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こうのとり伝説米

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

こうのとり伝説米(こうのとりでんせつまい)とは、埼玉県鴻巣市で生産される地域ブランド有機栽培である。埼玉の米「彩のかがやき」などを独自の基準で栽培する。ほのかな甘みとほどよい粘り気が特長[1]。埼玉県特別栽培米[1]

米作り

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2006年、鴻巣市やJA鴻巣市、埼玉県農林総合研究センターなどの協力のもと、通常の「彩のかがやき」ではなく、極良食味で極良品質の「彩のかがやき」を生産する“こうのとり伝説米プロジェクト”を結成する(後にJA鴻巣市特別栽培米部会となる)[2]2007年に厳しい栽培指標を標榜して栽培を開始した[2][3]

この取り組みの結果、一般の「彩のかがやき」に対して10a当たり粗利益110%という効果があったとされる[4][注釈 1]

また、夜温(最低気温)を下げるため井戸水を利用し、井戸を設置した圃場や井戸水のくみ入れが可能な圃場だけで栽培を行ったりしている[2]2010年記録的な猛暑の影響で生育不良となり、等級格付けが1等のコメが生産できず[注釈 2]、「こうのとり伝説米」というブランドでの販売は無かったが[6]、翌2011年は高温に負けないための栽培管理の徹底を図ったりした[2]

なお、お米マイスターの西島豊造(スズノブ)はこうのとり伝説米を「柔らかくて甘みがある」と紹介している[7]

栽培基準

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こうのとり伝説米は厳しい栽培指標を自主規定している[2]

  1. 種子更新率100%(自家採種の禁止)[2][8]
  2. 農薬・減化学肥料で栽培する埼玉県認証特別栽培米の取得[2][8]
  3. 玄米タンパク質は6%以下が目標[注釈 3](「彩のかがやき」では6.0%以下、「キヌヒカリ」では6.5%以下)[2][8][4]
  4. グレーダーのふるい目1.9ミリで玄米を選別[2][8][注釈 4]

鴻巣の「こうのとり伝説」とは

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「こうのとり伝説米」という名は、鴻巣市の地名となった伝説に由来する[4]。その伝説は以下の趣旨で伝わる。

「鴻巣に大きな樹木があり、お供えをしないと祟りを成すと村人は畏れていたが、ある時、その樹木にコウノトリをかけ卵を温めはじめた。そこに大蛇が現れ、卵を食べようとするが、コウノトリとの戦いとなり、大蛇は撃退された。以後、この地に災いは無くなり、コウノトリが巣をかける地と言う意味で「鴻巣」と呼ばれることになった。[9][10]

注釈

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  1. ^ キロ単価が500円以上となっている[3][2]
  2. ^ 異常な猛暑の影響で、テレビ番組において、今年のコメの品質が話題になるほどだった[5]
  3. ^ 通常は6.5%以下目標。
  4. ^ 通常は1.8mm。

脚注

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  1. ^ a b 特別栽培米部会「こうのとり伝説米」の田植え(鴻巣) Archived 2014年1月9日, at the Wayback Machine.2013年06月06日、JCN
  2. ^ a b c d e f g h i j 米は自分で売る 「彩のかがやき」に厳格な栽培指標[リンク切れ]埼玉支局・2011年9月3週号、農業共済新聞
  3. ^ a b 「こうのとり伝説米」 『試食して』と新米PR ブランド化目指す2007/10/27 00:00 東京新聞,47NEWS(よんななニュース)
  4. ^ a b c 先進的な米経営の概要(事例1-7) (PDF) 平成20年2月、農林水産省
  5. ^ トコトンハテナ 2010/10/10(日)放送2010年10月10日放送18:30 - 19:00、テレビ東京トコトンハテナ』 - 『TVでた蔵』
  6. ^ こうのとり伝説米新パッケージの採用作品が決定! Archived 2014年1月9日, at the Wayback Machine.登録日: 2010年12月6日 / 更新日: 2010年12月6日 - 鴻巣市公式サイト
  7. ^ 日本各地で続々ブランド化「ご当地米ブーム」拡大中! Archived 2014年1月9日, at the Wayback Machine.2009.11.05 web R25
  8. ^ a b c d 鴻巣市「こうのとり伝説米」の取組について (PDF) 埼玉県
  9. ^ こうのとり伝説鴻神社公式ホームページ
  10. ^ こうのとり伝説 Archived 2014年1月9日, at the Wayback Machine.鴻巣市公式サイト

外部リンク

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