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この世の果てまで

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「この世の果てまで」
スキータ・デイヴィスシングル
B面 Somebody Loves You
リリース
規格 7" シングル
録音 1962年
ジャンル ブルースポップス
時間
レーベル RCAレコード
作詞・作曲 アーサー・ケントシルビア・ディー
プロデュース チェット・アトキンス
チャート最高順位
スキータ・デイヴィス シングル 年表
The Little Music Box
(1962年)
この世の果てまで
(1962年)
I'm Saving My Love
(1963年)
ミュージックビデオ
「The End of the World」 - YouTube
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この世の果てまで」(このよのはてまで、: The End of the World) は、アメリカ合衆国の女性歌手、スキータ・デイヴィスのヒット曲である。1962年12月にRCAレコードから発売され、世界的に流行した。作曲はアーサー・ケント、作詞はシルビア・ディーナット・キング・コールの「トゥー・ヤング」の作詞者としても知られているディーは彼女の父の死の悲しみをくみ上げてこの詞を書いた。

原題の「The End of the World」は直訳するなら「この世の終わり」であり、これを日本語で「この世の果てまで」と翻訳するのは泉山真奈美によれば「余りにも的外れ」である [2]

反響

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1962年12月のリリース後、翌1963年3月にはBillboard Hot 100で最高2位を記録、Billboard カントリー・シングル・チャートでも2位を記録[3](デイヴィスはカントリー歌手であるため、レコードはクロスオーバーとして成功した)、Billboard イージーリスニング・チャートでは1位を記録した。さらに、Billboard リズム・アンド・ブルース・チャートでは1位を記録し[4]、そのチャートでは極めてまれな女性コーカソイド歌手によるヒットとなった。

ルビー&ザ・ロマンティックスの曲「燃ゆる初恋」に「この世の果てまで」がポップ・チャートで1位となるのを阻まれはしたが、この歌の人気は Billboard's list of the year's 20 biggest hits で3位にランクインするほどである。

デイヴィスのレコードはチェット・アトキンスがプロデュースしたもので、1960年代のナッシュビル・サウンドの代表例と考えられている。2001年のアトキンスの葬儀では、マーティ・スチュワートによる器楽演奏でこの曲が演奏された。2004年にライマン公会堂で行われたデイヴィスの葬儀では、デイヴィスのバージョンのこの曲が流された。

デイヴィスは、この曲以外の複数の曲においても、カントリー・ミュージック・チャートやその他のチャートでヒットさせている。しかし、彼女はこの曲の成功後は常に「この世の果てまで」と同一視され、あらゆるコンサート出演でこの曲を歌った。

ソニアによるカバー・バージョン

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「エンド・オブ・ザ・ワールド」
ソニアシングル
初出アルバム『エブリバディ・ノウズ
B面 恋は素敵なフィーリング
リリース
ジャンル ポップ
時間
レーベル クリサリス・レコード
作詞・作曲 アーサー・ケント、シルビア・ディー
プロデュース ストック・エイトキン・ウォーターマン
チャート最高順位
ソニア シングル 年表
ユーヴ・ガット・ア・フレンド
(1990年)
エンド・オブ・ザ・ワールド
(1990年)
オンリー・フールズ
(1991年)
ミュージックビデオ
"End Of The World" - YouTube
テンプレートを表示

イギリスの歌手ソニアによるカバー・バージョンは1枚目のスタジオ・アルバムエブリバディ・ノウズ』から5枚目および最後のシングルとしてリリースされた。

ストック・エイトキン・ウォーターマンがプロデュースした最後のシングルとなった。

その他のカバー・バージョン

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チャート・パフォーマンス

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チャート(1963年) 最高位
オーストラリア・ケント・ミュージック・レポート 32
全英シングルチャート 18 [20]
アメリカ・ビルボード・ホット・カントリー・シングル 2 [21]
アメリカ・ビルボード・ホット100 2 [21]
アメリカ・ビルボード・イージーリスニング 1 [21]

備考

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デイヴィスのバージョンは、多くの映画(たとえば『17歳のカルテ』、『サンキュー、ボーイズ』、『パイレーツ・ロック』など)やテレビドラマ『マッドメン』のサウンドトラックに収録されている[22]

村上春樹の小説『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(1985年)には歌詞の一節がエピグラフとして引用されている。

1990年には、西日本旅客鉄道(JR西日本)グループ各社紹介の、企業イメージCMの音楽にも起用された。

1991年には、ドラマ天国から北へ3キロ』(フジテレビ)の挿入歌にも起用された。

2015年には、映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』の挿入歌に使用された。

2018年には、SEKAI NO OWARIのファンクラブツアー「Fafrotskies」の会場BGMとして使用された。

脚注

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  1. ^ 45cat - Skeeter Davis - The End Of The World / Somebody Loves You - RCA Victor - USA - 47-8098
  2. ^ https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/column/yogaku98
  3. ^ Whitburn, Joel (2004). The Billboard Book Of Top 40 Country Hits: 1944-2006, Second edition. Record Research. p. 180 
  4. ^ Whitburn, Joel (2004). Top R&B/Hip-Hop Singles: 1942-2004. Record Research. p. 147 
  5. ^ SONIA|full Official Chart History”. Official Charts Company. 2023年1月17日閲覧。
  6. ^ The End of the World - Jullie London / AllMusic”. 2012年6月29日閲覧。
  7. ^ Let Me Sing - Brenda Lee / AllMusic”. 2012年6月29日閲覧。
  8. ^ Before I'm Over You - Loretta Lynn / AllMusic”. 2012年6月29日閲覧。
  9. ^ Herman's Hermits - Herman's Hermits / AllMusic”. 2013年7月13日閲覧。
  10. ^ The Look of Love - Claudine Longet / AllMusic”. 2012年6月29日閲覧。
  11. ^ Sealed with a Kiss - Bobby Vinton / AllMusic”. 2012年6月29日閲覧。
  12. ^ Now & Then - Carpenters / AllMusic”. 2012年6月29日閲覧。
  13. ^ 原田知世 / カコ - CDJournal.com”. 2011年8月21日閲覧。
  14. ^ 鈴木トオル / 約束 - CDJournal.com”. 2023年12月29日閲覧。
  15. ^ Country Croonin' - Anne Murray / AllMusic”. 2012年6月29日閲覧。
  16. ^ Trouble No More - John Mellencamp / AllMusic”. 2012年6月29日閲覧。
  17. ^ 竹内まりや / ロングタイム フェイバリッツ - CDJournal.com”. 2011年8月21日閲覧。
  18. ^ My Colouring Book - Agnetha Fältskog / AllMusic”. 2012年6月29日閲覧。
  19. ^ I Dreamed a Dream - Susan Boyle / AllMusic”. 2012年6月29日閲覧。
  20. ^ ChartArchive - Skeeter Davis - End Of The World”. 2012年6月29日閲覧。
  21. ^ a b c Skeeter Davis -> AllMusic”. Charts & Awards. AllMusic. 2012年6月29日閲覧。
  22. ^ Levinson, Paul (2009年11月2日). “Mad Men 3.12: The End of the World”. InfiniteRegress.tv. 2009年11月2日閲覧。

関連項目

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