ZOMBIEPOWDER.
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ZOMBIEPOWDER. | |
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ジャンル | 少年漫画、バトル[1]、アクション[2]、ファンタジー[3] |
漫画 | |
作者 | 久保帯人 |
出版社 | 集英社 |
掲載誌 | 週刊少年ジャンプ |
レーベル | ジャンプ・コミックス |
発表号 | 1999年34号 - 2000年11号 |
巻数 | 全4巻 |
話数 | 全27話 |
テンプレート - ノート |
『ZOMBIEPOWDER.』(ゾンビパウダー)は、久保帯人による日本の漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて1999年34号から2000年11号まで連載された[4][5]。死者を蘇らせる粉末・ゾンビパウダーを巡るアクション作品[2]。
あらすじ
この作品記事はあらすじの作成が望まれています。 |
世界観・用語
西部劇を彷彿とさせる世界を舞台にしている[6]。作中の通貨単位はニート。
- ゾンビパウダー
- 死者を甦らせ[2]、生きている者を不死にする粉末。世界中に散らばる12個の「死者の指輪」を集めて生成される。
- 死者の指輪
- ゾンビパウダーの生成に必要な指輪。12個存在する。常に「生」に飢えており、指輪に触れた人間に侵食して生命力を奪い続ける。指輪に侵蝕されると、外見的には眠っているような状態になるが、指輪を摘出しない限り永遠に目覚めることはない。
- 火輪斬術
- 東の国で紅染百式と並び称される殺人剣。2000年を超える剣史の中で、習得できたのはわずか15人と言われている。これを収めた者は「斬術士」とよばれ、斬術士たちは黒い炎をまとって戦う。平均習得年数は32年であるが、ガンマは4年でマスターした。
登場人物
主要人物
- 芥火ガンマ / 芥火完真(あくたび がんま)
- 本作の主人公。通称「黒腕の死神」。22歳。「死者の指輪」を探して放浪している。S0級犯罪者で、賞金額は9億6千万ニート。銀色の長髪に銀色のコートを纏い、右腕に銃弾や砲弾を弾くための黒い鎧を直接打ち込んでいる。チェーンソーのような剣を武器にし、殺人剣「火輪斬術」を使う。粗暴であるが、女と子供には甘い。車はオープンカーにしか乗らない主義で、盗んだ車もすぐに屋根を斬り落としている。
- ジョン・エルウッド・シェパード
- 13歳の少年。姉・シェリルの治療費を稼ぐため、自分たちの店を潰した武装窃盗集団の下でスリを働いていた。射殺された姉をゾンビパウダーで生き返らせるため、ガンマに同行する。ナイフ投げで戦う。姉の身の回りの世話をしていたため、家事ができて金銭感覚もしっかりしている。食べ物の好き嫌いは全くない。
- C.T.スミス
- ガンマの相棒。スーツ姿で帽子を被り、アタッシュケースを持ち歩いている。眼鏡をかけているが、数百メートル先のガンマの銃創の数を的確に判断できるほど、視力は常人離れしている。両利き。二丁拳銃で戦う。性格は飄々としている。好きな言葉はDカップ。
- 作者によると、イギリスの銀行員をイメージして描いていたという。
- ウルフギャンギーナ・ララ・ジェット
- 通称「ウルフィーナ」。18歳の少女。バストサイズは101cmのHカップ。2年弱で68件のスクープを発掘し、23組織を潰したジャーナリスト。「死者の指輪」に侵蝕されて昏睡している弟・エミリオを治すために金を集めている。自分の目で確認しない限り、相手を悪と認めない。境遇が似ているエルウッドに対しては馴れ馴れしく接している。後に、ナズナにエミリオを治してもらう代わりに実験台となる約束をする。
犯罪者
アッシュ・ドウター強盗団
- レーンウォーター・キャルダー
- アッシュ・ドウター強盗団のリーダーで、「スピンボーイ」と呼ばれている。外見は少年であるが、実際には、3倍に濃縮した成長因子操作薬(フェニキサミン)を摂取し続けることで若さを保っている老人。薬を摂取せずに若いまま生き続けるため、ゾンビパウダーを求めている。小型ジェットを仕込んだ剣「ジェットリッパー」を自在に操る。ガンマと戦い、敗死する。
- コアン・ジョナサン・バックリィ
- アッシュ・ドウター強盗団の東地区幹部。報告せずにガンマを連れ帰ったうえ、逃がしてしまい、キャルダーに処刑される。
- バークス&ベルナルド・デカルロ
- 「金庫番(ヴォールトウォッチ)ブラザーズ」と呼ばれ、キャルダーの金庫を守っている。ガンマに見逃される。
バルムンク・サーカス団
- バラーニュ・ビノワ・バルトルイユ・バルムンク
- 「魔術師(ミスティック)」の異名を持つマジシャン。A0級犯罪者。シルクハットを被り、スーツ姿で髭を生やしている。サーカス団を引き連れて世界中を遊び歩いている。刺激のない人生は死と同義であるという価値観の持ち主であり、刺激を得ることだけを目的に「死者の指輪」を集めている。ガンマに殺されかけた過去があり、その当時の階級のままガンマを倒すため、A0級犯罪者にとどまっている。
- アマンティーヌ
- バルムンクが自らの右腕を元に創造した巨人で、バルムンクは「至高魔術の結晶」と述べている。3歳。女性。
- ミッジ“ザ・マルチチュード”ファルゾン / ミラン・ジェラルド・ファルゾン
- バルムンク・サーカス団副団長。28歳。かつて大陸中に名を轟かせた殺し屋。投げたナイフの軌道を曲げて、指定した標的に命中させることができる。スミスの本名を知っていたようであるが、言おうとした瞬間に頭を撃たれ、死亡する。
- ファルゾン・シスターズ#1~15
- ミッジと共同生活を送る15人の妹たち。ナイフの的が描かれた服を着ている。全員が同じ顔と同じスタイルであるため、左目の上に刻まれた番号以外では見分けることができない。
- “パイロマニア”パウンダー / リクリス・パウンダー・レッシャー
- バルムンク・サーカス団No.3。26歳。火吹き芸人。体中にオイルが詰まったカプセルを着けている。サーカス団の中では1、2を争う常識人。子供好きで、部下の面倒見が良い。副団長のファルゾンを嫌っている。エルウッドに敗れるが、見逃された。バルムンク逃亡後、ルカとビクターを引き連れて撤退した。
- ガンマたちの中に子供がいると知り、唯一交戦を反対した男だったと作者は述べている。
- シャカブーン
- バルムンク・サーカス団No.4。自称23歳。身長291cm、体重355kgという巨漢の白塗り女。魔術列車の全権を握っており、駆動機の付いた靴で相手を踏みつけるのが主な攻撃手段。バルムンクに惚れている。
- ギッフル・“ザ・グレイト・アンデッド・ボックス” / ロバート・ギッフル
- バルムンク・サーカス団に所属するA0級犯罪者。42歳。「一太刀の傷も受けずに1000を越す人間を斬殺してきた」剣士。“偉大なる不死の匣”を自称している。
- 作者によると、「劇中最高の短命を誇る可哀想な箱おじさん」。コミックスのおまけページでは箱から出た姿が描かれた。
- ルカ=ルカ
- バルムンク・サーカス団の軽業師。12歳。一見すると少年のようだが、実際は貧乳少女である。将来の夢はパウンダーのお嫁さんになること。
- ビクター・ムーゲン
- バルムンク・サーカス団のバランス・ジャグラー。ルカ=ルカの相方。無口。サーカス団一、温厚で博識。本編で名前は言及されなかった。
ジェミニ研究所
- ナズナ・ジェミニ
- ジェミニ研究所所長。数多くの国家的犯罪に関与し、それら全てをガンマに転嫁している。趣味・特技ともに手術。手術以外のことには散漫な興味しか持っておらず、マイブームが頻繁に変わる。「死者の指輪」の摘出手術ができる。
- エンジェル・ベル・ローズ・クーニー
- 真っ白な肌と深いブルーの瞳、蜂蜜色のブロンドを持つ自称「天才美少女サイキッカー」。11歳。7歳のときにガンマと出会い、ガンマを慕い続けている。クライクミア州サンタフェリカ出身。2歳のときに元ミス・クライクミアの母が失踪し、無名画家の父は現在、3年2か月にわたる未成年者に対する監禁・暴行の罪で投獄されている。
- ウルリカ・ウィスマール
- ナズナの身辺の世話を一手に引き受ける研究所のメイド。24歳。ジェミニ研究所特別戦闘部隊「ジェミニフォース」隊長。黒髪に濃紺の瞳を持つ。非常に無口。チョコレートアレルギー。
- ジェラルディーン・ティッキー
- 研究所のメイド。21歳。「ジェミニフォース」副官。ジェミニ研究所武術指導および兵装管理を担当している。ペイルカラーのブロンドにセピアがかったブルーの瞳を持ち、大阪弁で話す。
- リッピー / リサ・ピンクダイアモンド
- 研究所のメイド。本名はダニエル・セバスチャン・ヴァーデック。26歳。ジェミニ研究所ではマシン・エンジニアを担当している。スキンヘッドにカラフルなウィッグを被った、褐色肌の巨漢。趣味は菓子作りと指立て伏せ。身長199cm、体重116kg。
- タシャ・フォーケル
- 研究所のメイド。本名はアナスタシア・フォーケル。22歳。ジェミニ研究所の生体管理担当。栗色の髪に黒い瞳を持つ。エロ本の収集が趣味。パオと相部屋。
- チェン・パオ
- 研究所のメイド。17歳。経理・清掃・調理を担当する。髪は赤毛。正義感が強く、マジメで勉強熱心である。
その他
- シェリル・アン・シェパード
- エルウッドの姉。心臓病に冒されており、身体が弱い。自宅に押し入った武装窃盗集団に射殺される。
- エミリオ・ルーファス・ジェット
- ウルフィーナの弟。16歳。8歳のとき、古木の幹に埋まっていた「死者の指輪」を取ろうとした際に侵蝕され、昏睡状態にある。
社会的評価
マグミクスのライター・田中泉は、洗練された世界観や個性的な台詞回し、かわいらしい女性キャラクターなど、久保ならではの作風がこの時期から既に見られると評している[6][7]。田中によれば、作品は打ち切りとなったが、未回収の伏線も存在するため、復活を望む声が少なくないという[6][7]。
企画
2019年3月19日から6月17日まで六本木ヒルズ森アーツセンターギャラリーにて開催された展覧会「創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.2-1990年代、発行部数653万部の衝撃-」では、本作の原画を展示するコーナーが設けられた[8]。
書誌情報
- 久保帯人 『ZOMBIEPOWDER.』 集英社〈ジャンプ・コミックス〉、全4巻
- 「D.I.B.A. [Death In a Black Arm]」2000年2月7日第1刷発行、ISBN 4-08-872828-9
- 「Can't Kiss The Ring (Of The Dead.)」2000年4月9日第1刷発行、ISBN 4-08-872852-1 - 「ULTRA UNHOLY HEARTED MACHINE」併録。
- 「Pierce Me Standing〈In The Firegarden〉」2000年6月7日第1刷発行、ISBN 4-08-872877-7 - 「刻魔師 麗」併録。
- 「Walk This Nameless Way/Like a ZOMBIE/」2000年8月9日第1刷発行、ISBN 4-08-872897-1 - 「BAD SHIELD UNITED」併録。
脚注
出典
- ^ 久保帯人『ZOMBIEPOWDER.』 1巻、集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2000年2月7日。ISBN 4-08-872828-9。そで。
- ^ a b c ジャンプ流 (2016), p. 5.
- ^ “ZOMBIEPOWDER.(漫画)”. マンガぺディア. 2024年6月7日閲覧。
- ^ ジャンプ流 (2016), p. 2.
- ^ 久保帯人『ZOMBIEPOWDER.』 4巻、集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2000年8月9日。ISBN 4-08-872897-1。そで。
- ^ a b c 田中泉 (2022年3月28日). “人気作を生んだジャンプ漫画家の過去の打ち切りマンガ4選 ヒット作のルーツがある?”. マグミクス. メディア・ヴァーグ. 2024年6月6日閲覧。
- ^ a b 田中泉 (2022年3月28日). “人気作を生んだジャンプ漫画家の過去の打ち切りマンガ4選 ヒット作のルーツがある? - (2)”. マグミクス. メディア・ヴァーグ. 2024年6月6日閲覧。
- ^ “「創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.2 -1990年代、発行部数653万部の衝撃-」展示内容やグッズ情報の一部を公開”. アニメフリークス. AbemaTV (2019年3月15日). 2024年6月6日閲覧。
参考文献
- 『DVD付分冊マンガ講座 ジャンプ流! 秘伝ガイド vol.04 まるごと久保帯人』集英社、2016年3月3日、2,5頁。ASIN B01BDUMCXI。