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'''アデニン(C<sub>5</sub>H<sub>5</sub>N<sub>5</sub>)'''はIUPAC名6-アミノプリンで、核酸を構成する塩基のひとつ。分子量135。[[デオキシリボ核酸]]では[[チミン]]と、[[リボ核酸]]では[[ウラシル]]と2本の水素結合を成して存在している[[プリン塩基]]。[[ヌクレオシド]]は[[アデノシン]]。[[補酵素A]]、[[フラビンアデニンジヌクレオチド|FAD]]、[[ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド|NAD]]の3つの重要な補酵素を構成している他、最も重要なエネルギー物質である[[アデノシン三リン酸|ATP]]の塩基部分であるなど、他の核酸塩基に比べて格段利用されている。 |
'''アデニン(C<sub>5</sub>H<sub>5</sub>N<sub>5</sub>)'''はIUPAC名6-アミノプリンで、核酸を構成する塩基のひとつ。分子量135。[[デオキシリボ核酸]]では[[チミン]]と、[[リボ核酸]]では[[ウラシル]]と2本の水素結合を成して存在している[[プリン塩基]]。[[ヌクレオシド]]は[[アデノシン]]。[[補酵素A]]、[[フラビンアデニンジヌクレオチド|FAD]]、[[ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド|NAD]]の3つの重要な補酵素を構成している他、最も重要なエネルギー物質である[[アデノシン三リン酸|ATP]]の塩基部分であるなど、他の核酸塩基に比べて格段利用されている。 |
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2004年3月10日 (水) 09:46時点における版
アデニン(C5H5N5)はIUPAC名6-アミノプリンで、核酸を構成する塩基のひとつ。分子量135。デオキシリボ核酸ではチミンと、リボ核酸ではウラシルと2本の水素結合を成して存在しているプリン塩基。ヌクレオシドはアデノシン。補酵素A、FAD、NADの3つの重要な補酵素を構成している他、最も重要なエネルギー物質であるATPの塩基部分であるなど、他の核酸塩基に比べて格段利用されている。
プリン骨格は糖ともアミノ酸とも異なる独特の形状をしているにもかかわらず、 アデニン、グアニンの他、 コーヒーのカフェイン、ココアのテオブロミン、緑茶のテオフィリンなどを構成し、 また最近ではプリン体をカットしたビールなども販売されるほどありふれた有機物である。 アデニンはシアン化水素とアンモニアを混合して加熱するだけで合成されるため、 原始の地球でもありふれた有機物であったと考えられる。