アニー賞
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アニー賞 Annie Awards | |
---|---|
国 | アメリカ合衆国 |
主催 | 国際アニメーション映画協会 |
初回 | 1972年 |
公式サイト | annieawards |
アニー賞(アニーしょう、英語:Annie Awards)は、1972年から始まった、国際アニメーション映画協会が主催するアニメーション作品とそのスタッフに与えられる賞。アメリカで「アニメーションのアカデミー賞」といわれる[1][2][3]。
アカデミー賞と異なり、劇場用映画に留まらず、テレビアニメ、OVA、コマーシャルメッセージ、Webアニメといったアニメーション作品全般を対象とした賞となっている。
以前は11月に開催されていたが、アカデミー賞(第74回)で長編アニメ部門が新設された翌年、2002年度の第30回アニー賞から2月開催に変更された[4][注釈 1]。
歴史
[編集]1972年に、アニメーション分野にも賞が必要だと考えたジューン・フォーレイの意見から設立された[5]。賞の名前はフォーレイの夫であるホバート・ドナヴァンがアニメーションにちなみ、「アニー賞」と呼ぶことを提案した[6]。
2010年には、ドリームワークスとウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ、ピクサー・アニメーション・スタジオの間で賞選考の投票資格を持つ会員構成に関するトラブルが発生し、2011年に行われた第38回アニー賞ではディズニー、ピクサーが本賞をボイコットした[7]。
賞一覧
[編集]作品賞
[編集]- 長編作品賞 Best Animated Feature
- 長編インディペンデント作品賞 Best Animated Feature — Independent, 2015年新設
- 長編ホームエンターテイメント作品賞 Best Animated Home Entertainment Production
- 一般向けテレビアニメーション作品賞 Best General Audience Animated Television Production
- 子供向けテレビアニメーション作品賞 Best TV Production for Children
- 未就学児向けテレビアニメーション作品賞 Best TV Production for Preschool Children
- 短編作品賞 Best Animated Short Subject
- テレビコマーシャル作品賞 Best Animated Television Commercial
- 特別制作作品賞 Best Animated Special Production
- VR作品賞 Best Virtual Reality Production
- 学生作品賞 Best Student Film
映画部門賞
[編集]- 長編作品視覚効果賞 Outstanding Animated Effects - Animation
- 実写作品視覚効果賞 Outstanding Animated Effects - Live Action
- 長編作品キャラクター・アニメーション賞 Outstanding Character Animation - Animation
- 実写作品キャラクター・アニメーション賞 Outstanding Character Animation - Live Action
- 長編作品キャラクター・デザイン賞 Outstanding Character Design
- 長編作品監督賞 Outstanding Directing
- 長編作品音楽賞 Outstanding Music
- 長編作品美術賞 Outstanding Production Design
- 長編作品絵コンテ賞 Outstanding Storyboarding
- 長編作品声優賞 Outstanding Voice Acting
- 長編作品脚本賞 Outstanding Writing
- 長編作品編集賞 Outstanding Editorial
テレビ、ゲーム部門賞
[編集]- テレビ作品視覚効果賞 Outstanding Animated Effects
- テレビ作品キャラクター・アニメーション賞 Outstanding Character Animation
- テレビ作品キャラクター・デザイン賞 Outstanding Character Design
- テレビ作品監督賞 Outstanding Directing
- テレビ作品音楽賞 Outstanding Music
- テレビ作品美術賞 Outstanding Production Design
- テレビ作品絵コンテ賞 Outstanding Storyboarding
- テレビ作品声優賞 Outstanding Voice Acting
- テレビ作品脚本賞 Outstanding Writing
- テレビ作品編集賞 Outstanding Editorial
功労賞
[編集]- ジューン・フォーレイ賞 June Foray Award - アニメ産業への慈善的な貢献に授与される[8]。
- アブ・アイワークス賞 Ub Iwerks Award
- ウィンザー・マッケイ賞 Winsor McCay Award - アニメの振興に貢献した人物に与えられる(1972年より毎年3名程度)。
主な受賞作品
[編集]→詳細は「アニー賞 長編作品賞」および「アニー賞 長編インディペンデント作品賞」を参照
年 | 長編作品賞 | 長編インディペンデント作品賞 |
---|---|---|
1992 | 美女と野獣 | |
1993 | アラジン | |
1994 | ライオン・キング | |
1995 | ポカホンタス | |
1996 | トイ・ストーリー | |
1997 | キャッツ・ドント・ダンス | |
1998 | ムーラン | |
1999 | アイアン・ジャイアント | |
2000 | トイ・ストーリー2 | |
2001 | シュレック | |
2002 | 千と千尋の神隠し | |
2003 | ファインディング・ニモ | |
2004 | Mr.インクレディブル | |
2005 | ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ! | |
2006 | カーズ | |
2007 | レミーのおいしいレストラン | |
2008 | カンフー・パンダ | |
2009 | カールじいさんの空飛ぶ家 | |
2010 | ヒックとドラゴン | |
2011 | ランゴ | |
2012 | シュガー・ラッシュ | |
2013 | アナと雪の女王 | |
2014 | ヒックとドラゴン2 | |
2015 | インサイド・ヘッド | 父を探して |
2016 | ズートピア | レッドタートル ある島の物語 |
2017 | リメンバー・ミー | 生きのびるために |
2018 | スパイダーマン:スパイダーバース | 未来のミライ |
2019 | クロース | 失くした体 |
2020 | ソウルフル・ワールド | ウルフウォーカー |
2021 | ミッチェル家とマシンの反乱 | FLEE フリー |
2022 | ギレルモ・デル・トロのピノッキオ | マルセル 靴をはいた小さな貝 |
2023 | スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース | ロボット・ドリームズ |
各年の授賞式
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 尾形聡彦 (2019年2月3日). “映画「未来のミライ」、アニー賞の長編アニメ賞部門受賞”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). オリジナルの2019年4月12日時点におけるアーカイブ。 2019年2月6日閲覧。
- ^ “日本のアニメ映画「未来のミライ」が部門賞”. 毎日新聞デジタル (毎日新聞社). (2019年2月4日). オリジナルの2019年2月7日時点におけるアーカイブ。 2019年2月6日閲覧。
- ^ “アニー賞『君の名は。』作品賞&監督賞にノミネート!ジブリ新作も5部門”. シネマトゥデイ (2016年11月29日). 2019年2月6日閲覧。
- ^ a b Hoffman, Gretchen (2002年11月23日). “Annie moves closer to Oscar” (英語). Glendale News-Press / Los Angeles Times 2024年2月19日閲覧。
- ^ “女性声優の第一人者ジューン・フォーレイが死去――アニー賞創設者の1人”. 女性自身 (2017年7月28日). 2019年2月10日閲覧。
- ^ “History - An Interview with June Foray” (英語). Annie Awards. ASIFA-HOLLYWOOD. 2024年2月20日閲覧。
- ^ “ディズニー辞退のアニー賞は「ヒックとドラゴン」の勝利”. 映画.com (2011年2月7日). 2019年2月10日閲覧。
- ^ “「ソウルフル・ワールド」が7冠 日本作品は受賞逃す―米アニー賞”. 株式会社時事通信社 (2021年4月17日). 2021年4月20日閲覧。
- ^ “米アニー賞、アニメ映画監督の堤大介さんが功労賞に”. TBS NEWS (2021年4月17日). 2021年4月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月20日閲覧。
- ^ a b “ジブリ鈴木敏夫さんに米功労賞 アニメ界への貢献たたえる(共同通信)”. sanspo.com (株式会社産経デジタル). (2022年3月13日) 2022年3月13日閲覧。
- ^ “押井守にアニー賞の生涯功労賞!日本人6人目の快挙 - シネマトゥデイ”. シネマトゥデイ (2016年11月29日). 2017年3月20日閲覧。
- ^ 福田瑠千代,ねとらぼ (2019年12月3日). “今 敏監督がアニー賞生涯功労賞(ウィンザー・マッケイ賞)を受賞 ─ 日本人としては押井守監督以来3年ぶり。”. ねとらぼ. アイティメディア株式会社(ITmedia). 2019年12月8日閲覧。
- ^ “47th Annie Award Nominations Announced”. PR ニュースワイヤー. Cision (2019年12月2日). 2019年12月8日閲覧。
- ^ “第51回アニー賞:『スパイダーマン』7部門受賞 『君たちはどう生きるか』2冠&久石譲も受賞”. アニメ&ゲーム by ORICON NEWS (oricon ME). (2024年2月18日) 2024年2月19日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト(英語)
- 受賞映像 ASIFA-Hollywood 公式
- 2013年 第41回 長編作品脚本賞『風立ちぬ』宮﨑駿(108m37s〜) - YouTube(欠席)(1:48:37~)
- 2018年 第46回 長編インディペンデント作品賞『未来のミライ』細田守、齋藤優一郎プロデューサー(151m53s〜) - YouTube(2:31:53~)
- 2013年 第41回 ウィンザー・マッケイ賞 大友克洋 - YouTube
- 2015年 第43回 同 高畑勲 - YouTube(欠席)
(代理出席:ジェフリー・ウェクスラー / スタジオジブリ) - 2016年 第44回 同 押井守 - YouTube
- 2019年 第47回 同 今敏 - YouTube
(スピーチ:森島太朗プロデューサー、丸山正雄プロデューサー)