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おほつぶね

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

おほつぶね(おおつぶね、生没年不詳)は、平安時代前期の女流歌人

後撰和歌集』や『大和物語』などによれば、在原棟梁の娘[1]で、「おほつぶね」は幼名という。あるいは藤原敦忠母の妹[2]とも、藤原敦忠母と同一人物[3]とも言われる。陽成院の側妾だったこともあったらしい[4]

勅撰和歌集では『後撰和歌集』に3首入集。平貞文貞元親王らと交流があったらしい。

  • 人はいさ我はなき名の惜しれば昔も今も知らずとを言はむ(『後撰和歌集』634)[5]

脚注

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  1. ^ 後撰和歌集』二荒山本・片仮名本に「むねやながむすめ」とある。
  2. ^ 『大和物語』14段に「本院の北の方(在原棟梁女=藤原敦忠母)のみおとうと(妹)の、童名をおほつぶねといふいますかりけり」とある。
  3. ^ 顕昭『勅撰和歌集作者目録』に「オホツブネ 左大臣時平室、中納言敦忠母、元大納言国経室也」とある。
  4. ^ 『大和物語』より。
  5. ^ 貞元親王との贈答歌。

参考文献

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  • 片桐洋一『新日本古典文学大系 後撰和歌集』岩波書店、1990年。
  • 芳賀登他監修『日本女性人名辞典』日本図書センター、1993年。