いすみ鉄道いすみ100型気動車
いすみ鉄道いすみ200'型気動車 | |
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いすみ200'型201号車(2011年5月) | |
基本情報 | |
運用者 | いすみ鉄道 |
製造所 | 富士重工業 |
製造年 | 1988年 |
製造数 | 7両 |
運用開始 | 1988年3月24日 |
運用終了 | 2024年7月 |
主要諸元 | |
軌間 | 1,067 mm |
最高速度 | 80 km/h |
車両定員 |
103人(座席44人) ※ロングシート化前は100人(座席46人) |
自重 | 24.2 t |
全長 | 15,500 mm |
全幅 | 3,040 mm |
全高 | 3,557 mm |
台車 |
FU-34ED(動力) FU-34ET(付随) |
動力伝達方式 | 液体式 |
機関出力 | 230PS/1900rpm |
変速段 | 変速2段・直結1段 |
制動装置 |
SME3管式直通空気ブレーキ 機関ブレーキ 排気ブレーキ |
備考 |
製造当初はいすみ100型。 ロングシート化によりいすみ200型に、床の張替えによりいすみ200'型に変更。 |
いすみ鉄道いすみ100型気動車(いすみてつどういすみ100がたきどうしゃ)は、いすみ鉄道が1988年(昭和63年)の開業時に導入した気動車である。後年の改造によって全車がいすみ200型を経て、いすみ200'型となった。
車両概説
[編集]東日本旅客鉄道(JR東日本)木原線が1988年3月24日に第三セクターのいすみ鉄道に転換されるのを前に、富士重工業によりいすみ101 - いすみ107の7両が製造された。当時同社が第三セクター鉄道向けに製造していたLE-CarIIシリーズの一種である。
後に座席をセミクロスシートからロングシートに改めいすみ200型に、さらにその後の床の張替えによりいすみ200'型となった[1]。
老朽化により後継のいすみ300型、いすみ350型への置き換えが進んでおり、2015年(平成27年)6月現在、206のみがいすみ線内で運用されていたが、2024年(令和6年)7月をもって全車除籍となった。
構造
[編集]車体
[編集]1985年以降、明知鉄道、樽見鉄道、甘木鉄道、天竜浜名湖鉄道などで採用例のあるLE-CarIIの15m級普通鋼製車体で、バス車体工法を取り入れており、側面の屋根が浅く、側板にはリベットが打ち込まれている。両端にバス用の折り扉を設置し、乗務員室側のみ乗務員室扉を設置した。扉間の窓は中間5組が上段固定下段横引き窓であり、出入口扉の隣の窓は固定窓である。前面に貫通扉を設置している。車体寸法・構造・性能は天竜浜名湖鉄道TH1形に準じる。
塗装は、千葉県の県花である菜の花を表す黄色地に、海と山を表すエメラルドグリーンの細い帯と緑色の太い帯を車体裾に入れている。
車内
[編集]製造当初、座席は出入口寄りをロングシート、中間部を向かい合わせの固定クロスシート(ボックスシート)としたセミクロスシートであったが、後に全車がロングシートに改造された。トイレは設置されていない。
ワンマン運転に対応するため、運転室付近に運賃箱と整理券発行機を設置している。運賃表示器は設置せず、三角表を掲示している。
機関直結方式、冷房能力22000kcal/hの冷房装置を装備した。
台車・機器
[編集]エンジンはLE-CarII標準のUDトラックス(旧:日産ディーゼル)PE6Hディーゼルエンジンである。
台車は空気ばね式二軸ボギー台車で、一方が二軸駆動の動力台車、もう一方が付随台車となっている。
廃車
[編集]204は数年間にわたって大多喜駅に留置され休車となっていたが、2010年にJR西日本からキハ52 125を譲受したため廃車となった。同車は210万円で販売され[2]、2010年12月に御宿町の養鶏業者「村石養鶏場」に売却された。その後、2011年4月に同社が購入した万葉線デ7052、北陸鉄道モハ3752とともに、いすみ市に開設された農場「ポッポの丘」で農産物直売所として利用されている[3]。
203は2012年1月8日の「ありがとう運転」を最後に、さらに207は同年3月末に廃車となり[4]、ミャンマーへ譲渡された[5]。205は2013年3月24日をもって運用を離脱した[6]。 202は、2015年1月に機器系統の不具合が発生し運用離脱。その後廃車となり2015年7月9日に国吉から陸送にて、茂原市の煎餅製造工場三真に移送され、工場直売所の一角で来場者休憩室として利用されている。
206は2017年頃まで運用されていたが、その後は保留車となり国吉駅に留置されていた。2024年7月に廃車となり、木更津市の龍宮城スパホテル三日月の「いすみ鉄道ルーム」オープンに合わせて搬入された[7]。
脚注
[編集]- ^ いすみ鉄道 社長ブログ. “新型車両のご案内(2012年1月3日エントリー)”. 2012年6月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月3日閲覧。
- ^ いすみ鉄道. “いすみ鉄道の鉄道車両、いすみ200型204号車を販売いたします。”. 2010年8月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月3日閲覧。
- ^ 朝日新聞 千葉首都圏版 「いすみポッポの丘 来月1日オープン」 2011年4月27日
- ^ いすみ鉄道 社長ブログ. “速報! 12月・1月のイベント予定(2011年11月3日エントリー)”. 2012年7月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月3日閲覧。
- ^ “いすみ203+いすみ207が陸送される”. railf.jp鉄道ニュース (『鉄道ファン』交友社). (2012年7月14日)
- ^ “いすみ200型205号車 3月24日運用終了”. 鉄道ホビダス 鉄道ニュース 最新鉄道情報. (2013年3月14日)
- ^ “いすみ206型 第二のステージへ – いすみ鉄道公式ウェブサイト”. isumirail.co.jp. 2024年7月5日閲覧。