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平成24年台風第15号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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台風第15号(Bolaven、ボラヴェン)
カテゴリー4の タイフーンSSHWS
発生期間 2012年8月20日29日
最低気圧 910hPa
最大風速
(日気象庁解析)
50m/s (100kt)
最大風速
米海軍解析)
130kt
死傷者数 日本 死者1名
韓国
死者24名 行方不明者6名
北朝鮮
死者・行方不明者100人以上
被害地域 日本の旗 日本 主に沖縄
中華人民共和国の旗 中国 舟山威海大連
大韓民国の旗 韓国 西部
朝鮮民主主義人民共和国の旗 北朝鮮 西部
プロジェクト : 気象と気候災害
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平成24年台風第15号(へいせい24ねんたいふうだい15ごう、アジア名 : Bolaven)は、2012年8月20日に発生した台風

概要

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進路図

8月17日グアム島の西方海域で形成が始まり、19日熱帯低気圧へと成長。同日、合同台風警報センター熱帯低気圧発生注意情報英語版を発令した。熱帯低気圧は20日15時にマリアナ諸島の北緯17度25分・東経141度25分において台風となり[1]、アジア名「ボラヴェン(Bolaven)」と命名された。命名国はラオスで、ボーラウェン高原に由来する。台風は西北に進路を取りながらさらに成長し、大型で非常に強い台風となった。25日沖縄気象台は「近年にない記録的な風雨が予想される」として台風の接近に伴うものとしては初めてとなる会見を行ない、最大級の警戒を呼びかけた[2]。台風15号は26日沖縄本島に接近し[3]、中心気圧910ヘクトパスカル・最大瞬間風速70メートルを観測[4][5]。同日21時頃に沖縄本島を通過したのち[6]27日には勢力を若干弱めながら黄海を北上して朝鮮半島に接近し[7]28日夕方に北朝鮮に上陸し[8]、温帯低気圧に変わった[9]。朝鮮半島に上陸した地点での気圧が961.9hPaで、朝鮮半島に上陸した台風の中では7番目の勢力である。温帯低気圧はその後29日に、中国東北部で消滅した。

影響

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日本

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鹿児島県で死者1名。沖縄県で6名、鹿児島県で1名の負傷者があった。

那覇空港を発着する旅客機は台風の接近に伴い25日から欠航が相次ぎ、26日は全便欠航となった[10]。沖縄県内では源河川や西平川が氾濫するなどして各地で冠水[11]。強風による建物や街路樹の倒壊被害が続出した[12][13]鹿児島県奄美地方では台風の接近によって強風による建物の全半壊などの被害が確認されたほか、27日には鹿児島空港と奄美地方を結ぶ旅客便が全便欠航した[14]。27日早朝には宇検村の村営体育館の屋根の半分が吹き飛ばされる被害も出ている[15]。また、長崎県五島市では、長さ26メートルに渡って護岸が崩壊した[16]日本テレビの『24時間テレビ』において、屋久島での企画は台風の影響よる荒天の影響で、途中で中止となった。

韓国

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韓国国内では15人が死亡したほか、韓国・済州島の沖合いで操業していた中国漁船2隻が転覆、9人の死者・6人の行方不明者が出ている[17][18]。韓国のほぼ全域で警報が発令され、旅客機やフェリーが欠航となったほか[17]、170万件以上が停電した[8]

また、8月20日から実施されていた米韓合同軍事演習「乙支フリーダムガーディアン」が、台風の影響で一時中断を余儀なくされた[17][19]

北朝鮮

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この台風によって北朝鮮では洪水などで100人以上が死亡したと見られる。

脚注

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  1. ^ 平成24年 台風第15号に関する情報”. 気象庁 (2012年8月20日). 2012年8月26日閲覧。
  2. ^ 異例の会見“近年にない風と雨””. 日本放送協会 (2012年8月25日). 2012年8月27日閲覧。
  3. ^ 平成24年 台風第15号に関する情報 第44号付録(位置詳細)”. 気象庁 (2012年8月26日). 2012年8月26日閲覧。
  4. ^ 台風15号:沖縄付近を通過 最大瞬間風速は70メートル”. 毎日jp (2012年8月27日). 2012年8月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年8月27日閲覧。
  5. ^ 台風15号、沖縄を直撃 記録的な暴風”. CNN (2012年8月27日). 2012年8月26日閲覧。
  6. ^ 平成24年 台風第15号に関する情報 第70号”. 気象庁 (2012年8月26日). 2012年8月26日閲覧。
  7. ^ 台風15号 済州島に接近中(8月27日)”. 聯合ニュース (2012年8月27日). 2012年8月27日閲覧。
  8. ^ a b 台風15号が北上、韓国で9人死亡”. 日本経済新聞 (2012年8月28日). 2012年8月29日閲覧。
  9. ^ 九州全域で強風 台風15号”. 西日本新聞 (2012年8月28日). 2012年9月7日閲覧。
  10. ^ 台風15号:きょう那覇空港発着 空の便は終日欠航”. 毎日jp (2012年8月26日). 2012年8月28日閲覧。
  11. ^ 台風15号:河川氾濫 腰まで水”. 沖縄タイムス (2012年8月28日). 2012年8月28日閲覧。
  12. ^ 【台風15号】北谷のホテル、塀倒壊 強風被害 各地で多発”. 琉球新報 (2012年8月27日). 2012年8月28日閲覧。
  13. ^ 台風15号:本島各地につめ跡”. 沖縄タイムス (2012年8月28日). 2012年8月28日閲覧。
  14. ^ 台風の暴風雨で建物29棟被害 奄美地方”. 朝日新聞デジタル (2012年8月26日). 2012年8月28日閲覧。
  15. ^ 台風15号、勢力弱めつつ沖縄の北海上進む”. 日本経済新聞 (2012年8月27日). 2012年8月28日閲覧。
  16. ^ 台風15号豪雨被害 長崎・五島市で護岸が長さ26mにわたり崩壊”. FNNニュース (2012年8月28日). 2012年8月28日閲覧。
  17. ^ a b c 台風15号で中国漁船2隻が転覆、韓国・済州島沖”. AFPBB NEWS (2012年8月28日). 2012年8月29日閲覧。
  18. ^ 中国漁船沈没、16人死亡・不明=台風15号、被害相次ぐ-韓国”. 時事ドットコム (2012年8月28日). 2012年8月28日閲覧。
  19. ^ 台風15号接近 韓米合同演習が一時中断”. 聯合ニュース (2012年8月27日). 2012年8月28日閲覧。

外部リンク

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