Wazap!
業種 |
コミュニティ 検索エンジン |
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設立 | 日本、東京都(2003年12月) |
創業者 | Andreas Rührig, Markus Ken Baron & Timo Meyer |
本社 | |
ウェブサイト | https://jp.wazap.com/ |
Wazap!(ワザップ!)は、株式会社イーストビームが運営するゲームコミュニティで、主に攻略法などの知識を集めるデータベースや、他人と会話することができるSNS、ゲームに関する情報の検索エンジンの役割を果たしている[1]。
概要
[編集]Wazap!の名前の由来は、英語の「What's up?」(元気?)と、「技を上達する」の造語で[1][2]、ゲーム文化の発達・発展を目的に2001年に設立された。 数多くのゲームタイトルと攻略情報、ゲーム機種を取り扱うゲーム情報統合ポータルサイトであると同時に、掲示板等の機能を通じて他のユーザーと交流することができるゲームSNSとしての役割を持っている。 また、一般的なゲーム攻略サイトと違い、ユーザー達により投稿された記事でデータベースを構成しているという特色がある。 2021年3月現在、掲載しているゲームタイトルの数は41,956タイトル、投稿されている記事の数は438,591件[3]である。
主な機能
[編集]検索
[編集]Wazap!内に登録されているゲームの情報ページの検索を行える[4]。 ゲームのタイトル、機種、発売年から検索を行うことができる。
情報投稿
[編集]Wazap!の利用者自らゲームの情報を投稿することができる[5]。 それぞれのゲームの情報ページから投稿することができ、「攻略」と「裏技」のカテゴリに分類される。 他、ウェブサイト上の記事をWazap!内で紹介することができる「ゲームニュース」といったものがある。
掲示板
[編集]チャット式の掲示板を通してゲームに関する意見や情報の交換、ユーザー同士の交流を行うことができるほか、質問コーナー等がある[6]。 特にチャット式掲示板はWazap!内では「ワザップ!フォーラム」と称される。
歴史
[編集]Wazap!は、2001年上半期[7]、ゲーマー向けコミュニティサイトとして日本で初めて設立された[8]。当初はゲームに関するニュースとユーザーが作成するコンテンツを合わせたもののみだったが、後に情報の検索・配信サイトとして再度開発され、世界初のゲーム専用検索エンジンを当時のドイツ本社が開発した。後にこの検索エンジンは2006年秋に日本版Wazap!に導入された[9]。その後の成功に続き、Wazap!は2004年にWazap AGの支援下で、ドイツを中心にヨーロッパ等の他の市場にも進出し[10]、中国語版のWazap!は2006年11月に、米国語版のWazap!は2007年6月にそれぞれ配信された[11][12]。 しかし、2008年までにWazap!は日本国外での牽引力を得ることは難しく、ドイツ、中国、アメリカのWazap!の国外事業は閉鎖され[13]、2020年6月現在、Wazap!事業は、日本国内のみで事業を行っている。
設立から2010年辺りにかけて多くのユーザーを集め、2006年には月間1億7千万PVを達成した[14]。しかし、それ以降はTwitter等のSNSの発達や攻略wiki等の台頭により衰退しつつある。
2014年5月14日には、Wazap!内の質問コンテンツにおいて、Yahoo!知恵袋との連携が実装された[15]。しかし現在は連携が停止されている。
評価
[編集]2007年、Wazap!のドイツ語版(Wazap AG、現在は閉鎖済)が、ヨーロッパで最も革新的な技術を持つ企業として米ビジネス誌「レッドヘリング」の2007年度のレッド・ヘリング賞の欧州部門を受賞した[16][17]。
全盛期には、ネットレイティングス社(現ニールセン社)によるインターネット視聴率調査のゲームカテゴリにおいて常に上位に位置していた[18]。
インターネット・ミーム
[編集]本サイトを発端としたインターネット・ミームとして、「ワザップジョルノ」がある。本サイトに書き込まれたでたらめな裏技情報に騙されたユーザーが怒りを込めて書いたコメントが、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の登場人物・ジョルノ・ジョバァーナの口調を彷彿とさせる文体だったというもの。2019年に文章の読み上げ等の二次創作が流行し、「ネット流行語100 2019」のトップ20単語賞・第6位に選出され[19]、4年後の「ネット流行語100 2023」でもノミネート100ワード入りしている[20]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b “ワザップ!について - ワザップ!”. jp.wazap.com. 2020年6月29日閲覧。
- ^ “エムフロ 国内最大級ゲーム情報サイト「Wazap!」運営のイーストビームと資本業務提携”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2020年6月29日閲覧。
- ^ “攻略情報一覧 - ワザップ!”. 2020年3月13日閲覧。
- ^ “ゲーム情報検索 - ワザップ!”. 2021年4月14日閲覧。
- ^ “裏技・攻略トップページ - ワザップ!”. 2021年4月14日閲覧。
- ^ “ワザップ!フォーラム - ワザップ!”. 2021年4月14日閲覧。
- ^ サイトの正確な開設日時は不明。ワザップ!の掲示板における最古のスレッドの設立が2001年10月26日となっている。“ワザップ!フォーラム”. 2021年4月14日閲覧。
- ^ “Caucho Wazap Case Stud” (英語). 2020年6月29日閲覧。 (PDF)
- ^ “株式会社イーストビーム ゲームに特化した検索エンジンの日本導入決定”. 2021年3月15日閲覧。
- ^ “Wellington Partners finances Gaming Portal Wazap!” (英語). 2020年6月29日閲覧。
- ^ “Techcrunch: Wazap Coming To America” (英語). 2020年6月29日閲覧。
- ^ “VentureBeat: Game Search Engine Wazap launches in US” (英語). 2020年6月29日閲覧。
- ^ “Wazap legt Bruchlandung hin” (ドイツ語). 2020年6月29日閲覧。
- ^ “株式会社イーストビーム 「Wazap!(ワザップ!)」1億7千万PV突破!”. 2021年3月13日閲覧。
- ^ “質問コンテンツにて、Yahoo!知恵袋との連携を実装 - ワザップ!お知らせフォーラム”. 2021年3月13日閲覧。
- ^ “Red Herring Europe 100 Winners - 2007” (英語). 2020年6月29日閲覧。 (PDF)
- ^ “株式会社イーストビーム 独Wazap AGが『レッドヘリング』の『ヨーロッパ100企業』に選出”. 2021年3月15日閲覧。
- ^ “株式会社イーストビーム サービス案内 主な実績”. 2021年3月14日閲覧。
- ^ 「「ネット流行語100 2019」の年間大賞は「にじさんじ」、でも真の主役は……」『マイナビニュース』2019年12月16日。2023年2月7日閲覧。
- ^ 「【ネット流行語100】『AC6』『ティアキン』『薩摩ホグワーツ』などノミネートした100単語が公開。12月13日にランキングと年間大賞が発表」『ファミ通.com』。2023年11月22日閲覧。
外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- Wazap! (@Wazap_japan) - X(旧Twitter)
- Wazap! - YouTubeチャンネル