Wikipedia:ビデオウィキ
この文書は解説ページです。ルールや手続きについて、一般的な事実や共有されている合意事項を解説しています。ウィキペディアの方針やガイドラインそのものではありません。 |
ビデオウィキ (VideoWiki) はウィキペディアに文字だけではなく視覚的レイヤーを加えて、ウィキペディアへのアクセスをより容易にすることを目指すプロジェクトです。ウィキビデオ (WikiVideo) とも。
ビデオウィキは、フリーでオープンソース、共同作業可能なビデオ編集ツールで、利用者はウィキメディアコモンズの画像やビデオをウィキペディアの文に埋め込んだビデオを簡単に作成できます。
これまでのウィキペディア上の動画プロジェクトとの違いは、既存の動画を利用者が共同作業でいくらでも再編集できる点です。ウィキペディアで提供される情報は常に訂正、更新、改善され続けるため、既存の動画も再編集が容易であることはとても重要なポイントです。
ビデオウィキのソフトウェアはGitHubでオープンライセンス(GNU General Public License 3.0) により公開されています。
作成に至る経緯はmetaのmeta:VideoWikiを参照してください。
ビデオウィキはPratik Shettyにより創設されました。現在はHassan Amin がビデオウィキの技術開発を主導しています。
- 編集方法
- 編集方法は、プロジェクト:ビデオウィキ#ビデオウィキのスクリプトを作成する方法を見てください。
- スクリプト編集のビデオはc:File:Wikipedia-ビデオウィキ-Tutorial.webmに、スクリプトはWikipedia:ビデオウィキ/Tutorialにあります。
- スクリプトの編集は Wikipedia:ビデオウィキ/Sandboxで試してみることができます。
特徴
[編集]ウィキペディア上のスクリプト
[編集]ビデオウィキのテキストはウィキペディア上のスクリプトに基づきます。 メディアファイルもそのスクリプト上に置きます。 例としてこちらのインフルエンザのスクリプトをご覧ください。ウィキ編集に慣れた人であれば、スクリプトの編集を習得するのも容易です。
ビデオウィキの編集スタイル
[編集]ビデオウィキは、容易に編集できる、というウィキスタイルを踏襲します。だれでも-あなたでもービデオのどの部分でも画像や動画を入れられます。
auto-update可能
[編集]知識は固定したものではありません。情報は常に更新され、ウィキペディアはそれ自体、新しい情報があれば更新し続けます。ウィキペディア上にあるウィキビデオのスクリプトを更新し、"auto-update:"アイコンをクリックすれば、ビデオウィキはコンテンツを更新します。この特徴により、スクリプト上のテキストに間違いがあった時簡単に変更することができます。
Interactive なビデオ
[編集]ビデオウィキは ウィキテキストの「目次」の仕組みに基づいて、ビデオで探している部分に直接飛べるinteractive index を提供します。
出典/文中の脚注
[編集]VideoWiki automatically provides citations for all Visual, Audio and Text content in a VideoWiki slide. Therefore, this solves the issue of in-line citations for multi-media content.
ビデオファイルをコモンズ投稿
[編集]ビデオウィキ項目の準備ができたら、それをWebMビデオファイルとしてコモンズに投稿できます。その結果、そのビデオはウィキペディアの項目で使用できるようになります。
検証可能性 - 投稿されたビデオ
[編集]読者には、信頼できる情報源で事実を確認できるようにすべきです。 生成されコモンズに投稿されたビデオには、そこで用いられている画像・動画ファイルの作者とライセンスの詳細な情報が含まれます。 The final exported video contains the details of the author and the licensing of each image/video file used.
さらに、投稿されたビデオのテキストの出典一覧が最後に表示されます。
またさらに、スクリプトの文章の著者もすべて表示されます。
多言語百科事典
[編集]ビデオウィキは当面は英語とヒンディー語で提供されます。しかし"翻訳"機能により、だれでもビデオウィキのスライドそれぞれにvoice-over(声?)を追加して、そのビデオを多言語化することが可能です。
例えば:この デング熱のビデオウィキ項目はすでに下記の言語に翻訳されています:
(1) Dengue Estonian Commons Video(エストニア語)
(2) Dengue Arabic Commons Video (アラビア語)
(3) Dengue Hindi VideoWiki Video(ヒンディー語)
なぜビデオウィキを創設しサポートするのか?
[編集]ビデオウィキはウィキペディアに2通りのインパクトを与えます:
ウィキペディアのアクセシビリティを高めます
[編集]ウィキペディアは利用者にthe sum of all human knowledg への自由なアクセスを可能にする偉大なリソースです。しかしながら、ウィキペディアには本質的な限界がありますーテキストを基本とする百科事典である、という限界です。仮に、ニュースは新聞だけに限られてラジオもテレビもない世界を想像してみてください。ニュースにアクセスできる人はどれくらいになるでしょうか? それが、今現在、ウィキペディアに生じていることなのです。The sum of all human knowledgeはテキストに限られ、それ故に、読むことができない人々はThe sum of all human knowledgeへのアクセスを遮断されているのです。知識の未来は、テキスト分野のみに限定されるべきではありません。識字力の低い人々(サハラ以南のアフリカの国々では識字率は64%しかありません)、視覚障害のある人々、非母語話者もthe sum of all human knowledgeのアクセスを等しく得るべきです。オーディオとビデオはこれらの識字力の低い人、視覚障害者、非母語話者の学びを広げ容易にします。読解力の限界について医療診断を受けた人々(つまりディスクレシア、視覚障害、知覚障害など)は、しばしば技術的な支援手段を利用します。しかしこれには、高所得国に住んでいて、アクセス向上の解決手段として使用言語でのテキスト読み上げ機能が利用可能である、ということが非常に多いのです。さらに、読解力が低い人々(読み慣れていない人から無識字の人まで)は理解の助けになる商業ツールがあってもそれを利用できる機会が限られます。結論を言えば、ウィキペディアに音声と動画のレイヤーを導入すれば、とても多くの人々の利便性が向上すると考えられます。
読者の新たなニーズに応えます
[編集]"An estimated 25 percent of all Wikipedia users — nearly 125 million people per month need or prefer text in spoken form" - According to Wikimedia Sweden
- "全ウィキペディアの約25%の読者ー1か月に125000000人近くーは音声テキストを必要またはより良いとしている" - ウィキメディア・スウェーデンによる
学びのニーズは人によって異なります。テキストを読むことを好む人や、オーディオを聞くことを好む人がいる一方、ビデオを使って視覚的に学ぶ人もいます。現行のテキストにオーディオとビデオのレイヤーを追加することにより、ウィキペディアはそのリーチを広げて新たな学びのニーズに応えることができます。さらに、私たちが生きているのは、世界のインターネットトラィックの70%をビデオが占めるという、ビデオ時代です。Ciscoリポートによると、この数字は上がる一方で、2021年までにすべての商業インターネットトラフィックの82%をビデオのトラフィック占めるようになるだろうとのことです。付け加えると、私たちは視覚的アプリが支配的な拡張現実の時代に移行しようとしているので、ウィキペディアが革新を続けてこの時代の変化についていくことが重要となります。
ビデオウィキの限界
[編集]オープンでフリーなマルチメディアコンテンツの不足
[編集]ビデオウィキはその素材を、ウィキメディアコモンズと利用者の個人的なコンテンツ(もしその利用者がコンテンツを自由なライセンスでの提供に同意すれば)に依存しています。ウィキメディアコモンズのメディアファイルはおよそ50000000にも上りますが、それでもインターネット全体にある全メディアコンテンツのごく一部にすぎません。そのため、オープンでフリーなマルチメディアコンテンツの不足はビデオウィキの発展の障害となります。これは古典的な「卵か鶏か」の問題です。オープンでフリーなマルチメディアコンテンツが先か、オープンでフリーなマルチメディア百科事典が先か、というわけです。
荒らされる
[編集]ビデオウィキは だれでも、ログインしなくても、編集できることを許容します。これは、匿名利用者がビデオウィキの項目を荒らす機会を与えます。しかしながら、ウィキペディアでの経験によれば、そのような荒らしはたいてい他の利用者に発見されますし、そんな荒らしは百科事典の機能にとって小さなことで重大な問題ではないのです。
覚えておきたいこと
[編集]- Everything is a wiki page(すべてはウィキページである)
- Checklist for content creation extensions(コンテンツ生成エクステンションの評価確認リスト)