コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

Wireshark

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Wireshark
Wireshark Network Analyzer
開発元 The Wireshark team
初版 1998年頃
最新版 4.2.2 - 2024年1月4日 (9か月前) (2024-01-04)[1] [±]
リポジトリ ウィキデータを編集
プログラミング
言語
CC++PythonPerlCMakeLua
対応OS LinuxSolarisFreeBSDNetBSDOpenBSDmacOSおよびWindows
プラットフォーム Windows, Linux, Mac OS X
種別 ネットワーク・アナライザ
ライセンス GNU General Public License
公式サイト wireshark.org
テンプレートを表示

Wireshark(ワイヤシャーク)は、ネットワーク・アナライザ・ソフトウェアである。作者は、ジェラルド・コームズ(Gerald Combs)である。

歴史

[編集]

1990年代後半、ミズーリ大学カンザスシティ校英語版を卒業したジェラルド・コームズは小さなインターネット・サービス・プロバイダに勤務していた。当時、商用のLANアナライザは1500万ドルくらいもし[2]、しかもコームズが勤めていた会社の主要なプラットフォーム(Solaris, Linux)には対応していなかった。そこでコームズは、SolarisやLinuxに対応したLANアナライザを自作し、1998年Ethereal(イーサリアル)の最初のバージョンを公開した[3]。Etherealの商標は勤務していたISPが保持した。

2006年5月、コームズは、WinPcapの販売元であるCACEテクノロジーズ(CACET)に転職した。Etherealの大半のソースコードの著作権はコームズが保持しており(GNU GPLに基づいて再配布されていた)、WiresharkのSVNレポジトリはEtherealのレポジトリを基礎として構築されている。しかし、Etherealの商標はコームズが勤めていたISPに残されたままで使えなかったため、同年6月にWiresharkに名称を変更した[4]。Etherealの開発は停止され、Etherealの公式サイトでもWiresharkに切り替えることが推奨されていた[5]2010年リバーベッド・テクノロジー英語版がCACETを買収し[6]、Wiresharkの支援を引き継いだ。

コームズはWiresharkのソースコードの更新を継続しており、新しいバージョンのリリースを行っている。Wiresharkの公式サイトには、2000人以上の貢献者が掲載されている。

機能

[編集]

WiresharkはIPDHCPなど800以上のプロトコルを解析できる機能があり、WindowsLinuxBSDmacOSなどで利用できる。他のアナライザで記録したファイルを読み込む事ができる。Sniffer Proやtcpdumpをはじめ多くのファイル形式に対応する。

Wirelessの機能として、802.11系のパケットを取得する拡張がついている。 工業用のEthernetであるEtehrCATなど、Ethernet対応の各種通信規約を解析するライブラリ、解析結果の統計処理する追加ソフトウェアなどがある。

対応OS

[編集]

パケットキャプチャの機能は、Unix系OSではlibpcapが、Windows版では同梱しているWinPcapが担っている。

Macintosh版は X Window上で機能する版があった。Mac OS X 106以降では、Xが起動しないアプリがある[7]。 現在、Macintosh版は、"brew cask install wireshark"でアプリケーションが導入できる。

wireshark 搭載・対応製品

[編集]

ネットワーク機器では、Wiresharkの一部または全部の機能を搭載・対応していることがある。

脚注

[編集]
  1. ^ Wireshark · News”. The Wireshark team. 2024年1月4日閲覧。
  2. ^ “Gussied-up NetXRay takes on enterprise features”. InfoWorld. (November 17, 1997). https://books.google.com/books?id=PzwEAAAAMBAJ&q=netXray&pg=PA101-IA9. 
  3. ^ Q&A with the founder of Wireshark and Ethereal”. Interview with Gerald Combs. protocolTesting.com. March 7, 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。July 24, 2010閲覧。
  4. ^ What's up with the name change? Is Wireshark a fork?”. Wireshark: Frequently Asked Questions. November 9, 2007閲覧。
  5. ^ enpa-sa-00024”. Ethereal (November 10, 2006). October 23, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。June 8, 2010閲覧。
  6. ^ Riverbed Expands Further Into The Application-Aware Network Performance Management Market with the Acquisition of CACE Technologies”. Riverbed Technology (October 21, 2010). October 21, 2010閲覧。
  7. ^ MAC OS X download https://1.as.dl.wireshark.org/osx/Wireshark%202.4.1%20Intel%2064.dmg

参考文献

[編集]
  • パケットキャプチャ実践技術―Wiresharkによるパケット解析 応用編 竹下 恵, リックテレコム,2009,ISBN 978-4897977966
  • 実践 パケット解析 第2版 ―Wiresharkを使ったトラブルシューティング Chris Sanders, オライリージャパン, 2012, ISBN 978-4873115696

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]