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Wikipedia:百科事典向け写真撮影のガイド/鉄道車両の説明用

鉄道車両を写真で説明するとき、状況によっていくつかの構図を使い分ける必要があります。機関車や貨車を除く鉄道車両の多くは先頭車両(運転台付き)や中間車両をひとまとめにしたグループで管理され、車両の記事の多くもそのグループ単位で作成されます。そしてその記事の中で、先頭車両や中間車両などの、細かい車両毎の違いを説明することになります。

グループとして見せる場合は、営業運転として走行している写真など、読者にインパクトを与えるような構図を用いるものなどが適しています。読者の目をまず写真に引きつけ、これから説明しようとする内容の全体像を見せる事で、以下の記事へ導きやすくします。

車両毎の違いを説明する場合は、先のようなインパクトは必要ありません。説明しようとする部分をできるだけ詳しく見える位置から撮影した写真を用います。これが形式写真と呼ばれるものです。商用に使われる公式的な形式写真には厳格なルールありますが、とりあえずは使える写真を目指して、いくつかのポイントを押さえましょう。

細部まで見せる工夫としては、「光線状態」に気を使うことも必要です。天候は、強い影の出ない、太陽に薄く雲がかかった状態(花曇り)から明るい曇天が適しています。もし、雲が流れているならば、太陽にかかるまで撮影を待つようにします。曇天の場合は暗くなるにつれて、正しい色が出にくくなります。夏の日中などのように、日差しが強く、太陽の位置が真上近くの時は、床下に光が当たりませんので形式写真には向きません。

車両毎の説明に適した構図(形式写真)

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写真の撮り方説明-構図例-対向ホームから
写真の撮り方説明-構図例-対向ホームから
説明用の写真は、対象物全体が良く見えるような構図が好ましいので、前面だけでなくサイド(側面)も含めて対象とするモノの情報が多くわかるように写しましょう。写真では赤丸を入れた場所に特徴がありますので、このような特徴点がよくわかる構図をとりましょう。隣のホームから撮影すれば良いのですが、車両の手前に架線柱などの障害物が無い場所を選びましょう。(35mm版換算52.5ミリレンズで撮影)
写真の撮り方説明-構図例-対向ホームから2
写真の撮り方説明-構図例-対向ホームから2
これは留置中の車両を写した例ですが、ホームから車両まで線路が2本存在しています。このような状態を中線があるという表現をする事が多く、形式写真としては最もポピュラーな構図として知られています。上の写真に比べると前面が写真に占める面積が減っていますが、側面がよく見えるようになっています。上の写真の構図が前面が強調され車両後部が尻つぼみになっているのに対して、この写真では前面も側面も適度なバランスで表現されています。できるだけ、このような場所で撮影するようにしましょう。(35mm版60ミリレンズで撮影)
写真の撮り方説明-構図例-対向ホームから3
写真の撮り方説明-構図例-対向ホームから3
これも車両との間にある程度距離を取ったものですが、車両まで線路4本から5本程度の距離が開いています。最初の写真と比べると全体がはっきりとするのですが、前面の横幅が圧縮されて小さく写る点が難点です。(35mm版換算60ミリレンズで撮影)

タイトルなどに適した構図(列車写真)

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写真の撮り方説明-構図例-走行中
写真の撮り方説明-構図例-走行中
列車全体が写った写真(風景などと共に写したようなものも含む)も多く使われています。「列車写真」として使うのであれば良いのですが、個別の車両の説明に使うには少し前面が強調されすぎています。例えば2枚上の写真では手前の車両にトイレが付いてる事がはっきりわかりましたが、この写真では2両の内のどちらにトイレが付いているか見分けにくいですね。(35mm版換算180ミリレンズで撮影)
写真の撮り方説明-構図例-対向ホームから2
写真の撮り方説明-構図例-対向ホームから2
前面が強調されて迫力があるこのような写真も、この車両を説明するには情報が少なすぎます。例えばこの車両にドアはいくつあるでしょう? 冷房装置は積んでいるのでしょうか? 窓などの配置は? パンタグラフはどの車両のどの位置に付いてるのでしょうか? この構図では何もわかりませんね。こういう写真は個別の車両の説明(この場合国鉄105系電車のクハ105という項目)に使うのは歓迎されません。ただし、105系電車の記事でもよりインパクトを出せる場所、例えばトップ画像や見出しに合わせた画像などでの使用はむしろ歓迎されるでしょう。(35mm版換算180ミリレンズで撮影)

特殊な構図

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写真の撮り方説明-構図例-真横
写真の撮り方説明-構図例-真横
車両のサイドが良く見えるこのような撮影方法も近年多く写されるようになりました。図面のような見た目は部品などの配置と位置関係や寸法を示すには適していますので、他の角度の写真と組み合わせて使う場合などには有効です。しかし、この写真のみを説明に使う場合、前面や妻面の情報が欠落してしまう事になりますので、サイドに特徴がある何点かを比較する場合など特別な例を除いては、このような構図の写真は使わない方が良いでしょう。(35mm版換算28.5ミリレンズで撮影)

関連項目

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