コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

アル・コーン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アル・コーン
Al Cohn
ヴィレッジ・ジャズ・ラウンジのアル・コーン
基本情報
出生名 Alvin Gilbert Cohn
生誕 (1925-11-24) 1925年11月24日
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨークシティ
死没 (1988-02-15) 1988年2月15日(62歳没)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ペンシルヴェニア州ストラウズバーグ
ジャンル ビッグバンドジャズウェストコースト・ジャズ
職業 作曲家、サクソフォーン奏者、バンドリーダー
担当楽器 テナー・サクソフォーン
活動期間 1940年代 - 1980年代
レーベル コーラル・レコードマーキュリー・レコード
共同作業者 ウディ・ハーマン楽団、ズート・シムズスタン・ゲッツ

アル・コーンAl Cohn1925年11月24日 ニューヨークシティ - 1988年2月15日[1]は、アメリカ合衆国ジャズサクソフォーン奏者で作曲家編曲家。本名はアルヴィン・ギルバート・コーン(Alvin Gilbert Cohn)。

略歴

[編集]

元々は1940年代に、ズート・シムズスタン・ゲッツサージ・チャロフとともに、ウディ・ハーマン楽団第2期の「フォー・ブラザーズ」のひとりとして知られた。より高名なシムズやゲッツとは異なり、編曲家としてもハーマン楽団を支えた。

ハーマン楽団を退団後は、多種多様なアーティストと共演を続けたが、元フォー・ブラザーズの仲間であったズート・シムズとの長きにわたる協力関係がとりわけ名高く、1956年より共同でクインテットを率いた。1950年代の2人の古典的な録音には、ピアニストのモーズ・アリソンが参加している。シムズが亡くなるまで、散発的ながらも2人は共演を続けた。両者の録音活動の頂点は、スタンダードと自作を集めた『ユー・エン・ミー』(マーキュリー・レコード1960年発表)に見出すことができる。2人はともに、作家のジャック・ケルアックの録音にも参加している。

アル・コーンは、テナー・サクソフォーン奏者としての活動に加えて編曲家としても名高く、ブロードウェイの公演のために『レーズン (Raisin)』や『ソフィスティケイティッド・レイディーズ (Sophisticated Ladies)』を担当した。リンダ・ロンシュタット1980年代以降の未発表音源にも、アル・コーンが編曲を手懸けたものが含まれている[2]

ジャズ・シンガーのマリリン・ムーアのアルバム『ムーディー』にも独奏者として参加している。ムーアと結婚して、息子ジョーを儲けたが、後に離婚した。

1988年にペンシルヴェニア州ストラウズバーグにて肝癌で亡くなった[1]

ディスコグラフィ

[編集]

リーダー・アルバム

[編集]
  • 『コーンズ・トーンズ』 - Al Cohn's Tones (1950年、Savoy)
  • East Coast-West Coast Scene (1954年、RCA Victor) ※ショーティ・ロジャースとのスプリット盤
  • 『アンリ・ルノー=アル・コーン・カルテット』 - Al Cohn Quartet With Henri Renaud (1954年、Vogue)
  • 『ミスター・ミュージック』 - Mr. Music (1955年、RCA Victor)
  • 『ザ・ナチュラル・セブン』 - The Natural Seven (1955年、RCA Victor)
  • 『ザット・オールド・フィーリング』 - That Old Feeling (1955年、RCA Victor)
  • Four Brass One Tenor (1955年、RCA Victor) ※The Jazz Workshop名義
  • 『ザ・ブラザーズ』 - The Brothers! (1955年、RCA Victor) ※with ビル・パーキンス、リッチー・カミューカ
  • 『フロム・A・トゥ・Z』 - From A to...Z (1956年、RCA Victor) ※アル・コーン/ズート・シムズ・セクステット名義
  • The Sax Section (1956年、Epic)
  • 『コーン・オン・ザ・サキソフォン』 - Cohn on the Saxophone (1956年、Dawn)
  • 『アル・コーン・クインテット・フィーチャリング・ボブ・ブルックマイヤー』 - The Al Cohn Quintet Featuring Bobby Brookmeyer (1956年、Coral) ※with ボブ・ブルックマイヤー
  • 『トゥゲザー・アゲイン』 - The Four Brothers... Together Again! (1957年、Vik) ※with サージ・チャロフ、ズート・シムズ、ハービー・スチュワード
  • 『アル・アンド・ズート』 - Al and Zoot (1957年、Coral) ※with ズート・シムズ
  • 『ハーフノートの夜』 - Jazz Alive! A Night at the Half Note (1959年、United Artists) ※with ズート・シムズ、フィル・ウッズ
  • 『ユー・エン・ミー』 - You 'n' Me (1960年、Mercury) ※アル・コーン/ズート・シムズ・クインテット名義
  • 『ニュー・ドラム組曲』 - Son of Drum Suite (1960年、RCA Victor)
  • 『アイザー・ウェイ』 - Either Way (1961年、Fred Miles Presents) ※with ズート・シムズ
  • 『イン・ロンドン』 - Al & Zoot in London (1965年、World Records Club)
  • Easy as Pie: Live at the West Bank (1968年、Label M) ※with ズート・シムズ
  • 『ボディ・アンド・ソウル』 - Body and Soul (1973年、Muse) ※with ズート・シムズ
  • 『モータリング・アロング』 - Motoring Along (1974年、Sonet) ※with ズート・シムズ
  • 『プレイ・イット・ナウ』 - Play It Now (1975年、Xanadu)
  • True Blue (1976年、Xanadu) ※with デクスター・ゴードン
  • 『シルヴァー・ブルー』 - Silver Blue (1976年、Xanadu) ※with デクスター・ゴードン。日本盤はザナドゥ・オール・スターズ名義
  • Al Cohn's America (1976年、Xanadu)
  • Heavy Love (1977年、Xanadu) ※with ジミー・ロウルズ
  • 『ノー・プロブレム』 - No Problem (1979年、Xanadu)
  • Xanadu in Africa (1981年、Xanadu)
  • 『ノンパレイル』 - Nonpareil (1981年、Concord)
  • 『ツアー・デ・フォース』 - Tour De Force (1981年) ※日本でのライブ with バディ・テイトスコット・ハミルトン
  • Night Flight to Dakar (1982年、Xanadu)
  • 『スタンダーズ・オブ・エクスレンス』 - Standards of Excellence (1984年、Concord)
  • 『リフタイド』 - Rifftide (1987年、Timeless)
  • 『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』 - My Funny Valentine (2014年、SSJ) ※1974年録音 with ズート・シムズ

脚注

[編集]
  1. ^ a b Colin Larkin, ed (1992). The Guinness Encyclopedia of Popular Music (First ed.). Guinness Publishing. p. 521. ISBN 0-85112-939-0 
  2. ^ http://www.ronstadt-linda.com/artdb85.htm "An Intimate Conversation With Linda Rondstadt" Bloom, Steve. Downbeat magazine, July, 1985.

外部リンク

[編集]