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おりえんとびいなす

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エーゲアンパラダイス
基本情報
船種 クルーズ客船
所有者
  • 1990–2005: 新日本海フェリー
  • 2005–2011: First Cruise One Corp.
  • 2011-July 2015: Hainan Cruises Enterprises Ltd.
  • July 2015 onwards: New Century Maritime
運用者
  • 1990–2005: 日本クルーズ客船
  • 2005–2007: First Cruise Line
  • 2007–2011: Delphin Kreuzfahrten
  • 2011–2011: Hainan Cruise Line
  • 2011–2011: Quail Travel Group
  • 2012 onwards: Etstur
  • July 2015 onwards: New Century Cruise Line
  • 建造所 石川島播磨重工業東京第一工場
    母港
    姉妹船 ぱしふぃっくびいなす
    船級 NK
    IMO番号 8902333
    改名
    • 1990–2005: おりえんとびいなす
    • 2005–2007: Cruise One
    • 2007–2010: Delphin Voyager
    • 2011: 海南皇后号
    • 2011–2012: Happy Dolphin
    • 2012 onwards: Aegean Paradise
    経歴
    起工 1989年11月14日[1]
    進水 1990年1月26日[2]
    竣工 1990年7月8日[2]
    現況 ギリシャの旗 ファーストクルーズワン社が保有、チャーター客船として運用
    要目
    総トン数 23,287 GT[3]
    全長 174 m (570 ft 10 in)[3]
    全幅 24 m (78 ft 9 in)[3]
    型深さ 8.7m[2]
    満載喫水 6.52 m (21 ft 5 in)[3]
    機関方式 ディーゼル
    主機関 Diesel United-Pielstick 12PC2-6V[2] V型12気筒中速エンジン2基[4]
    推進器 2軸[4]
    出力 18,540 PS[4]
    最大出力 18,540PS[2]
    定格出力 16,840PS[2]
    最大速力 22ノット (41 km/h; 25 mph)[3]
    航海速力 18.5ノット[4]
    旅客定員 600名[4]
    乗組員 156名[4]
    テンプレートを表示

    おりえんとびいなす (Orient Venus) は、かつて日本チャータークルーズ (NCC) が運行していたクルーズ客船である。現在は、ギリシャのファーストクルーズワン社へ売却され、チャーター船として活躍している。

    概要

    [編集]
    • 1990年、日本クルーズ客船にてクルーズ客船として就航。日本クルーズ客船と同じくSHKグループの新日本海フェリー向けの過去4隻の大型フェリー建造の経験や客船担当者の研究を結集し建造し[5]、研修船としての使用も見据えた構造とした[4]。船名は東洋を意味する「オリエント」と西洋の美と愛の女神である「ビーナス」を合わせ東西交流の架け橋となる願いを込めたものとした[6]。ファンネルマークはヴィーナスの誕生をイメージしたものとしている[5]。また、日本の客船では初めてのコンピューターによるキャッシュレスシステムも導入[1]
    • 2001年、日本チャータークルーズ(2013年7月以降休眠[7])へ転籍。
    • 2005年、ギリシャの船会社ファーストクルーズワン社へ売却。船名も「クルーズワン」に改称。以後、同社が当船舶を使ったチャーター事業を行う。
    • 2007年、ドイツのドルフィンシーレーセン社へチャーターし、船名も「ドルフィンボイジャー」と改称。
    • 2011年、中国のハイナンクルーズエンタープライズ社へチャーターし、船名も「海南皇后号」と改称。
    • 同年、スペインのハッピークルージズ社へチャーターし、船名も「ハッピードルフィン」と改称。
    • 2012年、トルコのイーエスツアー社へチャーターし、船名も「エージアン・パラダイス(Aegean Paradise)」と改称。
    • 2017年時点では、月2回のシンガポール寄港以外はインドネシアバタム島沖で停泊していた。シンガポール国際空港近くのフェリー・ターミナルから送迎船が出ており、最大3日間の短期滞在船に供されていた[8]
    • 2023年時点で、マレーシアペナン島でクルーズ航行に就航している[9]

    船内

    [編集]

    船内は日本人乗客を主対象として公室は豪華・客室はシンプルで全体にゆとりある空間を演出する方向性とした[5]

    8階[1]
    • スカイラウンジ「ナイト&デイ」(40席[10]
    • サンデッキ
    7階[1]
    • プール
    • プールサイドデッキ
    • バーカウンター
    6階[1]
    • スポーツデッキ
    • テーブルテニスデッキ
    • シャワールーム
    • カードルーム
    • ジム
    • フォワードサロン「ウィンド・オブ・オリエント」(30席[10]
    • ステートルーム(10室)
    • デラックスルーム(10室)
    • スイートルーム(2室)
    • テンダーボート「きゅうぴっと1」「きゅうぴっと2」[11]
    5階[1]
    • ステートルーム(54室)
    • コンファレンスルーム(80席×2)
    4階[1]
    • メインホール「ヴィーナスホール」(4・5階吹き抜け 626席[10]
    • ステートルーム(11室)
    • スタンダードルーム(40室)
    3階[1]
    • レストラン「ターフェルムジーク」(350席[10]
    • プロムナード
    • オープンバー「バッカス」
    • グリル「ロマネスク」(50席[10]
    • ピアノサロン「プレリュード」(80席[10]
    • メインラウンジ「カーニバル」(400席[10]
    • エントランスロビー(1-3階吹き抜け)
    • ショップ
    2階[1]
    • スタンダードルーム(73室)
    • ライブラリー
    • オーガナイザーオフィス
    • オーガナイザーインフォメーション
    • オーガナイザーミーティングルーム
    • パーサーズオフィス
    • インフォメーション
    • 茶室「四海亭」[10]
    1階[1]
    • 大浴場
    • 乗船口
    • 医務室・病室
    • ビューティサロン

    脚注

    [編集]
    1. ^ a b c d e f g h i j 「おりえんと びいなす」の解剖図とデッキプラン - 世界の艦船1990年1月号
    2. ^ a b c d e f 新造船写真集 クルーズ客船おりえんとびいなす ORIENT VENUS 日本クルーズ客船株式会社 - 船の科学1990年10月号
    3. ^ a b c d e Veristar, 09053S
    4. ^ a b c d e f g 室誠人, 「第3章 日本の客船 : (3)おりえんと びいなす・ぱしふぃっく びいなす(<特集>「客船」)」 日本船舶海洋工学会 『Techno marine 日本造船学会誌』 865巻 2002年 p.25-26, doi:10.14856/technom.865.0_25
    5. ^ a b c 606人乗り豪華外洋クルーズ客船"おりえんとびいなす"の概要 - 船の科学1990年10月号
    6. ^ 船名を「おりえんと びいなす」に 日本クルーズ客船(株) - 内航近海海運速報版1989年8月20日号(内航ジャーナル)
    7. ^ 2013/02/08掲載【解説】「ふじ丸」海外売船の背景
    8. ^ 藤木洋一「シンガポールで稼働する旧「おりえんと びいなす」」『世界の艦船』第867集(2017年10月特大号) 海人社
    9. ^ 『世界の艦船』第991集(2023年4月号) 海人社 目次写真
    10. ^ a b c d e f g h 日本クルーズ客船株式会社 豪華クルーズ客船「おりえんと びいなす」 - 石川島播磨技報1990年11月号
    11. ^ 新造船と復原性 きゅうぴっと1 - SRC News 1991年1月号(日本造船技術センター)

    関連項目

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    外部リンク

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