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犯罪(刑法犯等)の項目と国際化の観点
[編集]談合罪の執筆を考えていたのですが,どのように記述すべきか,悩んでいます。談合(入札談合)を処罰する法律は,日本のみならず,ドイツにもあるのですが,そうした場合に,「談合罪 (日本)」という項目にすべきでしょうか。それとも,「談合罪」という項目の中に,「日本における談合罪」「ドイツにおけるー」と記述すべきでしょうか。Wikipedia:日本中心にならないようにという理念もさることながら,理論的に言っても,ある行為が犯罪として処罰されるのは,ある国の法律があるからこそであるため,項目を分けるべきという考え方は,ありうるところだと思うのです。例えば,日本人AがVをアメリカで殺害した場合,殺人という行為は一つでも,日本法上の殺人罪とアメリカ(の州)法上の殺人罪と言う,2つの犯罪が成立することになるかと思います(どこでどの程度処罰するかは,別論)。同じテーブルの上にある林檎を日本人(ウィキペディア日本語版)とアメリカ人(英語版)とが見ているのではなく,テーブル上には林檎とみかんが置いてあるのではないか,だから項目として分けるべきではないか,という疑問です。ご意見やアドバイス,他の分野での先例などあれば,教えて下さい。--Emonue 2008年12月28日 (日) 04:48 (UTC)
(追記)なお,念のため申しあげておきますが,私が井戸端に質問をした意図は,まさに質問に留まるのであって,「談合罪」執筆の予告という意味を一切含みません。実際,まだ書き始めてもいませんので,もし執筆しようという方がおられるのであれば,是非お願いします。--Emonue 2009年1月3日 (土) 15:27 (UTC)
- 単純に分量と見通しの問題に帰結すると思います。この場合、ひとまず最初は談合罪という項目をたて、その内部で「日本における談合罪」「ドイツにおけるー」と分類すればよく、それぞれの分量がWebページとして1回にロードするには長大で見通しも悪いという状態になれば、外部に分離して相互リンクすればよいと思います。結局のところ、分離され2ページになったとしても密に相互リンクしておれば、実質1ページにまとめられているのと変わらないので内部リンクが<#日本における談合罪><ドイツにおける談合罪>である場合から<談合罪 (日本)><談合罪 (ドイツ)>に置き換えられるという技術的な問題だろうと思います。--Clubpath 2008年12月28日 (日) 06:42 (UTC)
- ◆うーん。たとえばさ、「殺人罪」を説明する項目を作るとして、「殺人罪 (日本)」とか「殺人罪 (サウジアラビア)」とか「殺人罪 (セントヴィンセントアンドグレナディン)」とか作ろうと思うか、というあたりから逆算してみるといいんでない? おれは、別個に作るのが正解だとは思わないなあ。
- ある程度以上一般的な犯罪の場合(→次段落に関連)、「基本骨格となる構成要件」というのがまずあって、それが基本。それがそれぞれの法制度の中でどう顕在かしてくるかというところでは違いがあるけど、それは「基本となる構成要件をふまえた上での、対処のヴァリエーション」だと思うんです。まあ、ある意味自然法的な考え方ではありますけれども。
- で、なんか「特定の法制度でのみ罪となるもの」がないかとか思っていろいろ考えてみたんだけど、サンプルとして鮮やかなものって、案外ないものだね。個別の麻薬関連とか、銃器の所持とか、そういうのも、あまり特定の法制度に依存せずに「基本骨格となる構成要件」というのは抽出できるし。ま、「特定の法制度でのみ罪となるもの」以外については、特に疑問を持たずに「ひとまとめにしておく」「まずは基本骨格を説明し、それぞれの法制度の違いによる顕在化の差はその下に来る」という構造で書いてしまっていいような気がします。
- おまけ。大部になっちゃった場合だけれども、その場合も「それぞれの法制度の違いによる顕在化の様態」は「殺人罪 (チリ)」とか「殺人罪 (アラスカ州)」とか作って飛ばしてもいいけど、基本骨格の部分は「殺人罪」にまとめておくべきだろうと思う。基本骨格の部分をへたに散らすと絶対に項目間で違うことを言い出すやつが出てきて、説明の品質が低下すると思うのです。--Nekosuki600 2008年12月28日 (日) 10:56 (UTC)
- 法律には詳しくないのですが、それぞれの国であゆんできた歴史、また、文化的・社会経済的な背景が違いますから、同じ殺人罪や談合罪でも、法律の専門家からみれば、まったく別物にみえてしまうというのはあるのかもしれない、と思います。素人からすると、逆に、その扱われ方の相違に、その国の歴史や伝統・風土・制度が色濃く反映されるように思い、そこにむしろ興味を感じます。Nekosuki600さんがおっしゃるように「基本骨格となる構成要件」というものの説明があって、たとえ同じ行為であっても、刑法上の扱いが国によって違うということの説明をしたうえで、日本の刑法やドイツの刑法(…で、いいんでしょうか?)などにリンクを飛ばすようなやり方がいいのではないかと愚考します。ただ、手順としては逆であってもよいと思います。細かいところから積み上げていくやり方の方が時間はかかっても堅実かもしれませんし、大枠で主要国相互の違いをズバッと言ってくれたうえで飛ばすやり方だと読み手の興味はそそるとも思います。あまり参考にならない意見だったかもしれませんが、御容赦ください。Emonueさんの記事を楽しみにしています。--Greenland4 2008年12月28日 (日) 16:02 (UTC)誤記訂正--Greenland4 2008年12月28日 (日) 16:03 (UTC)
- 同じ罪名で表される犯罪で、それぞれが全く異なる構成要件を持つようなものがあれば根本的に別記事にしてもよいかと思いますが(そのようなものがあるかどうかはわかりませんが)、「基本骨格となる構成要件」が共通するようなものであれば、とりあえずは一つの記事に「日本における」とか「○○国における」とかいう節で分ければいいのではないかと思います。ちなみに、姦通罪の記事では、「日本における姦通罪」「各国の姦通罪」という節が設けられています。この姦通罪などは特に歴史的文化的バックボーンに大きく左右されるような犯罪類型だとは思いますが、それでもなお、(少なくとも表面的には)並列に語れそうなものを別記事にしてしまうことには違和感を感じます。ドイツの談合罪が日本の談合罪と比べてどの程度の違いをもっているのかわからないので、それに関してはなんとも言えないところもありますが。--わかみん(話/歴) 2008年12月28日 (日) 16:22 (UTC)
皆様,コメント・アドバイスありがとうございます。「最終的には『談合罪 (日本)』などに分割すべき」ということなら,初めから別項目を立てるべきと思っていました。ですが,さほど神経質にならずともよいのですね(Clubpathさんの指摘や,Nekosuki600さんの「逆算」,わかみんさんの「違和感」は,このような趣旨と理解しました。)。皆さんのコメントを見て気が付いた私の問題意識は,(各国家の)刑罰法規があって初めて犯罪が定義されるという考え方(罪刑法定主義)によれば,「基本骨格となる構成要件」のように見えるものも全くの別物であるから,それをウィキペディアの項目の単位にも反映させるべきではないか,というものでした。この「別物である」という認識は,学問的には,やはり正しいと考えています。ですが,皆さんのコメント(特にGreenland4さんのコメント)を拝読して,私には,項目執筆にあたって優先すべきは読み易さ・分かり易さ等であるという視点が欠けていたように思われました。わかみんさんには,先例の提示もして頂き,上記を実行するにあたって参考にしたいと思います。また,Nekosuki600さんには,後々の対処についてもアドバイスして頂き,こちらも大変参考になりました(もっとも,まだ「書こうかな」と思いついた段階であって,そのアドバイスを実践できる段階へ行くまで果てしない時間がかかりそうですが…)。個々で頂いたアドバイスは,他の法律関係の項目を執筆する際にも参考になるものでした。どうも有り難うございました。ここか,あるいは私の会話ページなどで,さらにアドバイス・コメント等頂ければ幸いです。--Emonue 2009年1月3日 (土) 07:14 (UTC)
- ごめんなさい。後出しの付けたし。
- 最初に書こうと思ったのだけれども適切な例を思い浮かばなかったのです。いまだに思い浮かんでいません。しかしまあ、たとえ話ならばできるネタを考え付いた。
- 生物の器官について「[[相似#生物における相似|相似」と「相同」という概念がありますでしょ。犯罪についても、相似と相同みたいな分類って考え得ると思うの(思うだけで、犯罪についての相似に類するものを、おれは思いついていないわけだが)。
- 相同の犯罪についてはひとまとめにして論じることが容易だろうという気がする(それが法律の系譜的・遺伝的に牽連関係があるとかないとかいう話ではなく)。しかし結果として似てしまいましたが概念が全然違います、という場合にはその相似性について丁寧に説明しないとわやくちゃになるような気がする(しかし、そういうわけで、発想が全く異なるのだが結果として類似した構成要件になる犯罪、というのを思い浮かばないのだが。「反逆罪」と「内憂外患」あたりに相似性が認められるかなあ、という程度)。
- ま、いちおう思いつきの指摘まで、という感じで。--Nekosuki600 2009年1月3日 (土) 09:12 (UTC)
- コメントの趣旨は,『比較法的な観点から執筆するのがよい』ということになりましょうか。学説継受や他国の法律を参考にした立法は当然あることなので,実現できる方法であると思います。アドバイス,ありがとうございます。比較に重点を置くと,偏った観点からの記述になると思うので,その点だけは気をつけたいと思います。--Emonue 2009年1月3日 (土) 15:27 (UTC)