利用者:風船
風船(ふうせん)のイメージは、つかみ所のない、フワフワ。もちろん、紐が付いていないもの。 紐とは既成概念のことであり、特に「専門家」と言われる人々を信用しない。 ただし、軽視もしない。
注目
[編集]00 の色々
[編集]0 の定義
[編集]集合 X の任意の元を x とするとき、
- x + 0 = 0 + x = x
を満たす元を 0 と定義する。 0 は、加法 + の単位元である。
- 0 + 0 = 0
であるから、0 は唯一の存在である。
乗法 × との間で分配法則が成り立つとき、
- x × x = x × (x + 0) = x × x + x × 0
- x × x = (x + 0) × x = x × x + 0 × x
であるから、x × 0 = 0 × x = 0 である。
べき乗の定義
[編集]集合 X の任意の元を x とする。べき乗は p を正の整数とするとき、
- x1 = x,
- xp+1 = xp × x.
と定義される。 p と q を正の整数とするとき、
- x1+1 = x1 × x1
であり
- xp+q+1 = xp+1 × xq = xp × xq+1
であるから
- xp+q = xp × xq
となることが言える。これを指数法則という。 また、べき乗の定義において x を xp に置き換えると
- (xp)1 = xp = xp×1,
- (xp)(q+1) = (xp)q × xp = xp×(q+1).
となるので
- xp×q = (xp)q
である。これも指数法則という。
単位元と逆元の定義
[編集]集合 X の任意の元を x とするとき、
- x × 1 = 1 × x = x
を満たす元を 1 と定義する。 1 は、乗法 × の単位元である。
- 1 × 1 = 1
であるから、1 は唯一の存在である。 指数法則において 0 の指数を考えると、
- xp+0 = xp × x0
- x0+0 = x0 × x0
であるから
- x0 = 1
と定義すれば、指数法則は 0 を含むように拡張される。
集合 X の元 x に対し
- x × y = y × x = 1
となる元 y を x の逆元と定義する。
- y × x × y = y
であるから、逆元は唯一の存在である。 指数法則において負の指数を考えると、
- xp-p = xp × x-p = 1
であるから
- x-p は xp の逆元
と定義すれば、指数法則は負を含むように拡張される。
級数展開
[編集]二項定理によれば、指数関数を実数 x と y による級数で表すと
となる。ただし |x| < 1 である。 x = -1 とした場合は
となる。ここで
と置き、第n項を で表すと
であるからラーベの収束判定法により y > 0 なら収束する。 さらにアーベルの定理を使えば
となる。よって、級数で表した場合も
- 0y = 0 (y > 0)
を得る。また y = 0 の場合は元式より
- 00 = 1
となる。
符号関数 sgn(x) は、以下のような手順により級数展開できる。
- f0(x) = 0
- f1(x) = f0(x) + C1x!/(x-1)!/1!
- C1 = 1-f0(1)
- f2(x) = f1(x) + C2(x+1)!/(x-2)!/3!
- C2 = 1-f1(2)
- sgn(x) = f∞(x)
0 のべき乗
[編集]べき乗の定義から
- 01 = 0
- 02 = 01 × 0 = 0
であり、正の整数 n に対して 0n = 0 となる。 正の整数を m, n で表すなら
- 0m+n = 0m × 0n
となり、指数法則が成り立つ。
もし、すべての整数で指数法則が成り立つなら
- 00 = 0-1 × 01 = 0
- 0-1 = 0-1 × 00 = 0
- 0-2 = 0-1 × 0-1 = 0
であるから、整数 n に対して 0n = 0 となる。
ところで、0-1 は 0 の逆数を意味する。 これは先の結果に反するから、負の整数を含んだ指数法則は否定される。 この時、0-2 以降を求める手段は存在しない。 つまり 0-2 が 0 の逆数ですらないことを意味する。 もし、整数 n に対して
- 0-n = (0n)-1
と定義するなら、負の整数 n での 0n はすべて 0 の逆数を意味する。
00 の値
[編集]指数法則により
- xp+q = xp × xq
という関係が成立する。指数を 0 とするなら
- x0 × x0 = x0
となる。この式を満足する x0 の値は 1 または 0 である。 指数が正と負の数は互いの逆数になるので
- x-p = (xp)-1
という関係が成立する。指数を 0 とするなら
- x0 = (x0)-1
となる。この式を満足する x0 の値は 1 または -1 である。 この両方が x = 0 の場合も成立すると考えるならば、 00 = 1 である。
00 = 1 と定義する場合、 x が 0 でなければ x0 = 1 であったので、合わせて
- x0 = 1
となる。 また、
- x1 = x0 × x = x
となるため x1 = x という規則は不要である。 よって、べき乗の定義は
- x0 = 1,
- xn+1 = xn × x (n ≥ 0).
へと修正されることになる。
00 とは何も掛けないこと
[編集]実数 a の正整数 n 乗は、素朴には、n 個の a を掛け合わせたものである。
として総乗を使って表すなら
となる。 0 乗を定義するなら、n=0 としてやれば良いが、これは空積であるから
となる。さらに、上の結果は a には無関係なので
という結果が得られる。