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武藤英紀

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武藤英紀(2008年)

武藤 英紀(むとう ひでき、1982年10月6日 – )は、東京都中央区出身のレーシングドライバー

プロフィール

  • 身長: 172cm
  • 体重: 64kg
  • 血液型:RH+AB型
  • 趣味: テニス・ドライブ・ダーツ
  • 姉が2人いる
  • 築地魚河岸布袋寅6代目を継ぐはずだったがそれを捨ててカーレーサーになった。
  • イギリスの帰国の際お金が無く、築地魚河岸布袋寅4代目祖父・武藤和順氏からお金を借りて、借用書を書かされた。
  • 今はシカゴの45階建てのマンションで39階に住んでいる
  • ホンダのアキュラ・TLに乗っている。

経歴

1995年カートデビュー。1997年にカート関東選手権の東シリーズチャンピオンを獲得。1998年中学校卒業の翌日にイギリスに留学1999年にレースデビュー。2000年にはイギリス・フォーミュラ・フォード(FF)に参戦しシリーズ9位。2001年もイギリス・FFでシリーズ9位となったほか、FF・ヨーロッパシリーズにも参戦しシリーズ3位。2002年には帰国し、フォーミュラ・ドリーム(FD)に参戦してシリーズ2位。翌2003年にはFDのシリーズチャンピオンに輝く。

2004年より全日本F3選手権に参戦しシリーズ9位。2005年はシリーズ3位となり、翌2006年よりSUPER GTフォーミュラ・ニッポン中嶋企画から参戦。SUPRT GT最終戦富士ポールトゥーウィンで初優勝。またフォーミュラ・ニッポン第7戦菅生ファステストラップを記録した。

2007年はアメリカン・オープンホイールのトップカテゴリーを志して、ステップダウン覚悟でインディカー・シリーズ(IRL)の下位カテゴリーであるインディー・プロ・シリーズ(IPS、現インディ・ライツ)にパンサーレーシングから参戦し、第6戦においてポールトゥーウィンで初優勝を飾り、参戦1年目ながら優勝2回、シリーズ2位となり、ルーキー・オブ・ザ・イヤー獲得し好成績を残した。この活躍が評価され、シカゴランドで行われたインディカー・シリーズの最終戦にスーパーアグリ・パンサーレーシングよりスポット参戦することとなり、8位完走。初出場にも拘らずファステストラップを記録した。

2008年アンドレッティ・グリーン・レーシングのレギュラーシートを獲得し、インディカー・シリーズにフル参戦(カーナンバー27)。初戦こそ24位に沈んだが、第2戦セント・ピーターズバーグで6位完走、以降は安定したレースぶりでトップ10の常連となっていく。シリーズのハイライトとなる第5戦インディ500ではルーキー最高位の予選9番手を獲得、決勝では終盤のペースカー導入を生かし、このレースのルーキー・オブ・ザ・イヤーこそライアン・ハンターレイに譲ったものの7位でフィニッシュ。さらに6月22日の第8戦アイオワ・スピードウェイ決勝で日本人史上最高となる2位に入賞し、自身としても初めて表彰台に上った。シーズン後半こそやや調子を落としたものの、最終的に完走13回、予選最高位3位、決勝最高位2位、トップ5フィニッシュ1回、トップ10フィニッシュ7回を記録して346ポイントを獲得、ランキング10位とチームメイトのダニカ・パトリックマルコ・アンドレッティにひけをとらない戦いぶりを見せた。また、この年はチャンプカー・ワールド・シリーズとの統合に伴いインディカーに多くのドライバーが移籍してきたため、多くのルーキーがひしめいたシーズンでもあったが、そのなかにあって移籍組で元F1ドライバーのジャスティン・ウィルソンを6ポイント抑えて、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得している。

2009年も2008年に引き続きアンドレッティ・グリーン・レーシングからインディカー・シリーズに参戦した。シーズン序盤はマシントラブルなどの不運が続き、あまり成績を残せなかった。2度目の挑戦となった第4戦インディ500では予選は16番手であったが、決勝では上位のドライバーと遜色ない走りを見せ順位を上げた。しかし、ピットストップの度に出遅れて順位を下げてしまったこともあり、結局完走20台中10位でフィニッシュした。その後、第7戦アイオワ・スピードウェイ決勝で3位に入賞し、自身2度目の表彰台を獲得した。アイオワ・スピードウェイでは2年連続の表彰台獲得となった。第8戦リッチモンド決勝では自身初のラップリーダーを記録、300周のレースのうち74周の間トップを走行し4位に入賞した。その後、ロードコースで行われた第13戦のミッド・オハイオと第14戦のインフィニオンでは共に5位に入賞した。最終的には353ポイントを獲得し、年間ランキングでは9位と1ポイント差の11位であった。

2010年ニューマン・ハース・ラニガン・レーシングより参戦することが決定した。

レース戦績

  • 1995年 - カートレースデビュー
  • 1996年 - カートジュニアワールド選手権
  • 1997年
    • カート地方選手権関東・東シリーズ(シリーズチャンピオン)
    • カート地方選手権関東・西シリーズ(シリーズ4位)
  • 1998年 - イギリス・フォーミュラヴォクスホール・ジュニアウィンターシリーズ
  • 1999年 - イギリス・フォーミュラヴォクスホール
  • 2000年
    • イギリス・フォーミュラフォード
    • フォーミュラフォードフェスティバル(決勝7位)
  • 2001年 - イギリス・フォーミュラフォード
  • 2002年
    • フォーミュラドリーム(シリーズ2位)
    • アジアンフォーミュラ2000<マカオ>
  • 2003年 - フォーミュラドリーム(#9/FD-3 MF224)(シリーズチャンピオン)
  • 2004年 - 全日本F3選手権(TODA RACING #2 Honda・戸田FIGHTEX/LOLA-DOME F106/03 MF204C)(シリーズ9位)
  • 2005年 - 全日本F3選手権(M-TEC #10 Honda・M-TEC F107/DOME F107 MF204C)(シリーズ3位)
  • 2006年
    • 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(PIAA NAKAJIMA RACING #32/FN06 HONDA HF386E)(シリーズ14位)
    • SUPER GT・GT500クラス(EPSON NAKAJIMA RACING #32 EPSON NSX/NSX NA2 C32B)(シリーズ11位・1勝)
  • 2007年
    • インディプロシリーズ(Super Aguri Panther Racing #11)(シリーズ2位・2勝)
    • インディーカーシリーズ<最終戦 スポット参戦>(Super Aguri Panther Racing #60)(決勝8位)
  • 2008年 - インディカーシリーズ(Andretti Green Racing #27)(シリーズ10位)
  • 2009年 - インディカーシリーズ(Andretti Green Racing #27)(シリーズ11位)

自動車レースの成績

インディプロシリーズ

2007年

  • チーム:スーパーアグリ・パンサー・レーシング(シリーズ2位・2勝)
Rd.1 マイアミ(オーバル) 3位/予選3位
Rd.2 セントピータースバーグ(市街地コース) 2位/予選4位
Rd.3 セントピータースバーグR2レース(市街地コース) 4位/予選5位  グリッドは第2戦の順位で決められるが、トップの6台は順位が逆転し6位がポールとなるルール。2位でゴールした武藤は3列目の5番グリッドからスタートすることとなった。
Rd.4 インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(オーバル) 5位/予選4位
Rd.5 ザ・ミルウォーキー・マイル(オーバル) リタイア/予選5位
Rd.6 インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(ロード) 1位/予選1位 日本人初のポールポジションと日本人初優勝
Rd.6 インディアナポリス・モーター・スピードウェイR2レース(ロード) 3位/予選8位 抽選の結果、このレースを8番グリッドからスタート
Rd.7 アイオワ・スピードウェイ(オーバル) 3位/予選8位 
Rd.8 ワトキンスグレン(ロード) 2位/予選4位
Rd.9 ワトキンスグレスR2レース(ロード) 6位/予選5位 第10戦のスターティング・グリッドを決める抽選を行った。「6」を引いたため、第9戦の上位6名が順位をインバートすることになり、2位でフィニッシュした武藤は第10戦を3列目の5番グリッドからスタートすることになった。
Rd.10 ナッシュビル(オーバル) 6位/予選4位 
Rd.11 ミッドオハイオ(ロード) 5位/予選9位
Rd.12 ケンタッキー・スピードウェイ(オーバル) 1位/予選1位(このコースのコースレコードを出した。)
Rd.13 インフィニオン(ロード) 19位/予選10位 
Rd.14 インフィニオンR2レース(ロード) 10位/予選19位(武藤は前日の決勝で接触し、19位で終わったため、結果がそのまま第2レースのグリッドとなった)
Rd.15 シカゴランド・スピードウェイランキング(オーバル)(ランキング2位を確定させた武藤英紀がインディカー・シリーズへ参戦したためこのレースを欠場)

インディーカーシリーズ

2007年

  • チーム:スーパーアグリ・パンサーレーシング
Rd.17(最終戦スポット参戦)シカゴランド(オーバル) 8位/予選13位 初出場にも拘らずファステストラップを記録した

2008年

  • チーム:アンドレッティ・グリーン・レーシング(シリーズ10位)
Rd.1 マイアミ(オーバル・ナイトレース) リタイア/予選8位
Rd.2 セントピータスバーグ(ストリート) 6位/予選14位
Rd.3 インディ・ジャパン(オーバル) 11位/予選9位 予選は中止になったため第2戦までのポイントランキング順
Rd.4 カンザス(オーバル)6位/予選13位
Rd.5 インディアナポリス(オーバル)9位/予選7位 34代目「ファーステスト・ルーキー・オブ・ザ・イヤー」を獲得した。
Rd.6 ミルウォーキー(オーバル) 12位/予選14位
Rd.7 テキサス(オーバル・ナイトレース) 6位/予選4位 
Rd.8 アイオワ(オーバル)2位/予選7位 日本人初2位 日本人史上最高の成績(それまでは高木虎ノ介の2003年のテキサス3位だった)
Rd.9 リッチモンド(オーバル・ナイトレース) 13位/予選7位
Rd.10ワトキンスグレン 9位/予選20位 F1のアメリカGPが開催されたサーキット 1961~1980年
Rd.11ナッシュブル(オーバル)14位/予選3位
Rd.12ミッドハイオ(ロード)9位/予選10位
Rd.13エドモント(市街地 空港の滑走路を使った特設コース) リタイア/予選21位
Rd.14ケンタッキー(オーバル・ナイトレース)リタイア/予選4位
Rd.15インフィニオン(ロード)13位/予選20位
Rd.16ベル・アイル(ロード)11位/予選16位
Rd.17シカゴ(オーバル)22位/予選11位
Rd.18サーファーズパラダイス(ストリート)8位/予選16位

2009年

  • チーム:アンドレッティ・グリーン・レーシング(シリーズ11位)
Rd.1 セントピーターズバーグ(ストリート)86LAPSリタイア/予選19位
Rd.2 ロングビーチ(ストリート)60LAPSリタイア/予選17位
Rd.3 カンザス(オーバル)8位/予選13位
Rd.4 インディアナポリス(オーバル)10位/予選16位
Rd.5 ミルウォーキー(オーバル)8位/予選6位
Rd.6 テキサス(オーバル)153LAPSリタイア/予選11位
Rd.7 アイオワ(オーバル)3位/予選11位
Rd.8 リッチモンド(オーバル)4位/予選8位 300周のうち74周ラップリーダーを記録した。
Rd.9 ワトキンス・グレン(ロード)52LAPSリタイア/予選12位 1回目のピットインが良く3位浮上 2回目のピットの後でクラッチトラブル
Rd.10トロント(ストリート)12位/予選22位
Rd.11エドモント(市街地 空港の滑走路を使った特設コース)14位/予選12位
Rd.12ケンタッキー(オーバル)13位/予選11位
Rd.13ミッド・オハイオ(ロード)5位/予選11位
Rd.14インフィニオン(ロード)5位/予選5位
Rd.15シカゴランド(オーバル)90LAPSリタイア/予選13位
Rd.16インディ・ジャパン(オーバル)14位/予選22位
Rd.17マイアミ(オーバル)6位/予選19位

2010年

  • チーム:ニューマン・ハース・ラニガン・レーシング
Rd.1 サンパウロ(ストリート) リタイア/予選14位
Rd.2 セントピータースバーグ(ストリート) 14位/予選12位 フルコース・コーションでのピットインをできるだけ遅らせる作戦が的中し、レース中盤に2位までポジションを上げた。最後となるはずだったピットストップでクラッチにトラブルが発生。エンジンをストールさせて18位まで大きく後退。そこから4つのポジションアップを果たし、14位でゴールした。 
Rd.3 バーバー・モータースポーツ・パーク(ロードコース) 15位/予選17位
Rd.4 ロングビーチ市街地コース 13位/予選11位

タイトル

2008年インディ500練習走行
  • カート地方選手権関東・東シリーズ チャンピオン(1997年)
  • フォーミュラドリーム チャンピオン(2003年)
  • SUPER GT ルーキー・オブ・ザ・イヤー(2006年)
  • インディプロシリーズ ルーキー・オブ・ザ・イヤー(2007年)
  • インディカー・シリーズ ルーキー・オブ・ザ・イヤー(2008年)
  • 34代目「ファーステスト・ルーキー・オブ・ザ・イヤー」(2008年)

戦績

インディカー・シリーズ

  • 2008年 アンドレッティ・グリーン・レーシング(カーナンバー27)
ランキング - 10位(346ポイント)
ルーキー・オブ・ザ・イヤー
決勝最高位 - 2位
予選最高位 - 3位
ラップリーダー - 0周
  • 2009年 アンドレッティ・グリーン・レーシング(カーナンバー27)
ランキング - 11位(353ポイント)
決勝最高位 - 3位
予選最高位 - 4位
ラップリーダー - 74周

関連項目

外部リンク

参考文献

  • 武藤英紀 『究極のスピード インディカー』清流出版 2009年