VirtualLink
VirtualLink はVRヘッドセットに電源、映像、 データをUSB Type-C オルタネートモードによって単一のUSB type-Cコネクタのみで送信できるVR機器専用の規格。[1][2]VirtualLink Consortiumは NVIDIA、 AMD、 Oculus、 Valve、 マイクロソフトが参加している。 VirtualLink1.0として2018年7月に発表された。
VirtualLink1.0は、映像用にHBR3 DisplayPort1.3を4レーンと、カメラやセンサーなどのデータ伝送用のUSB3.1データチャンネルをサポートする。また、最大27ワットの電源を供給する。[1]
2018年に発売されたNVIDIA Geforce 20 シリーズに搭載されたUSB Type-Cポートが対応している[3]。
当初、Valve Indexが純正品としてVirtualLink用ケーブルを開発していたが、2019年8月に技術的な問題と信頼性の問題によりキャンセルされた[4]。
その後もVRヘッドセット側での普及が進まず、出力側も2019年1月に発売されたミドルレンジ向けGPUであるGeForce RTX 2060はメーカー純正モデルを除きほとんどの製品でコネクタが搭載されず[5]、同年7月に登場した既存の製品の上位モデルとなるRTX Superシリーズの3機種でも多くの製品には搭載されなかった。
2020年9月発売のGeForce 30シリーズでは純正モデルでの対応も打ち切られた[6]。
2020年9月現在では公式サイトにアクセスすると英語版Wikipediaリダイレクトされるようになっている。公式な声明が一切ないものの、前述のGeForceでのサポート終了と合わせ「死んだ」規格になったとする意見もある[6]。
2020年11月発売のAMD Radeon RX 6000シリーズではUSB Type-CポートがDisplayPortのオルタネートモードとして搭載されているものの、公式にはVirtualLinkとは謳われていない[7][8]。
なお、前述のRTX20シリーズやRX6000シリーズに搭載されているUSB Type-Cポートはあくまで「オルタネートモードに対応したUSBポート」であるため、ディスプレイ機器以外にもストレージなどの通常のUSB機器も作動する[3][9]
参考文献
[編集]- ^ a b “NVIDIAら、USB Type-C 1本でつながる次世代VR規格「VirtualLink」を策定”. 2018年10月14日閲覧。
- ^ “VR接続の標準規格「VirtualLink」発表。OculusやValve、Microsoftもサポート”. 2018年10月14日閲覧。
- ^ a b Inc, Aetas. “西川善司の3DGE:GeForce RTX 20完全理解。レイトレ以外の部分も強化が入ったTuringアーキテクチャにとことん迫る”. www.4gamer.net. 2020年11月27日閲覧。
- ^ “PCとVRヘッドセットをUSB-Cで繋ぐ規格「VirtualLink」が難航 Valveが対応取りやめ (2019年8月6日)”. エキサイトニュース. 2020年11月27日閲覧。
- ^ Heaney, David. “Most GeForce RTX 2060 Cards Lack USB-C VirtualLink Port” (英語). UploadVR. 2020年11月27日閲覧。
- ^ a b September 2020, Anton Shilov 04. “VirtualLink Is Dead: GeForce RTX 30-Series Skips the VR Connector, Website Gone” (英語). Tom's Hardware. 2020年11月27日閲覧。
- ^ “RDNA 2 Architecture | One Gaming DNA | AMD”. AMD. 2020年11月27日閲覧。
- ^ ASCII. “「Radeon RX 6800 XT/6800」で強いRadeonが久々に戻ってきた!【前編】 (4/7)”. ASCII.jp. 2020年11月27日閲覧。
- ^ Judd, Will (2019年3月1日). “PSA: The USB-C port on Nvidia RTX graphics cards isn't just for VR” (英語). Eurogamer. 2020年11月27日閲覧。