959年(以降はPBAツアータイトル):Ray Bluth
1960年:Billy Golembiewski(1勝目)
1961年:Don Carter
1962年:Billy Golembiewski(2勝目)
1963年:Harry Smith
1964年:Billy Welu(1勝目)
1965年:Billy Welu(2勝目)
1966年:Bob Strampe
1967年:Lou Scalia
1968年:Pete Tountas
1969年:Jim Chestney
1970年:Don Glover
1971年:Jim Godman
1972年:Bill Beach
1973年:Dave Soutar
1974年:Paul Colwell
1975年:Eddie Ressler Jr.
1976年:Nelson Burton Jr.
1977年:Earl Anthony(1勝目)
1978年:Frank Ellenburg
1979年:Doug Myers
1980年:Neil Burton
1981年:Randy Lightfoot
1982年:Joe Berardi
1983年:Mike Lastowski
1984年:Earl Anthony(2勝目)
1985年:Steve Wunderlich
1986年:Mark Fahy
1987年:Rick Steelsmith(アマチュア)
1988年:Del Ballard Jr.
1989年:Mike Aulby(1勝目)
1990年:Chris Warren
1991年:Doug Kent(1勝目)
1992年:Ken Johnson(アマチュア)
1993年:Norm Duke
1994年:Steve Fehr(アマチュア)
1995年:Mike Aulby(2勝目)
1996年:Ernie Schlegel
1997年:Jason Queen(アマチュア)
1998年(以降はPBAツアーとして開催):Mike Aulby(3勝目)
1999年:Brian Boghosian(アマチュア)
2000年:Mika Koivuniemi
2001年(PBAツアー01-02シーズン):Parker Bohn III
2002年(PBAツアー01-02シーズン):Brett Wolfe(アマチュア)
2003年(PBAツアー02-03シーズン):Byron Smith
2004年1月(PBAツアー03-04シーズン):Walter Ray Williams Jr.(1勝目)
2004年10月(PBAツアー04-05シーズン):Danny Wiseman
2005年(PBAツアー05-06シーズン):Mike Scroggins
2006年(PBAツアー06-07シーズン):Doug Kent(2勝目)
2007年(PBAツアー07-08シーズン):Sean Rash
2009年(PBAツアー08-09シーズン):John Nolen
2010年(PBAツアー09-10シーズン):Walter Ray Williams Jr.(2勝目)
2011年 : Tom Hess
2012年 : Mike Fagan
2013年 : Jason Belmonte(1勝目)
2014年 : Jason Belmonte(2勝目)
2015年 : Jason Belmonte(3勝目)