Wikipedia:外来語表記法/サンスクリット
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この文書では、ウィキペディア日本語版における、サンスクリット(サンスクリット語、梵語)由来の記事名(項目名)および本文・リンク等での表記方法についての参考となる情報を示します。
なお、日本においてサンスクリット由来の単語は、歴史的に様々な経路を経て様々な時代に入ってきており、音写方法などについてもかなりのばらつきがあります。慣用表記についてもそれぞれにそれなりの歴史と根拠があるため、「これは誤り」とは単純には言えません。
しかしウィキペディア日本語版では、執筆、検索等の利便を図る上である程度の統一は 必要と考え、その参考として当文書を提示します。
ただし、当文書が唯一の正解というわけでは無く、決して特定の表記を強制するものではありません。とりわけ充分に定着した慣用表記が在る場合は考慮すべきでしょう。また、この文書を利用する際には、Wikipedia:外来語表記法も参照してください。
なお、以下、サンスクリットの音はすべて京都・ハーバード方式によるラテン文字転写で示します。 これに相当するデーヴァナーガリーとその正確な発音については京都・ハーバード方式をご参照ください。
基本
[編集]- 名詞は単数形・語幹のみの形を原則とする。ただし慣例により日本で主格形で呼び習わされているもの(ブラフマーなど)については、これを用いてもかまわない。
- 名詞複合語は連声後の形で表す。また、意味をとりやすいように構成名詞の間を中黒で区切る。例えばyajurvedaは「yajus」と「veda」という二つの名詞を重ねた言葉だが、ヤジュス・ヴェーダとはせず、綴り通りヤジュル・ヴェーダとする。
- 母音の長短は必ず区別する。
- R、LおよびRR、LLは、子音の後に続く場合は、「その子音のウ段+リ」および「その子音のウ段+リー」とする。
- 子音のうち、破裂音の無気音と有気音は区別しない。例えばkaとkhaは共にカとし、khaをカハ等とはしない。
- cとch、jとjhはそれぞれ「チ+捨て仮名のヤ行」、「ジ+捨て仮名のヤ行」とする。また後に母音が続かない場合はそれぞれ「チュ」「ジュ」とする。
- そり舌音のT、Th、D、Dhは、通常のt、th、d、dhと区別せずタ行およびダ行で表す。
- 無母音のmはp、ph、b、bhの前では撥音として用いられているのでンと転写する。
- 派生名詞等の語尾「子音+ya」は「イ段+ヤ」とする。例えばmauryaはマウリヤ、suuryaはスーリヤのように。
- vは原則として「ヴ+捨て仮名」で表す。ただしvuとvはヴとする。
- siは「スィ」とし、Si、ziの「シ」と区別する。
- 撥音記号Mは原則ンとするが、充分に定着した慣用表記でムとされている場合は考慮すべきである。
- 音節末に現れる無声声門摩擦音を表すH(ヴィサルガー)は、先行する母音に合わせてハ行で表す。例えばdevaHはデーヴァハの様に。