コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

アン・ノイバーガー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アン・ノイバーガー
Anne Neuberger
2021年4月
国家安全保障会議サイバー・セキュリティ担当副国家安全保障顧問
就任
2021年1月20日
大統領ジョー・バイデン
個人情報
生誕1976年
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨークブルックリン
配偶者イェフダ・ノイバーガー
子供2人
ジョージ・カーファンケル(父)
出身校トゥーロ大学
コロンビア大学

アン・ノイバーガー(Anne Neuberger、1976年[1] - )は、アメリカ合衆国コンピュータセキュリティ専門の官吏。2021年1月、ジョー・バイデン大統領によって国家安全保障会議サイバー・セキュリティ担当副国家安全保障顧問に任命された[2][3]

経歴

[編集]
ジェン・サキ大統領報道官と(2022年3月21日)

祖父のルイス・カーファンケルは1917年に生まれた。祖父も祖母のクララもハンガリーに暮らすユダヤ人であった。宗教学者のルイス・カーファンケルは魚屋も営んでいた[4][5]。二人はホロコーストを生き延び、1948年~49年頃に息子のジョージが生まれた。ハンガリー革命がソ連軍によって制圧されると、一家はアメリカ合衆国に移住。ブルックリンのボロー・パークにあるハシディズムのコミュニティに身を寄せた[4][6]。ジョージ・カーファンケルは1970年代に実業家として頭角を現した。

1976年6月27日、イスラエルのテルアビブを出航したエールフランス139便がハイジャックされた。この便にジョージ・カーファンケル夫妻は折悪しく乗り合わせ、飛行機はウガンダエンテベ国際空港に強行着陸。テロリストたちは106人のイスラエル人およびユダヤ人を人質とし、そのほかの乗客を解放した。カーファンケル夫妻も人質として空港の旧ターミナルビルに取り残されるも[1][4]イスラエル国防軍による救出作戦は無事成功を収めた[7]。同年、夫妻の間にアンが生まれた。

アンは少女時代、「Chani」というヘブライ語の名前が与えられていた。俗世から離れたブルックリンのハシディズムのエリアで成長し、家ではイディッシュ語を話した。一日の半分を宗教的な教育に充てる、ユダヤ人の女子校に通った[1]

1997年、トゥーロ大学を卒業。2005年、コロンビア大学を卒業し、MBAとMIAを修了した。イェフダ・ノイバーガーと結婚し、アン・ノイバーガーとなった。

2007年、ホワイトハウス・フェローとなり、国防長官のもとで勤務。また、海軍で要職に就いた。2009年、アメリカ国家安全保障局(NSA)に勤務。

2019年、ポール・ナカソネ国家安全保障局長官は局内にサイバーセキュリティの理事会を創設。初代責任者にノイバーガーを任命した[8]

2021年1月20日、ジョー・バイデンが大統領に就任。同日、バイデンはノイバーガーを国家安全保障会議(NSC)のサイバー・セキュリティ担当副国家安全保障顧問に任命した。ノイバーガーは同年4月、NSAの責任者から外れた。

ノイバーガーはアメリカ全土のユダヤ人のシングルマザーを支援するNPO法人「Sister to Sister」の設立者でもある[1]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d Gjelten, Tom (2015年7月12日). “At The NSA, A Rising Star's Commitment To Faith — And Public Service” (英語). NPR.org. 2019年10月13日閲覧。
  2. ^ “NSA launches new cyber defense directorate” (英語). The Washington Post. https://www.washingtonpost.com/national-security/nsa-launches-new-cyber-defense-directorate/2019/09/30/c18585f6-e219-11e9-be96-6adb81821e90_story.html 2020年5月20日閲覧。 
  3. ^ Biden taps intelligence veteran for new White House cybersecurity role”. Politico. 2022年5月24日閲覧。
  4. ^ a b c Michael Karfunkel, the Orthodox Billionaire No One Heard Of, Dies at 72”. The Forward. 2022年5月24日閲覧。
  5. ^ “Paid Notice: Deaths KARFUNKEL, LOUIS”. New York Times. (April 2, 1997). https://www.nytimes.com/1997/04/02/classified/paid-notice-deaths-karfunkel-louis.html 16 August 2020閲覧。 
  6. ^ Boyd, Roddy (August 17, 2014). “The Mitzvah Factory”. The Foundation for Financial Journalism. https://ffj-online.org/2014/08/17/the-mitzvah-factory/ 16 August 2020閲覧。 
  7. ^ Furst, Alan (2016年). “'Operation Thunderbolt,' by Saul David”. The New York Times. ISSN 0362-4331. https://www.nytimes.com/2016/01/24/books/review/operation-thunderbolt-by-saul-david.html 8 January 2018閲覧。 
  8. ^ 'Persistent Engagement': The Phrase Driving A More Assertive U.S. Spy Agency” (英語). NPR.org. 2020年6月2日閲覧。