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Wikipedia:使用性改善/IE6等での不具合

ここではInternet Explorer 6.0(以下IE6)等の一部環境において、Wikipediaの新しいユーザーインターフェース(ベクタースキン)の表示に時間がかかるという不具合とその対策について説明する。

不具合の概要

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現象として確認されている症状は、標準的な設定のIE6でWikipediaのページを表示する際にCPU使用率が100%になりウェブブラウザのウインドウが一時的に応答を停止するというものである。その継続時間は閲覧するPCの性能や記事のサイズにより異なり、数秒から1分程度。ページを読み込んで表示するたびに毎回発生する。

同様の報告は6以前のIEの一部バージョンにおいても寄せられていたほか、原因は異なるがその他の一部のウェブブラウザでも表示にやや時間がかかる場合が報告されている。

原因

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現在のところ原因は調査中だが、調べたユーザーからはJavaスクリプトの挙動からしてIE6の抱える古いJavaスクリプトエンジンとベクタースキンの相性のようなものではないかと予想されている。ベクタースキンは初心者に使いやすい新たなユーザーインターフェースと、Microsoft Windows 7のようなこれからの初心者に標準的になると思われる利用環境が考慮され、Javaスクリプトを積極的に活用して開発された。一方でIE6はもともとスクリプトの解釈に癖がある古い規格のブラウザである。そのためごく一部のJavaスクリプトが想定通りに解釈されずに結果として大きな負荷を生じている可能性がある。

もう1つの要因として、IE6は本来Javaスクリプトやレンダリングが遅いことで知られている。スクリプトが複雑になったことでそれらの遅さが重なった複合要因の可能性もある。この場合、他のウェブブラウザにおいてもJavaスクリプトやレンダリングまわりの性能によっては大きなページを表示する際に表示速度が低下する可能性がある。

いずれにせよブラウザのセキュリティレベルが高い場合などのように、Javaスクリプトが無効の環境では発生しない。

解決法

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この現象を回避するにはいくつかの方法が報告されている。

  • 使用するウェブブラウザを変更する。以下にいくつかの例の2010年7月29日時点の最新版(Windows版のシステム要件 [一次出典])を示す。ただしベータ版を除く。
    • Internet Explorer 7 (XP SP2/XP Professional x64/2003 SP1 [1])Vista/2008は標準搭載
    • Internet Explorer 8 (XP SP2以降/XP Professional x64/2003 SP2以降/2008 [2])2008 R2/7は標準搭載
    • Opera 10.60 (最低2000以上・推奨XP以上 [3]
    • Mozilla Firefox 3.68 (2000/XP/2003/Vista/7 [4]
    • Safari 5.0.1 (XP SP2/Vista/7 [5]
    • Google Chrome (XP SP2以降/Vista/7 [6]
  • スキンを変える。
    • ログインユーザーであればログイン後にスキンの変更が可能。画面上部の「以前の状態に戻す」のリンクをたどることで比較的簡単な手順で以前のスキンに戻すことができる。
    • 閲覧のみであればモバイル版Wikipediaを利用できる。
  • Javaスクリプトの動作を制限する(一部の機能が制限される)。以下にWindows XP・IE6の場合の設定方法について説明する。
    • メニューバーの「ツール」内にある「インターネットオプション」をクリックし、「セキュリティ」タブをクリックする。ここで「インターネット」ゾーンが選択された状態とし(これによりWikipedia以外のサイトについても同様の制限が施される)、 「レベルのカスタマイズ」ボタンをクリックする。 「ActiveXコントロールとプラグイン」グループにある「バイナリスクリプトとスクリプトビヘイビア」を無効に設定する。なお一部の環境ではスクリプトビヘイビアの設定が無い可能性があり、その場合は「スクリプト」グループにある「アクティブスクリプト」を無効に設定する。ただしスクリプトビヘイビアに比べて制限は大きい。
    • Wikipediaのみを制限する場合は「制限サイト」ゾーンを選択し、「サイト」ボタンをクリックして「*.wikipedia.org」と入力し、「追加」ボタンを押して登録する。ただし標準設定のままでは制限が大きく、ログインもできない。制限サイトがWikipediaだけであれば「レベルのカスタマイズ」は可能だが、 Wikipedia以外のサイトが制限ゾーンに登録される場合もあるため、その場合はこの制限のまま使うことになる。