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「東急8500系電車」の版間の差分

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2007年2月18日 (日) 03:00時点における版

田園都市線を走る8500系(2006年9月2日、あざみ野駅にて撮影)
第16回(1976年
ローレル賞受賞車両

カテゴリ / テンプレート

8500系電車(8500けいでんしゃ)は、東京急行電鉄通勤形電車

同社の8000系電車を改良して田園都市線帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄半蔵門線相互乗り入れ仕様車としている。1975年昭和50年)から1991年平成3年)にかけて400両が製造された。

大井町線用のグラデーション帯編成(2006年10月15日、九品仏~尾山台間にて撮影)
東武乗り入れ不可編成(2003年2月21日、藤が丘駅にて撮影)
ファイル:Tokyu type8500.JPG
東武乗り入れ編成(2007年1月28日、幸手駅にて撮影)

概要

8500系は、8000系の6次車として設計されている。そのため、8000系とは基本設計がほぼ同一で、互換性がある。例えば、1970年代1980年代には東横線などから転用された8000系の一部を編成中に組み込んで使用した時期もあった。後にデハ(電動車)8700・8800形とサハ(付随車)8900形が増備されると、転用された8000系は東横線などに戻り、このような混成は解消している。なお、デハ8700形と8100形、デハ8800形と8200形は搭載機器が同一である。また、逆に8500系も1976年3月~1980年10月頃に一時東横線で使用されていた。

8000系の電動車(M)と付随車(T)の構成(MT比)は6両編成時で4M2Tであり、旧新玉川線には対応していたが、半蔵門線の急曲線・急勾配区間において故障した先行列車を救援するにはさらに電動車比率を高める必要があった。そのため、8500系では6両編成時に5M1T、8両編成時に6M2T、10両編成時に8M2Tとし、十分な性能を確保している。その反面で、通常走行における加速性能は高いが、降雨・降雪時などは空転滑走を起こしやすい。

8000系の先頭車は制御車(モーターなし)とされたが、電動車比率を高くするためと、半蔵門線で使用される誘導無線(IR)アンテナを設置する付随車が編成中間に必要なため、8500系では制御電動車となった。前面は8000系より150mm高い高運転台構造となり、正面窓が小さくなった他、行先表示幕の左側に種別表示幕、右側に運行番号表示幕をそれぞれ設置した。

1976年(昭和51年)に、通勤電車の中で技術的に集大成された車両として、東急としては初めて鉄道友の会ローレル賞を受賞している。

半蔵門線乗り入れ規格に基づく路線識別帯として、東急のステンレス車では初めて先頭車の前面に東急のシンボルカラーと警戒色を兼ねた赤帯を入れて登場し、それ以降に登場した同社の車両の多くは先頭車の前面に赤帯が施されるようになった。その後、1988年春には7000系7200系7600系7700系・8000系にも先頭車の前面に赤帯が施された。

8000系と同じ界磁チョッパ制御車だが、1990年平成2年)に2両(デハ8799-0802)が試験的にVVVFインバータ制御に改造されている。また、VVVFインバータ制御の車両は1991年(平成3年)に2両(デハ0718-0818)が新製されている。この4両は8642Fに組み込まれており、界磁チョッパ制御、改造VVVFインバータ、新造VVVFインバータと1編成で3つの異なる制御装置を搭載している。なお、この編成は東武線に乗り入れることができないため、Kマークを先頭車の前面に貼付している。。

電動台車は8000系と同じTS-807形を採用した。また、付随台車は8000系ではパイオニアIII系のTS-708形であったが、ばね下重量の軽減のため、8500系では電動台車をベースとしたTS-815形を採用した。

新5000系投入以前は10両編成40本(400両)が田園都市線に集結していたが、同形式の登場により置き換えが進行しており、2007年1月の時点では田園都市線用として10両編成31本(310両)と大井町線用として5両編成4本(20両)の計330両が長津田検車区に在籍している。なお、2007年1月15日に同年度から2009年にかけて田園都市線に5000系を250両を導入することが発表されているため、8500系の大半が廃車となる見込みである。

基本性能

基本は8000系と同一である。

  • M車とT車の構成(MT比):田園都市線用8M2T/大井町線用4M1T
  • 起動加速度:3.3km/h/s
  • 減速度:3.5km/h/s(常用最大)/4.5km/h/s(非常)
  • 主電動機:日立製作所東芝東洋電機製造製TKM-69またはTKM-80型直流複巻電動機及びその互換品、いずれも出力130kW(デハ8799-0802はTKM-89型かご形三相誘導電動機、出力170kw、デハ0718-0818はTKM-86型かご形三相誘導電動機、出力170kw)
  • 主回路制御方式:電動カム軸式抵抗制御+分巻界磁チョッパ制御(デハ8799とデハ8799はGTO-VVVFインバータ制御)
  • 主制御器:日立製MMC-HTR-20型(直列13段、並列11段、弱め界磁無段階)(デハ8799は日立製VF-HR-121Z型、デハ0718は日立製VM-HR-132型)
  • 駆動装置:KD325型 中空軸平行カルダン駆動方式(デハ0718はKD-423-A-M型)
  • ブレーキ方式:回生ブレーキ併用全電気指令式電磁直通ブレーキ(HRD-2R)、応荷重制御付、滑走検知付、保安ブレーキ・耐雪ブレーキ付
  • 歯車比:5.31(デハ0718-0818は6.07)
  • 設計最高速度:120km/h
  • 運転最高速度:110km/h(田園都市線)、80km/h(半蔵門線)、100km/h(東武線)
  • 列車保安装置:東急新ATC(CS-ATC)・営団新ATC(同)・東武形ATS
    • 大井町線用の8638F~8641Fは東急形ATS・東急新ATC(CS-ATC)

編成

  • 田園都市線:デハ8600-デハ8700-サハ8900-デハ8800-デハ8700-デハ8800-デハ8700-サハ8900-デハ8800-デハ8500(左側が渋谷方面、右側が中央林間方面)
  • 大井町線:デハ8600-デハ8700-サハ8900-デハ8800-デハ8500(左側が大井町方面、右側が中央林間方面)

編成の特徴

  • 東武鉄道直通対応編成:8613F~8637F(スカート付き先頭車)
8613Fと8614Fは、5000系6扉車組み込みに伴い車両不足を補うことで2004年度に東武直通化工事を追加施行し、同年9月以降に直通営業を開始した。
  • 2004年度からは東武線直通非対応編成でも一部がスカート付きになっている。8609F・8612F・8642Fが該当するが、これらの編成のデザインは2003年度までのものとは異なる。また2000系にも8500系とは異なるスカートが装備されている。2007年1月現在、スカート付きになっていないのは字幕式の3編成(8606F・8607F・8610F)のみである。
  • 押上以南折り返し編成(Kマーク編成):8606F・8607F・8609F・8610F・8612F・8642F
  • VVVFインバータ車両:8642Fの4~7号車(1・2・9・10号車は従来通りの界磁チョッパ制御車、3・8号車は付随車)
  • 8606F・8607F・8610Fは字幕式行先表示器を装備する。いずれも東武線への乗り入れには対応していない上、スカートも装着していない。
  • 8616Fは行先表示器が2005年3月26日2000系2003Fと同時)より、その後8634F~8636Fがそれぞれ従来の3色LEDからフルカラーLEDに変更されている。今後もLEDを交換する際フルカラーLED化される見込みである。
  • 8638F~8641Fは大井町線用で、LED式行先表示器の日本語表示フォント明朝体のままである(他はゴシック体)。田園都市線用であった頃は5+5両(8638F+8639F、8640F+8641F)の編成で、大井町線の予備車を兼用していた。大井町線運用には主に8640F+8641Fを充当し、大井町線用方向幕、戸越公園九品仏の両駅で使用するドア非扱いスイッチを装備している他、東急形ATSを存置している。かつてはこどもの国線7000系ワンマン対応車が検査入場した際にもツーマン運転で代走することもあった。その後、先頭車の貫通幌と営団ATCを撤去し、完全な大井町線専用車両となった。パンタグラフは菱形(PT42形)のままだったが、後にシングルアーム化されている。このうち8640Fと8641Fは従来前面のみ幕式で、側面はLED式であったが、田園都市線直通急行に対応するために検査入場した際、前面をLED化して出場した。
  • TOQ-BOX虹色装飾:8634Fがこの装飾を施している。側面にも赤帯が廻り、前面と戸袋の部分に楽器音符イラストが描かれる。2005年12月に車両修繕を受けてドア鴨居部にLED案内表示器を千鳥配置で設置し、車外の行先表示器をフルカラーLED式に交換した。8634FはTOQ-BOX2代目編成で、初代編成は8635Fであった。
  • TOQ-BOX青帯装飾:8637Fがこの装飾を施している。1986年の落成時は通常の赤帯であったが、翌1987年よりこの装飾となった。最大の特徴は帯色が青いことで、それが側面にも廻っており、先頭車には7色のシャボン玉が描かれている。一時は東急ケーブルテレビジョン(現・イッツ・コミュニケーションズ)の広告電車としても運用した。この編成は1991年に8642Fが田園都市線に転用される時に同編成に連結されていた中間車3両(0808・0711・8980、いずれも1987年製)と8637Fの0802・8799・8974(いずれも1986年製)が交換されている。
  • ローレル賞受賞記念マーク取り付け編成:8606F・8607F・8609F・8610F・8612F~8630F(廃車になった8601F~8605F・8608F・8611Fも取り付けていた)
  • ・旧バッド社の協定プレート取り付け編成:8608F(2006年5月インドネシアへ譲渡された)
  • 軽量ステンレス構造の採用:8631F~8642F。8630F以前のすべての編成にも10両中2~6両が組み込まれている。
  • 内装・(従来の扇風機に代わって)スイープファン・冷房装置・電笛9000系や5000系と同一仕様の編成:8637F以降
車内案内装置(LED)(2005年12月27日、8634F(TOQBOX)車内にて撮影)
  • 車内LED案内表示器設置(千鳥配置)及び自動放送対応編成():8634F・8637F
  • 帯色変更及び認識ステッカー貼付編成:8638F~8641F(田園都市線の列車との誤乗防止のため)
  • ドアサイレンサー未取り付け編成:8617F・8618F・8625F・8626F・8642Fの一部車両
  • 伊豆のなつ号:2006年7月1日(営業運転は6月29日)~31日まで8614Fが伊豆半島への観光をアピールする車体広告編成「伊豆のなつ」号に使用されていた。この編成は帯色を2005年7月に東横線で運行した8000系8007Fと同様に側面・前面共にハワイアンブルーの2本に変更している。また、東武線乗り入れ対応編成であることから東武沿線の利用客への宣伝も兼ねた。そのため、走行区間も長く、東急線内で見かける機会は少ない。このカラーでの運行は当初2006年9月末までとされていたが、広告は外されたものの帯の色はそのままで現在も運用されている。

デハ8700・8800形の車両番号

デハ8700・8800形は、8799・8899号の次が0700~・0800~と変則的な番号が付与されている。これは東急の車両管理システムにおいて5桁以上の車両番号が使用できないことによる。

編成表

田園都市線

渋谷 1号車 | 10号車 中央林間

デハ 8600 デハ 8700 サハ 8900 デハ 8800 デハ 8700 デハ 8800 デハ 8700 サハ 8900 デハ 8800 デハ 8500 記号等
8606 8706 8947 8885 8777 8827 8721 8923 8806 8506 (K)スカートなし 字幕車
8607 8707 8948 0810 0712 8828 8743 8924 8807 8507 (K)スカートなし 字幕車
8609 8709 8950 0814 0714 8830 8745 8926 8809 8509 (K)
8610 8710 8951 0815 0715 8831 8746 8927 8810 8510 (K)スカートなし 字幕車
8612 8712 8912 0817 0717 8833 8736 8929 8812 8512 (K)
8613 8713 8913 0800 8796 8834 8737 8930 8813 8513
8614 8714 8914 8883 8775 8838 8738 8938 8814 8514 伊豆急カラー
8615 8715 8915 8864 8762 8899 8795 8932 8815 8515
8616 8716 8916 8853 8751 8844 8722 8952 8816 8516 フルカラーLED
8617 0704 8934 8854 8752 8845 8779 8953 8817 8517
8618 8724 8935 8855 8753 8846 8780 8954 0811 8518
8619 8725 8936 8856 8754 8847 8781 8955 8818 8519
8620 8791 8937 8896 8792 8895 8782 8956 0812 8520
8621 8727 8941 8858 8756 8849 0705 8957 8819 8521
8622 8728 8942 8884 8776 8850 8750 8958 8851 8522
8623 8729 8943 8865 8763 8866 0706 8960 8867 8523
8624 8730 8944 8859 8757 8841 0707 8920 8868 8524
8625 8731 8945 8860 8758 8842 0708 8921 8869 8525
8626 8732 8946 8861 8759 8843 0709 8922 8870 8526
8627 8733 8917 8871 8764 8898 8794 8939 8820 8527
8628 8739 8918 8862 8760 8897 8793 8940 8821 8528
8629 8741 8919 8863 8761 8835 8742 8931 8822 8529
8630 8748 8933 8872 8765 8852 8749 8959 8873 8530
8631 8766 8961 8874 8767 8875 8768 8962 8876 8531
8632 8769 8963 8877 8770 8878 8771 8964 8879 8532
8633 8772 8965 8880 8773 8881 8774 8966 8882 8533
8634 8778 8967 8894 8789 8886 8790 8968 8887 8534 TOQ-BOX フルカラーLED 車内LED表示器・自動放送
8635 8783 8969 8888 8784 8889 8785 8970 8890 8535 フルカラーLED
8636 8786 8971 8891 8787 8892 8788 8972 8893 8536 フルカラーLED
8637 8797 8973 0801 8798 (0808) (0711) (8980) 0803 8537 シャボン玉青帯 車内LED表示器・自動放送
8642 0710 8979 0818 0718 (0802) (8799) (8974) 0809 8542 (K)VVVF搭載車

( )は1991年にVVVF車を同一編成に組み込むために編成替えが行われた。

大井町線

大井町 1号車 | 5号車 中央林間

デハ
8600
デハ
8700
サハ
8900
デハ
8800
デハ
8500
記号等
8638 0700 8975 0804 8538
8639 0701 8976 0805 8539
8640 0702 8977 0806 8540
8641 0703 8978 0807 8541

運用

東武伊勢崎線を走る8500系(2006年3月、久喜~和戸間にて撮影)
大井町線⇔田園都市線直通急行に掲出されている誤乗防止用ステッカー
(2006年6月10日、中央林間駅にて撮影)

10両編成は2003年3月19日以降、東武鉄道伊勢崎線を経て東武日光線南栗橋駅まで乗り入れるようになり、さらに2006年3月18日からは伊勢崎線久喜駅までも入線するようになった。ただし8606F・8607F・8609F・8610F・8612Fと先述した異種制御装置混載編成の8642Fは乗り入れに対応していない。東武線乗り入れ可能の編成には先頭車の前面下部に5000系(2代目)のものに近い形状のスカート(排障器)を装着しているが、逆に東武線乗り入れ非対応の編成には先頭車の前面ガラスに「K」と表記した丸形ステッカーを貼付している。2006年3月18日のダイヤ改正から東武線非対応編成は平日の朝ラッシュ時のみの運用に縮小していたが、ごくたまに精算運転の絡みで土曜休日押上行又は清澄白河行として東武線対応編成に代わって運用に入る事もあるが、その機会は昼間より夜間の方が多く、運転本数は1往復程度である。

5両編成は大井町線に加えて、2006年3月18日以降の土曜・休日には同線⇔田園都市線直通急行にも使用されている。この直通急行設定に際し、正面の帯色を赤色から赤色→黄色のグラデーションに変更し、同時に大井町線を表す認識ステッカーも貼付された。いうまでもなく田園都市線用の8500系編成と区別するためで、乗客の誤乗防止に役立っている。

東急田園都市線・東京メトロ半蔵門線・東武伊勢崎線・日光線の3社直通車両の中で1番多い車両なので、遭遇しやすい。

更新工事

1992年から2000年に掛けて、老朽化した車両の車体・車内更新工事が施行された。その後は5000系による車両の置き換え計画が発表されたため、経年車でも施工されることなく工事は中止された。8500系の場合は編成単位での施工ではなく、編成中で経年20~25年程度の車両が対象だった。

工事内容

8000系と工事内容はさほど変化はない。一部車両は車体・車内更新を同時に行ったものも存在している。
  • 車体・車内更新(一部メニューが異なるが、ほぼ同一)
  • 車内化粧板の張り替え
  • 屋根の再塗装
  • 車いすスペースの設置
  • 車体老朽化部分の修繕
  • 行先設定器及び表示器の更新…ダイヤル式からボタン選択式に。LED更新施行車のみと見られる。
  • 行先表示器のLED化…1・2・6・7・10編成を除く。前述したが、その後玉切れ・視認性の低下などから8616F・8634F~8636FがフルカラーLEDに更新された。
  • 側面窓サッシの取り替え
  • 腰掛けの取り替えと7人掛け化、バケットシート化・仕切り部へのスタンションポール(握り棒)の取り付け
  • ドア脇の立客スペース設置(既に設けられていた後期車を除く)
また、更新工事とは別に、交通バリアフリー法対応の関係で工事を施されたと見られる編成も存在する。
  • 自動放送装置・LED式車内表示器の取り付け(千鳥配置、8634F・8637F、直通先2社にも対応している)
更新工事を行った時期から外れた頃に、以下の改良が行われた。
  • 車内冷房カバーを改良…従来からあった吹き出し口の他に、カバーに穴を開けてその直下にも冷風が吹き出すように改良された。一部では扇風機の区画を廃し、冷風吹き出し口を設けたり、補助送風機をラインデリア化する工事も行われた。
その他にも機器の部分的な更新が行われている(更新工事と直接の関係はない)。
  • 主電動機の電機子絶縁更新
  • 主制御器の駆動部交換

前面スカート装着

東武鉄道への直通営業開始を前にして、2002年末期から2005年度まで一部の編成を対象に先頭車前面下部へのスカートの装着が行われた。

2002年度

  • 8623Fの上り方向先頭車(デハ8623)で試行され、そのまま正式採用された。
  • 8615F~8619F

2003年度

いずれも編成単位で両先頭車同時に施行された。

  • 8620F・8621F・8622F・8624F~8627F・8629F・8630F
  • ★8633F・8634F・8636F…2003年夏期にスカートを装着した。一時期取り外されたが、2004年初頭に復元された。
  • ☆8628F・8631~8637F…最後にスカートを装着した。施工時期が★のグループのスカート復元期と重なる。

2004年度

必ずしも東武線への直通を意図しないものとなった。

  • ○8613F・8614F…東武線ATSを新たに設置した。
  • ●8609F・8611F・8612F・8642F…東武線ATSは設置されなかった。

2005年度

大井町線用の編成にも装着した。

  • 8638F・8639F・8640F・8641F

5000系・8590系による置き換え

2006年10月までに以下の編成が5000系・8590系に置き換えられて運用を離脱しており、編成中の経年の新しい車両は他の編成に転用されている。この際に更新車と交換した車両(8897・8793・0704など)は更新車同様に座席の中央につかみ棒が取り付けられた。一方、未更新車と交換された車両(8898・8794・8899・8795・8620Fに組まれた4両)は室内改良が行われていない。また、転用により9号車に組まれる車両には車いすスペースが設置される。

2002年度

  • 8601F:デハ8895-8791号は8620Fのデハ8726・8848号を、デハ0704号は8617Fのデハ8723号を捻出。
  • 8602F:デハ8896-8792号は8620Fのデハ8857-8755号を捻出。

2005年度

  • 8603F:デハ8897-8793号は8628Fのデハ8840-8740号を捻出。

2006年度

  • 8604F:デハ8898-8794号は8627Fのデハ8839-8734号を捻出。
  • 8605F:デハ8899-8795号は8615Fのデハ8836-8747号を捻出。
  • 8608F:デハ0813-0713号は他編成と組み替え予定。
  • 8611F:デハ0816-0716号は他編成と組み替え予定。

他鉄道事業者への譲渡

2005年度から廃車になった車両の譲渡が行われている。

長野電鉄譲渡車

2005年度に6両(3両編成2本)+部品取り車2両の計8両、2006年度に6両(3両編成2本)がそれぞれ長野電鉄に譲渡され、同社の8500系として使用されている。なお、同社へは2011年度まで譲渡が行われる。また、譲渡先に合わせて起動加速度は低めにされている。

  • デハ8500形:8501・8502・8503・8505
  • デハ8600形:8601・8602・8603・8605
  • デハ8700形:8718(部品取り用)
  • デハ8800形:8824(同上)
  • サハ8900形:8903・8905・8908・8910

伊豆急行譲渡車

2005年度に伊豆急行へ1両が譲渡され、同社の8000系として使用されている。全20両中唯一の元東急8500系車両である。

  • デハ8700形:8723

ジャボタベック譲渡車

2006年度に8両編成3本(24両)がインドネシアの鉄道会社ジャボタベックに譲渡された。

  • デハ8500形:8504・8508・8511
  • デハ8600形:8604・8608・8611
  • デハ8700形:8704・8708・8711・8719・8735・8744
  • デハ8800形:8804・8808・8811・8825・8829・8832
  • サハ8900形:8904・8909・8911・8925・8928・8949

関連商品

参考資料

  • 荻原俊夫「東急8000系グループのすべて」『鉄道ファン』223号、交友社、1979年11月。
  • 荻原俊夫「東急8000系ファミリーの記録2」『鉄道ファン』545号、交友社、2006年9月。
  • 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』1994年12月臨時増刊号 No.600 特集・東京急行電鉄
  • 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』2004年7月臨時増刊号 No.749 特集・東京急行電鉄
  • 東京急行電鉄株式会社『新玉川線建設史』 東京急行電鉄、1980年、865~914頁。

関連項目

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