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アフリカホウセンカ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アフリカホウセンカ
アフリカホウセンカ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: フウロソウ目 Geraniales
: ツリフネソウ科 Balsaminaceae
: ツリフネソウ属 Impatiens
: アフリカホウセンカ I. walleriana
学名
Impatiens walleriana
和名
アフリカホウセンカ
アフリカホウセンカの植栽(2024年12月 沖縄県石垣市)

アフリカホウセンカ(学名:Impatiens walleriana[1]とはツリフネソウ科草本。花を観賞する園芸植物である。園芸方面ではインパチェンス(インパチエンス)とも。

本来インパチェンス(Impatiens)とは、ツリフネソウ属のラテン名であるが、日本でインパチェンスというとアフリカホウセンカの意味で使うことが普通である。

概要

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アフリカのタンザニアからモザンビークにかけての海抜1800 m以上の高原地帯に分布。POWOではケニア~モザンビーク原産としている[2]。19世紀にはヨーロッパに紹介され、観賞の対象とされた。一代交配種1964年オランダで作り出され[3]、「インプシリーズ」の名で販売されたのが最初。この時はアメリカ合衆国では最も人気のある花壇材料となった。

特徴

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高さ15–50 cm。矮性の改良品種は20 cm以下で多数の花を咲かせる。茎は多肉質。葉は長さ4–8 cm、広卵形、鋸歯縁、互生する。花は径4–5 cmほどで、白、紫、朱色など様々。八重咲きの改良品種もあり、こちらの花径はやや小さく3–4 cmほど。果実は長さ2–2.5 cm、幅1 cmほどの紡錘形、肉質の蒴果で、ホウセンカの果実と同様、熟するとわずかな刺激で果皮が裂開し、周囲に種子を散布する[3][4]

用途

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開花期間が長く、初夏から秋にかけての夏の花壇材料として利用される。また日陰でも花を咲かせるので、日陰のガーデニングでは重宝される。一年草であるが、こぼれ種でも増えるほどの増殖力がある。沖縄県内では1980年頃から野生化が確認されており、本州でも野生化することがある[3][4]

観賞用のほか食用品種(食用インパチェンス)もある[5]

育て方

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ホウセンカはこぼれ種で増えるほど丈夫な草花であるが、インパチェンスは、原産地が高冷地であるために高温多湿[要出典]に弱く、近年日本の気候にあう丈夫な品種が出てきたものの、東京より暖かい(暑い)地方では育てにくい[要出典]

営利栽培では1月下旬から2月に加温室で播種して育て、4月から出荷しているが、発芽温度が20–25℃と高いため[6]、加温設備のない家庭では、東京付近でも5月中旬から下旬にかけて播種するのが無難である。浅鉢に川砂などを入れてタネをまき、タネが見え隠れするくらいに覆土して受け皿などで吸水させる。本葉が出たら一度仮植えし、鉢やプランターに定植して、半日陰の風通しのよいところで楽しむのがよい。

繁殖は種まきのほか、挿し芽も容易。高温と乾燥にやや弱いため、夏は半日陰、春と秋は日なたで育てる[6]。沖縄では谷沿いや木陰に野生化個体が多く見られる[4]

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ アフリカホウセンカ Impatiens walleriana Hook.f.”. YList 植物和名-学名インデックス. ylist.info. 2024年12月15日閲覧。
  2. ^ Impatiens walleriana Hook.f. | Plants of the World Online | Kew Science” (英語). Plants of the World Online. POWO. 2024年12月15日閲覧。
  3. ^ a b c (植村ほか 2015, p. 411)
  4. ^ a b c (林 & 名嘉 2022, p. 105)
  5. ^ 食用花類 Edible flowers”. 農林水産省. 2022年2月23日閲覧。
  6. ^ a b (東宮 2020, pp. 26–27)

参考文献

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  • 植村修二ほか編著『増補改訂 日本帰化植物写真図鑑 第2巻 -Plant invader 500種-』全国農村教育協会、2015年。ISBN 9784881371855 
  • 東宮千鶴 編『園芸大図鑑 新装版』ブティック社、東京都千代田区、2020年。ISBN 9784834790313 
  • 林将之; 名嘉初美『沖縄の身近な植物図鑑』ボーダーインク、2022年。ISBN 9784899824350 

関連項目

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