ラスカー・コシュランド医学特別業績賞
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(アルバート・ラスカー特別功労賞から転送)
ラスカー・コシュランド医学特別業績賞 Lasker-Koshland Special Achievement Award in Medical Science | |
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国 | アメリカ合衆国 |
主催 | ラスカー財団 |
初回 | 1994年 |
最新回 | 2023年 |
最新受賞者 | ピエット・ホルスト |
公式サイト | http://www.laskerfoundation.org/awards/ |
ラスカー・コシュランド医学特別業績賞(ラスカー・コシュランドいがくとくべつぎょうせきしょう)は、ラスカー賞4部門の一つ。アメリカ合衆国のラスカー財団によって授与される国際的な医学賞の一つで、1994年から概ね2年ごとに授与されている。
設立当初の名称はアルバート・ラスカー特別功労賞(Albert Lasker Special Achievement Award)であったが、1998年に同賞を受賞したアメリカの生化学者ダニエル・コシュランド・ジュニアの業績を讃え、2008年に改名された。他の4賞と共に、名称の長さからしばしラスカー賞と略される。
歴代受賞者
[編集]1990年代
[編集]年度 | 受賞者 | 国籍 | 受賞理由 | |
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1994年 | マクリン・マッカーティ Maclyn McCarty |
アメリカ合衆国 | DNAが遺伝を司る化学物質であることを明らかにした、独創性あふれる歴史的発見 | |
1996年 | ポール・ザメクニック Paul Zamecnik |
アメリカ合衆国 | 生化学に革命を起こし、科学研究に新たな道を開いた輝かしい独自の科学 | |
1997年 | ビクター・マキュージック Victor A. McKusick |
アメリカ合衆国 | 臨床遺伝学の創始者としての生涯にわたる貢献 | |
1998年 | ダニエル・コシュランド・ジュニア Daniel E. Koshland Jr. |
アメリカ合衆国 | 多方面にわたって科学のレベルを高めることに捧げた生涯の実績-先見の明に富む生化学者、精力的な団体設立者、そして雄弁な情報発信者として | |
1999年 | シーモア・ケティ Seymour S. Kety |
アメリカ合衆国 | 神経科学に対する生涯にわたる貢献-現代の脳機能イメージング技術の基礎となった脳血流測定法の発見、統合失調症の遺伝的要因に関する応用研究、および精神医学を分子の時代に導いたリーダーシップ |
2000年代
[編集]年度 | 受賞者 | 国籍 | 受賞理由 | |
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2000年 | シドニー・ブレナー Sydney Brenner |
南アフリカ共和国 | 生物医学における輝かしい創造の50年-遺伝暗号に関する伝説的な業績、個々の細胞の誕生と死を追跡するシステムとしての線虫(Caenorhabditis elegans)の導入、組換えDNAにまつわる議論に対する合理的な提言、および切れの良いウィット | |
2002年 | ジェームズ・E・ダーネル James E. Darnell |
アメリカ合衆国 | 多くの創造的な科学者の育成、および2つの新しい分野-RNAプロセッシングとサイトカインシグナリング-を開拓した、生物医学における並外れた業績 | |
2004年 | マシュー・メセルソン Matthew Meselson |
アメリカ合衆国 | 分子生物学における洞察力に富む発見と、それを化学兵器・生物兵器に関する社会政策立案に結び付けた生涯にわたる実績 | |
2006年 | ジョセフ・G・ガル Joseph G. Gall |
アメリカ合衆国 | 名高い57年の実績-近代的な細胞生物学および染色体分野の創始者、力強い実験主義者、in situ ハイブリダイゼーションの考案者、そして早期に成功した女性科学者として | |
2008年 | スタンリー・ファルコー Stanley Falkow |
アメリカ合衆国 | 偉大な病原菌ハンターとしての51年に及ぶ実績-抗生物質への耐性獲得機序の発見、病因論に与えた革命、および現代の微生物学・感染症学を主導する100人以上のリーダーの育成 |
2010年代
[編集]年度 | 受賞者 | 国籍 | 受賞理由 | |
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2010年 | デビッド・ウェザオール David Weatherall |
イギリス | 生物医学分野での半世紀にわたる政治的手腕-血液の遺伝子疾患に関する発見、および開発途上国におけるサラセミア小児患者に対する臨床ケアの改善 | |
2012年 | ドナルド・D・ブラウン Donald D. Brown |
アメリカ合衆国 | 生物医学研究における並外れたリーダーシップと社会貢献-遺伝子の本態に関する基礎的な発見、若手研究者への無償の支援、および科学界への革新技術の導入 | |
トム・マニアティス Tom Maniatis |
アメリカ合衆国 | |||
2014年 | メアリー=クレア・キング Mary-Claire King |
アメリカ合衆国 | 医学研究と人権に対する大胆かつ創造的な数々の貢献-家族性乳がんの原因となるBRCA1遺伝子の発見、および身元不明者を再び家族と結びつけたDNA判定手法の導入 | |
2016年 | ブルース・アルバーツ Bruce Alberts |
アメリカ合衆国 | DNA複製に関する諸発見および科学・教育におけるリーダーシップ[1] | |
2018年 | ジョーン・A・スタイツ Joan A. Steitz |
アメリカ合衆国 | RNA生物学における先駆的発見、新進科学者に対する惜しみない指導、および女性科学者への精力的かつ情熱的な支援によって示された、生物医学界における40年にわたるリーダーシップ[2] |
2020年代
[編集]年度 | 受賞者 | 国籍 | 受賞理由 | |
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2021年 | デビッド・ボルティモア David Baltimore |
アメリカ合衆国 | ウイルス学、免疫学、および癌研究における発見の幅広さと、生物医学界における50年にわたるリーダーシップ | |
2023年 | ピエット・ボルスト Piet Borst |
オランダ | 科学的発見、指導、リーダーシップにおける、50年にわたる並外れた経歴 |
出典・脚注
[編集]- ^ “Award Description”. Lasker Foundation. 2017年4月16日閲覧。
- ^ “Award Description”. Lasker Foundation. 2018年9月16日閲覧。