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アオマツムシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アオマツムシ
アオマツムシのメス
アオマツムシのメス
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: バッタ目(直翅目) Orthoptera
亜目 : キリギリス亜目(剣弁亜目)
Ensifera
上科 : コオロギ上科 Grylloidea
: コオロギ科 Gryllidae
亜科 : マツムシモドキ亜科
Podoscirtinae
: マツムシモドキ族 Podoscirtini
: Truljalia
: アオマツムシ T. hibinonis
学名
Truljalia hibinonis
(Matsumura, 1919)
シノニム

Calyptotrypus hibinonis
(Matsumura, 1928)

和名
アオマツムシ(青松虫)

アオマツムシ(青松虫、Truljalia hibinonis)はバッタ目(直翅目)コオロギ科昆虫

分布

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日本では盛岡以南の本州四国九州に分布。

明治時代中国大陸から帰化した外来種という説が一般的だが、原産地ははっきりせず、日本での初記録年月日も、1898年(明治31年)という説と1908年(明治41年)ごろという説があるものの、データの付いたタイプ標本が残っていないため、判然としていない。なお、初記録地は東京都赤坂榎木坂である。

1970年代頃から数が増え始め、都市部の街路樹庭木にも多く生息する。現代の東京では、最も鳴き声を耳にする秋の虫となった。

形態

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鮮やかな緑一色の体色が特徴。体長は20-25mm。体型は紡錘形。メスは全体緑色であるが、オスは背中の中心部分が褐色。名にマツムシと付くが、日本在来のマツムシとは姿も鳴き声も生態も異なっている。

生態

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生態は在来のカネタタキとよく似た樹上性であり、ツバキサクラなど、食葉性害虫の多く付く樹木に生息する。「リーリーリー」という大きな甲高い声で鳴く。バッタの仲間ではあるが、あまり跳躍しない。餌は小昆虫や木の葉などを食べる雑食性と考えられる。成虫は秋頃に樹の幹を齧って樹皮に穴を開け中に産卵するが、時に公園の手すりの金具裏や、ガードレールの部品の隙間等の人工物にも産み付ける。卵は翌年6月頃に孵化し、幼虫は体色が赤褐色で、形態はカネタタキに酷似しており、成虫とは姿が大幅に異なる。8月下旬から11月下旬の間に成虫となる。

形が平たく、素早い動きをするため「アオゴキブリ」と呼ばれることがある。

鳴いているオス

関連項目

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参考文献

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  • 横田順彌 『明治おもしろ博覧会』 西日本新聞社、1998年、102-105頁、ISBN 4-8167-0460-4
  • 今森光彦 『野山の昆虫』 山と溪谷社〈ヤマケイポケットガイド〉、1999年、ISBN 4-635-06220-1

外部リンク

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