アヤーン・ムカルジー
アヤーン・ムカルジー Ayan Mukerji | |
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アヤーン・ムカルジー(2017年) | |
生年月日 | 1983年8月15日(41歳) |
出生地 | インド 西ベンガル州コルカタ |
職業 | 映画監督、映画プロデューサー、脚本家 |
ジャンル | ヒンディー語映画 |
活動期間 | 2004年- |
著名な家族 | ムカルジー=サマルト家 |
主な作品 | |
『Wake Up Sid』 『若さは向こう見ず』 『ブラフマーストラ』 |
アヤーン・ムカルジー(Ayan Mukerji、1983年8月15日 - )は、インドのヒンディー語映画で活動する映画監督、映画プロデューサー、脚本家。インド映画界の名門ムカルジー=サマルト家の出身で、2009年に『Wake Up Sid』で監督デビューし、興行的・批評的に成功を収めた[1][2]。2013年に『若さは向こう見ず』を監督して当時の興行記録を塗り替え、2022年には『ブラフマーストラ』を監督し、「アストラバース三部作」の製作を開始した。
生い立ち
[編集]コルカタのベンガル系ヒンドゥー教徒のデーブ・ムカルジーの息子として生まれる。ムカルジー家はアヤーンの祖父サシャダール・ムカルジーがベンガル語映画の道に進んだ1930年以降、インド映画界で活動している。サシャダールはフィルミスタンの設立者の一人で、映画プロデュサーとして『Dil Deke Dekho』『Love in Simla』『Ek Musafir Ek Hasina』『Leader』などを製作した。フィルミスタンは1964年に閉鎖されたが、跡地は映画スタジオとして活用され、現在もムカルジー家が所有している[3][4]。
アヤーンの祖母サチデーヴィ・ムカルジー(旧姓:ガングリー)はアショーク・クマール、アヌープ・クマール、キショール・クマールの妹であり、サシャダールの兄弟にはプラボード・ムカルジー(映画プロデューサー)、スボード・ムカルジー(映画監督)、ラヴィンドラ・モーハン・ムカルジー(ラーニー・ムカルジーの祖父)がいる。また、アヤーンの父の兄弟にはジョイ・ムカルジー、スビール・ムカルジー、ショーム・ムカルジー(カジョール、タニシャー・ムカルジーの父)がいる[5][6]。
アヤーンはムンバイのヴァイレ・パーレにあるジャムナバーイー・ナールシー・スクールを卒業後、ラジーヴ・ガンディー工科大学に進学するが1年で中退し、アシュトーシュ・ゴーワリケール(姉妹スニタ・ゴーワリケールの夫)の『Swades』に参加し、クラッパーボーイを務めた[7]。
キャリア
[編集]アヤーン・ムカルジーは『Swades』で映画界のキャリアをスタートさせ、次にカラン・ジョーハルの『さよならは言わないで』に参加した。その後、映画製作の現場から離れて『Wake Up Sid』の脚本を執筆し、2009年に同作を製作して監督デビューした[4]。同作ではランビール・カプール、コーンコナー・セーン・シャルマーを起用して興行的・批評的に成功を収め[8]、アヤーンはフィルムフェア賞 新人監督賞を受賞した。
2013年にはダルマ・プロダクションの下で、ランビール・カプール、ディーピカー・パードゥコーンを起用した『若さは向こう見ず』を製作した。同作は公開1週間で興行収入10億ルピーを記録するヒット作となり、当時のインド映画歴代興行成績第3位にランクインしている[9][10]。また、アヤーンは同作でフィルムフェア賞 監督賞にノミネートされた。
2022年にはランビール・カプール、アーリヤー・バット、モウニー・ロイ、アッキネーニ・ナーガールジュナ、アミターブ・バッチャンを起用して『ブラフマーストラ』を製作した[11]。同作は「アストラバース三部作」の第一作目で、世界興行収入は43億1000万ルピーを超え[12]、2022年のヒンディー語映画年間興行成績第1位、2022年のインド映画年間興行成績第6位、インド映画歴代興行成績第21位にランクインするヒット作となった。Box Office Indiaは『ブラフマーストラ』の興行成績について「ヒット」の評価を与えている[12][13]。
フィルモグラフィー
[編集]年 | 作品名 | 監督 | 脚本 | 製作 | 備考 |
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2004 | Swades | 助監督 | Yes | No | |
2005 | Home Delivery | No | No | No | カメオ出演 |
2006 | さよならは言わないで | 助監督 | No | No | カメオ出演 |
2009 | Wake Up Sid | Yes | Yes | No | |
2013 | 若さは向こう見ず | Yes | Yes | No | カメオ出演 |
2022 | ブラフマーストラ | Yes | Yes | Yes | |
2023 | タイガー 裏切りのスパイ | Yes | No | No | ポストクレジットシーンのみ[14] |
賞歴
[編集]受賞年 | 部門 | 作品名 | 結果 | 出典 |
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フィルムフェア賞 | ||||
2010年 | 監督賞 | Wake Up Sid | ノミネート | [15] |
新人監督賞 | 受賞 | |||
2014年 | 監督賞 | 若さは向こう見ず | ノミネート | [16] |
国際インド映画アカデミー賞 | ||||
2010年 | 監督賞 | Wake Up Sid | ノミネート | [17] |
原案賞 | ||||
2023年 | 監督賞 | ブラフマーストラ | [18] | |
脚本賞 | ||||
ジー・シネ・アワード | ||||
2014年 | 監督賞 | 若さは向こう見ず | 受賞 | [19] [20] |
脚本賞 | ||||
原案賞 | ノミネート | |||
台詞賞 | ||||
2023年 | 監督賞 | ブラフマーストラ | 受賞 | [21] [22] |
作品賞 | ノミネート | |||
審査員選出作品賞 | 受賞 | |||
スター・スクリーン・アワード | ||||
2010年 | 新人監督賞 | Wake Up Sid | ノミネート | [23] |
2014年 | 監督賞 | 若さは向こう見ず | [24] | |
スターダスト・アワード | ||||
2010年 | 新人監督賞 | Wake Up Sid | 受賞 | [25] |
製作者組合映画賞 | ||||
2010年 | 新人監督賞 | Wake Up Sid | 受賞 | [26] |
監督賞 | ノミネート | |||
原案賞 | ||||
2014年 | 監督賞 | 若さは向こう見ず | [27] | |
脚本賞 | ||||
ビッグ・スター・エンターテインメント・アワード | ||||
2014年 | エンターテインメント監督賞 | 若さは向こう見ず | ノミネート | [28] |
出典
[編集]- ^ “Wake Up Sid wows critics and masses alike!”. Hindustan Times (5 October 2009). 2 October 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。2 May 2021閲覧。
- ^ Taran Adarsh (3 October 2009). “B.O. update: 'Wake Up Sid', 'Do Knot Disturb' bring cheer”. Bollywood Hungama. オリジナルの12 February 2010時点におけるアーカイブ。 3 October 2009閲覧。
- ^ “Ayan Mukherjee wants to remake grandpa's 'Love in Simla'”. The Times of India. (17 May 2013). オリジナルの5 October 2013時点におけるアーカイブ。 16 June 2013閲覧。
- ^ a b “Waking up Ayan”. MiD DAY. (12 August 2009) 16 June 2013閲覧。
- ^ “In pics: Bollywood's Mukherjee-Samarth family tree”. CNN-IBN. 27 January 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。16 June 2013閲覧。
- ^ “Forever young”. Time Out Mumbai (15 June 2010). 15 June 2010時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月4日閲覧。
- ^ “The Pulp Prodigy”. intoday.in. 2023年5月4日閲覧。
- ^ “Trade Report Wake Up Sid wows critics and masses alike!”. 6 June 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。28 September 2011閲覧。
- ^ Iyer, Meena (21 September 2011). “Deepika, Ranbir together again”. The Times of India. オリジナルの10 July 2012時点におけるアーカイブ。 28 September 2011閲覧。
- ^ “Ranbir, Deepika share amicable equation: Ayan Mukerji”. 26 September 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。28 September 2011閲覧。
- ^ “Ranbir Kapoor To Play A Superhero in Ayan Mukerji's Next”. filmibeat.com. 2023年5月4日閲覧。
- ^ a b “Classifications 2023: Six BLOCKBUSTERS - One SUPERHIT - Three HITS”. Box Office India (19 January 2023). 21 January 2023閲覧。
- ^ “Ayan Mukerji confirms that Brahmastra sequels will introduce new characters” (英語). filmfare.com. 2022年9月10日閲覧。
- ^ Entertainment Desk (November 13, 2023). “Hrithik Roshan’s cameo in Salman Khan’s Tiger 3 directed by Ayan Mukerji; fans can’t stop talking about Shah Rukh Khan’s Pathaan appearance”. The Indian Express. 2024年6月8日閲覧。
- ^ “3 Idiots shines at Filmfare Awards”. The Times of India. 2011年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月4日閲覧。
- ^ Parande, Shweta (21 January 2014). “Filmfare Awards 2014 nominations: Will Shahrukh Khan lose Best Actor to Dhanush?” (英語). India.com 2 February 2018閲覧。
- ^ “IIFA Awards 2010 Nominations announced - bollywood news : glamsham.com” (英語). www.glamsham.com. 29 December 2017閲覧。
- ^ “IIFA 2023 Nomination List Announced: Gangubai Kathiawadi, Brahmastra, Bhool Bhulaiyaa 2 grab top spots, check full list here”. Economic Times (2022年12月27日). 2023年5月28日閲覧。
- ^ “Zee Cine Awards 2014: Complete list of nominations”. Zee News (6 February 2014). 3 July 2021閲覧。
- ^ “Zee Cine Awards 2014 winners”. Sify (24 February 2014). 9 July 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。3 July 2021閲覧。
- ^ “Zee Cine Awards 2023 Winners List, Zee Cine Awards 2023 Nominations, Telecast Date”. Fresherslive (2023年2月27日). 2023年3月19日閲覧。
- ^ “Zee Cine Awards 2023 Winners List: Kartik Aaryan & Alia Bhatt Win Best Actor”. BizAsiaLive (27 February 2023). 27 February 2023閲覧。
- ^ “Nominations for Nokia 16th Annual Star Screen Awards 2009”. Bollywood Hungama (5 March 2010). 5 March 2010時点のオリジナルよりアーカイブ。29 December 2017閲覧。
- ^ “20th Annual Screen Awards 2014: The complete list of nominees” (1 March 2014). 1 March 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。2 February 2018閲覧。
- ^ “Stardust Awards 2010: Winners List”. www.merinews.com. 29 December 2017閲覧。
- ^ “Hindi Awards Star Guild Awards 2010 | Nettv4u” (英語). nettv4u 29 December 2017閲覧。
- ^ “9th Renault Star Guild Awards releases list of nominees” (英語). India Today (16 January 2014). 2 February 2018閲覧。
- ^ Hungama, Bollywood (12 December 2013). “Nominations for 4th Big Star Entertainment Awards – Bollywood Hungama” (英語). Bollywood Hungama 2 February 2018閲覧。