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アローン・アゲイン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「アローン・アゲイン」
ギルバート・オサリバンシングル
初出アルバム『Himself featuring Alone Again (Naturally) (アメリカ)
Back To Front(邦題:アローン・アゲイン)(日本)
Greatest Hits(1976年)(イギリス)』
B面 セイヴ・イット
リリース
規格 7"
TOP-1714
録音 1971年
ジャンル ポップ
時間
レーベル MAMレコード
キティ・レコード
ビクターエンタテインメント
作詞・作曲 ギルバート・オサリバン
プロデュース ギルバート・オサリバン
ギルバート・オサリバン シングル 年表
さよならがいえない
(1971年)
アローン・アゲイン
(1972年)
結婚の歌
(1972年)
テンプレートを表示

アローン・アゲイン」(Alone Again - Naturally)は、イギリスアイルランド系シンガーソングライターであるギルバート・オサリバンの楽曲。邦題については原題に準じ、「アローン・アゲイン(ナチュラリー)」と表記される場合もある[1]

概要

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1972年にリリースされると、アメリカ合衆国Billboard Hot 100シングルチャートイージー・リスニング・チャートで計6週1位を獲得した[2]。また、ケイシー・ケイサムのチャート番組『American Top 40』が集計した1970年代のベスト50曲では5位(デビー・ブーンの「恋するデビー」が1位)となった。イギリスでは、全英シングルチャートで3位を獲得した[3]。日本ではオリコン洋楽シングルチャートで1972年10月23日付から5週連続1位を獲得した[4]

この曲は内省的なバラッドであり、結婚式をすっぽかされた男が教会に取り残された後で彼の自殺の企てを語ることから始まり、その後、彼の両親の死について語る。オサリバンは「僕は父(オサリバンが11歳の時に死去した)をよく知らないし、それに父は母を虐待したので、この曲は自叙伝ではない」と発言している[5]

マネージャーのゴードン・ミルズが設立したMAMレーベルより、英デッカ配給でシングルとしてリリースされるが、アメリカでは「Himself featuring Alone Again (Naturally)」として、イギリスで先にリリースされていたアルバム「ヒムセルフ(発売当時の邦題:ギルバート・オサリヴァンの肖像)」Himself[6]の収録曲2曲をこの曲ともう一曲の英国盤アルバム未収録シングルに差し替え、ジャケットを変えてリリース。その後、1976年の『Greatest Hits』でイギリスにおいて初めてアルバム収録された。CD時代となってからは、初のベストCD『アローン・アゲイン』(1986年)のタイトル曲として収録されたのをはじめ『The Berry Vest of Gilbert O'Sullivan』(2004年)など、彼のほとんどのベストCDに収録されている。なお、ビッグ・ジム・サリヴァンがこの曲のオリジナルの録音版でギターを弾いている。

中島みゆきの曲「タクシードライバー」(1979年のアルバム「親愛なる者へ」収録)で、別れた男との想い出の曲として取り上げられている。

著作権事件

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ラッパーのビズ・マーキーは1991年8月発売のアルバム「I Need a Haircut英語版」に収録されたトラック「アローン・アゲイン」において、オサリバンの音源をサンプリングで使用した(最初のピアノフレーズ8小節と alone again naturallyという3語をサンプリングし、これを繰り返してドラムトラックとラップのバックグラウンドとして使った[7])が、その使用許可を得なかったとして同年に著作権を所有するグランド・アップライト・ミュージックがマーキーとワーナー・ブラザーズ・レコード等に対して訴訟を起こし、原告が勝訴した[8]。印税支払いでの解決を望まぬ原告の要求どおりアルバムは回収され[9]、のちに別レーベルから「アローン・アゲイン」を除いて再発された。これ以降、ヒップホップ界でそれまで横行していた無断でサンプリングする行為に歯止めがかかることとなった[10]

収録曲

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オリジナル

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A面

  1. アローン・アゲイン / ALONE AGAIN (NATURALLY) - 3分37秒

B面

  1. セイヴ・イット / Save It - 2分39秒

日本再発盤

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テレビアニメ及び1986年の実写映画『めぞん一刻』のテーマソングに使用された際、キティ・レコードより再発売された。その当時はレコードで発売されたが、8cmCDシングルとしても発売された。

A面

  1. アローン・アゲイン / ALONE AGAIN (NATURALLY) - 3分37秒

B面

  1. ゲット・ダウン / Get Down - 2分40秒

主なカバー

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海外
  • Van Kooten en De Bie(1972年)オランダ語詞。タイトルは「1948」。歌詞の内容は第二次世界大戦終戦から3年後の、地味であるが幸福な1948年の幼年時代の懐旧の情を扱ったものである。
  • Raven Speaks(1972年)ウディ・ハーマン楽団のアルバム(インストゥルメンタル)。
  • Dame Shirley Bassey(1976年)アルバム『Love, Life, and Feelings』に収録[11]
  • ブルー・ミッチェル(1993年)アルバム『Graffiti Blues』に収録。
  • Tiki Dayan(2004年)ヘブライ語詞:Ehud Manor。タイトルは「VeShuv Levad」(ヘブライ語: "ושוב לבד"‎, "Alone Again"の意味)。2007年にイスラエルのドラマシリーズ『Matay Nitnashek』主題歌として使用された。
  • 58(2000年)『ダイエット・フォー・ア・ニュー・アメリカ』に収録。※モトリー・クルーのニッキー・シックスによるサイドプロジェクト
  • ペット・ショップ・ボーイズ feat.エルトン・ジョン(2005年)プロモ盤のみで未発売。2017年にアルバム『リリース』の再発版の特典として収録された。
日本

タイアップ

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海外
日本

脚注

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  1. ^ ギルバート・オサリヴァン/アローン・アゲイン”. 国立国会図書館. 2019年2月21日閲覧。 - アルバムのタイトルは『アローン・アゲイン』であるが、冒頭の収録曲名は「アローン・アゲイン (ナチュラリー)」である。
  2. ^ Whitburn, Joel (2002年). Top Adult Contemporary: 1961-2001. Record Research. p. 187 
  3. ^ Roberts, David (2006年). British Hit Singles & Albums (19th ed.). London: Guinness World Records Limited. p. 411. ISBN 1-904994-10-5 
  4. ^ コンピレーション・アルバム『ナンバーワン70s ORICON ヒッツ』の裏ジャケットナンバーワン 70s 80s 90s オリコン・ヒッツも参照。
  5. ^ "Alone Again (Naturally)"
  6. ^ このシングルのジャケットはこのアルバムと同様のイラストを使用
  7. ^ 安藤和宏「アメリカにおけるミュージック・サンプリング訴訟に関する一考察(1) : Newton判決とBridgeport判決が与える影響」『知的財産法政策学研究』第22巻、北海道大学大学院法学研究科21世紀COEプログラム「新世代知的財産法政策学の国際拠点形成」事務局、2009年3月、201-231頁、hdl:2115/43582ISSN 18802982 
  8. ^ サンプリングと著作権 ─裁判例1─ ~アメリカにおけるミュージック・サンプリング事件とは?Web担 2018年4月19日 原文 安藤和宏著『よくわかる音楽著作権ビジネス 実践編』1998年
  9. ^ ナンバーワン・キャラ、Biz Markie大復活!HMV 2003年10月1日
  10. ^ サンプリングを語る by RHYTHMERBLOOMINT MUSIC 2014年2月22日
  11. ^ Love, Life, and Feelings track list
  12. ^
  13. ^ 一部歌詞が変更された。
  14. ^ アニメ版での起用は、諸般の事情によってその後引き続き起用することはなかった。
  15. ^ 「CM音楽から消えた『時代の音』」『朝日新聞』1988年10月29日東京夕刊、7頁。

関連項目

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先代
ビル・ウィザース
リーン・オン・ミー
Billboard Hot 100 ナンバーワンシングル
1972年7月29日 - 8月19日(4週)
次代
ルッキング・グラス
「ブランディー」
先代
ルッキング・グラス
「ブランディー」
Billboard Hot 100 ナンバーワンシングル
1972年9月2日 - 9月9日(2週)
次代
スリー・ドッグ・ナイト
ブラック・アンド・ホワイト
先代
ロバータ・フラックダニー・ハサウェイ
恋人は何処に
Easy Listening ナンバーワンシングル
1972年7月29日 - 9月2日(6週)
次代
ブレッド
「ギター・マン」
テレビアニメめぞん一刻オープニングテーマ
1986年9月3日(第24回)
前作:
斉藤由貴
悲しみよこんにちは
ギルバート・オサリバン
アローン・アゲイン
次作:
安全地帯
好きさ