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Wikipedia:妨害的編集

Wikipedia:DISRUPTSIGNSから転送)

妨害的編集とは、多数の記事もしくは長期間にわたって記事の改善や百科事典を作り上げていく過程を阻害するような編集のことです。妨害的編集は必ずしも荒らしとはみなされませんが、荒らしは確実に妨害的編集に当てはまります。また、妨害的編集を見分けるとき、個別の事例ではなく総体的にウィキペディアの方針やガイドラインに違反していないかをよく考えて慎重に判断すべきです。明確な荒らしではない利用者を荒らしとして扱ってしまうと、ウィキペディアのコミュニティは敵対的な雰囲気になり、やがて貢献してくれる利用者が立ち去ることになります。

妨害的編集は常に故意に行われるとは限りません。利用者が適切に編集する方法を理解していないために、知らないうちに妨害行為に該当するような編集をしてしまうこともあるでしょう。社会の一員として振る舞うための経験や、共同作業を行う上で必要な技能の欠如のために、妨害的になる場合もあるでしょう。元は善意から行われた場合であっても、妨害行為となってしまえばウィキペディアにとって有害であることに変わりはありません。

妨害的編集とは

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このガイドラインは根本的な方針に反する、明らかに誤った繰り返される違反行為を問題とするものであり、合理的な人物において意見が分かれるような些細な問題を扱うものではありません。

本文書において、妨害的編集者とは妨害的編集を行う利用者を指し、妨害的編集とは以下の様な傾向を持つ編集を指します。

  1. 偏向した編集英語版を行う: 他の編集参加者が反対しているにもかかわらず、特定の記事または一連の記事群に長期間にわたって特定の主張を反映させようとし続けている。偏向した編集は、記述の追加だけを指すのではありません。信頼できる情報源の除去を繰り返すといったこともこれにあたります。
  2. 検証可能性を満たさない: 情報源を提示しないとか、百科事典にふさわしくない情報源を使用したり、信頼できる情報源を誤って提示したり、独自研究を行ったりします。
  3. タグ爆撃: {{要出典}}、{{信頼性要検証}}、{{要ページ番号}}、{{独自研究}}などのタグを、すでに情報源が提示されている内容に疑問を抱かせるために不当に貼り付けたりします。当人を納得させるためだけに為される脚注過剰な状態になります。
  4. 合意形成に参加しない
    a. 他の利用者の発した、問題となっている編集への質問や説明の要請を繰り返し無視する。
    b. 他の編集者が編集に対して行った説明を繰り返し無視する。
  5. コミュニティの仲裁を無視する: 公平な利用者による仲裁やコメント依頼に抗い、公平な利用者によって成立した合意に反して特定の観点に基づく編集を続けること。
  6. 真っ当に生産的活動を行う利用者を追い出そうとする: 礼儀を忘れない個人攻撃をしない記事の所有権といった方針やガイドラインに反して活動し、またソックパペットミートパペットを用いたりします。目立たない程度であれば、コミュニティ全体を疲弊させるには至らないかもしれませんが、最終的には規則に従って行動する利用者を疲弊させて、その生産的活動をできなくしてしまいます。

いつまでも納得しない

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コミュニティが「他の議題に移ったほうが生産的だ」と合意した後でも、その利用者が同じ主張を続けることがあります。この様な振る舞いは、ウィキペディアを妨害します。利用者が「正しい意見」を持っていると信じていることは、その意見がコミュニティに受け入れられるということとは異なります。

意見を聞いてもらっていることと賛成されていることとは違います。同様に、あなたの意見がコミュニティに否定されても、あなたの意見がちゃんと聞かれていないことを意味しません。編集するのを止めて、他の利用者の語っていることに耳を傾けてよく考えてみてください。あなたの意見を否定する側の議論にもしっかりと目を向けて、合意できる箇所を探してください。

時には、利用者が善意に基づいて行動していても、その活動が妨害行為の継続となってしまい、他者の時間を無駄にさせることがあります。例としては「コミュニティは問題を正しく理解していない」と言い続けることが挙げられます。大胆に振る舞うことが推奨されているとはいえ、協調能力の欠如が障害になることもあります。もしコミュニティの他の利用者が、そういった協調性に欠ける利用者の尻ぬぐいに時間を浪費し、方針やガイドラインに基いてその過ちを正すことに必要以上に手間を取られるなら、コミュニティを消耗させる利用者として投稿ブロック依頼が提出される可能性もあります。

主張のために方針を捻じ曲げない

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特定の方針やガイドラインについて、コミュニティで実際に運用されている解釈があり、ある利用者にとってそれが正しくない、またはその解釈について不満をもっているとします。妨害的編集者がこのような状況に直面した場合、わざと各所でその解釈に基づき行動し[注 1]、その解釈が誤っていることを証明しようとします。または、方針やガイドラインを変えるために、わざと誤っている解釈に基づき行動します。

このような行動はプロジェクトにとって破壊的です。もしあなたが方針やガイドラインに問題があると感じたなら、当該文書のノートページで懸念を表明してください。特定の利用者の行動に問題があると感じたなら、その記事のノートページか、その利用者の会話ページか、コメント依頼で議論を行ってください。

ウィキペディアを妨害することなく意見を正当に主張することができるということを心に留めておいて下さい。

生産的編集と妨害的編集の違い

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少数派の意見が記事に投稿されることはよくあることです。少数派の意見であっても、それが検証可能で、適切な場所に適切な重みをもって記され、突飛な主張に見合った裏付け英語版があるなら、ウィキペディアの目的に合致します。典拠を提示する義務は、記載を望む利用者の側にあります。

中立的な観点では以下の様に述べられています。

中立性は記事の主要な部分で、信頼できる資料に基づいたすべての重要な観点を、その重要性に応じて公平に記載することを求めています。重要なものを大きく扱い、重要でないものを大きく扱わないことによって、少数派の意見を多数に支持されている意見より大きく見せず、やたらと詳しく記述しないようにすべきです。

しっかりと査読された学術紙で発表されていれば、科学的に証明される前の段階でも、記載に値する検証可能な観点です。編集者は、公に展開されている論争を信頼できる出典に基いて提示することができます。例えば、専門分野における主流の学術紙などで述べられている観点を出典とすること自体は妨害的編集ではありません。ただし、このような例外行為は解決済みの論争には当てはまりません。例えば、ガリレオ・ガリレイが生きていた時代には主流の意見であった天動説の「太陽は地球の周りを回っている」といった主張を記事に入れることは、それが科学的に否定された今日では適切ではありません。論争自体を記載することは、天動説対地動説のような著名なものであれば適切な行為です。

時に、幅広い意見に言及することに寛大な利用者が、突飛な少数派の出版物に誤って導かれたり、誤って出典に用いることがあります。そうした人々は、短期間の内にはそのような記載を弁護するかもしれませんが、より良い証拠や第三者の反応を見て過ちを認めるでしょう。

妨害的編集者への対処

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下記に妨害的編集者への対処の手順を挙げます。これらは、必ずしも順番に行う必要はなく、ひどく悪質な事態が進行している場合は管理者伝言板/投稿ブロックあるいは投稿ブロック依頼へ即座に報告するのが最善です。しかしほとんどの場合は、下記に挙げた対処法を目安として段階的に対処すれば、解決の助けとなるでしょう。通常は、いきなりブロックを求める対応は必要ありません。どうしても判断に迷ったり行き詰ったときは、利用案内などで状況を説明して、他の利用者に聞いてみるのもいいでしょう。

Drawing of a person sticking their fingers in their ears.
"私の編集には何の問題もありません!"
  • 最初に、妨害的編集者と思われる者により百科事典的でない編集が行われた場合
  • 妨害的編集の疑いがあっても、まずは善意にとる個人攻撃はしない礼儀を忘れない新規参加者を苛めないでくださいの各文書に基づき行動するよう心がけてください。しかし、出典のない記述や百科事典的でない記述に対しては、出典なき記載の扱いのガイドラインなどを参考に記述内容に応じた対処を行ってください。
  • 明らかに記事にとって有害な記述には、差し戻しを行っても問題ありませんが、その場合は要約欄にて相手を刺激しない形で理由を説明して、ノートページにて議論や出典を求めてください。なお、対処している相手が問題利用者ではなく新規参加者や規則の理解が上手くできていない人である可能性を意識してください。
  • 改善されず記述が差し戻された場合
  • 新たに出典とともに提示された場合は、差し戻しや記述の除去はしないでください。
  • 出典の提示もなく、その利用者がノートページでの説明にも応じない場合、再度差し戻しを行いつつ、要約欄でノートページでの議論を呼びかけ、ノートページで意見の違いを明確に説明してください。もし可能なら、ノートページで妥協案を提案してみてください。
  • それでもノートページでの議論に応じない場合、妨害的編集を行っている利用者の会話ページで、挑発にならないよう注意した上で、差分や節、問題行動全体の要約を示すなどして問題となっている行為を明示してください。あなたは状況を沈静化させようとしていることを忘れないで下さい。複数の編集者が関わっている場合は、コミュニティが偏向した行動に賛同しないことをはっきりとさせるために、他の編集者も意見を述べるべきです。
  • 差し戻しの応酬が続き、相手が出典のない記述の追記を止めない場合
  • 24時間以内に3度を超える差し戻しをしているなら、Wikipedia:管理者伝言板/3RRに報告してください。ただし、自分がそれに対抗して同じ3RR違反にならないようにも注意してください。
  • この時点で中立的な立場の第三者による賛同も得られているが、問題の編集を止めさせることが出来ない場合は、保護依頼を行い、編集合戦を止めた上で、問題の利用者が議論に応じるような状況を作ってください。管理者が何らか理由により保護をかけない場合、あなた自身にも間違いがあるかもしれません。その場合、議論活性化のためのコメント依頼などで他の利用者の意見を募ってください。また、保護依頼を出せない場合も、コメント依頼を提出してください。相手の方に問題があると認識されれば、他の登録利用者が対処してくれるかもしれません。
  • もし偏向した編集を行う利用者が出典を提示しているが、その出典が記述を裏付けるには貧弱であったり、不適切な解釈を行っていると考えられる場合
  • 保護依頼には出さないでください。
  • ノートページで議論の試みを続けてください。この際、方針やガイドラインに基づいて議論するのが適切です。論争の解決も見直して建設的な議論を心がけてください。
  • もし相手と自分しか関わっていなかったり、議論がどん詰まり状態になってしまったら、コメント依頼で他の利用者へ議論の参加を呼び掛けてください。
  • 上記のような対処を続けてきても問題が続く場合
  • 問題解決に取り組んできた他の利用者が、コメント依頼でそれが正しいことを説明するのを助けてくれる見込みがある場合、利用者の行動に対するコメント依頼で、妨害的編集者と思われる利用者の行動の是非について第三者の意見を求めてください。コメント依頼では、問題を解決しようと試みたことを示す複数の投稿の差分、偏向した編集を行っている利用者の差し戻し投稿の差分を示してください。投稿は端的でわかりやすく、十分な差分による証拠の提示が求められます。そして、その利用者の問題行動に集中してください(偏向した編集を行う利用者が議論を拒否している/出典のない記述を追加している/ノートページでの合意を拒否する、など)。コメント依頼では、記事自体の詳しい説明は他の利用者が事態を理解しにくくするため、避けて下さい。
  • 注意:あなたの活動履歴が適切英語版なものであればあるほど、申し立ては受け入れられ易いでしょう。常に、礼儀正しく振る舞うことと、何度も差し戻さないことを心がけてください。
  • 妨害的編集者がコメント依頼でまとまったコミュニティの合意を拒否する場合
  • 投稿ブロックの方針を確認した上で、相手が登録利用者の場合は投稿ブロック依頼へ、相手がIPユーザーの場合は管理者伝言板/投稿ブロックへ報告して、妨害的編集者に対する投稿ブロックを依頼してください。その際は、コメント依頼での合意を示してください。そうすれば管理者が警告を発するか、短期間の投稿ブロックを行うでしょう。

投稿ブロック

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  • 妨害的編集は警告の対象になり、そして投稿ブロックにも発展します。その一種として3RRが挙げられます。
  • もっぱら妨害的編集に使われているアカウントは、投稿ブロック依頼による無期限ブロックの対象になります。

偽装工作

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妨害的編集者は、妨害編集を行う際に偽装工作を行うことで投稿ブロックなどの対処をかわそうとすることがあります。偽装工作の例として、下記が挙げられます。

  • 個々の編集が明確な妨害でなくとも、それらが長期にわたって行われ続ければ、全体として妨害的編集であるといえます。
  • 編集対象がほとんどノートページに限られている。この場合、直接記事に有害な行為を行ってはいなくとも、他の編集参加者がどのように記事を改善するかについて合意をつくりあげていくのを阻害します。
  • 個人攻撃のような、礼儀の方針をあからさまには破っていないが、記事を改善していく上での協力的な態度には反している(全体としては失礼な行為である)。
  • 極小数の人しか見ていない記事にて妨害的編集を行う。
  • 反対に、全体としてそれを感知できる人がいない程、幅広い記事で妨害的編集を行っている。

それでもなお、このような妨害的編集はウィキペディアの方針に反しています。

注釈

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  1. ^ ただし、「その解釈に基づき行動」しているということが、実際には勘違いである場合もあります。

関連項目

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