イリチー
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この記事のほとんどまたは全てが唯一の出典にのみ基づいています。 (2015年10月) |
イリチーとは細かく切った素材にだし汁を加えて炒り付けた沖縄料理。「炒り付け(イリチキ)」の転訛であり、イリチャーともいう。
主に豚肉の茹で汁を使用するが、素材によっては昆布や鰹のだしを使用したり、手軽に即席だしの素などで代用する場合もある。強火で短時間で炒めあげるチャンプルーと比べ、もともとは手のかかる料理として御馳走であった。
主なイリチー料理と材料
[編集]- クーブイリチー
- 代表的なイリチー。細く刻んだ昆布(クーブ)、三枚肉、こんにゃく、シイタケ、かまぼこなど
- フーイリチー
- 溶き卵を吸わせた車麩、ニラ、もやしなど
- かんぴょうイリチー
- かんぴょう、三枚肉、こんにゃく、シイタケなど
- ウカライリチー
- おから(ウカラ)、三枚肉、かまぼこ、にんじん、シイタケなど
- スンシーイリチー
- 穂先メンマ(スンシー)、三枚肉、かまぼこ、シイタケなど
- デークニイリチー
- 大根(デークニ)、三枚肉、かまぼこ、厚揚げ、シイタケなど
- グンボーイリチー
- ゴボウ(グンボー)、鶏肉などをあわせ味噌、かつおと昆布だしで炒め煮にする
- せん切りイリチー
- 割干し大根、三枚肉、油揚げ、赤かまぼこなど
その他、豚の血(チー)を使用したチーイリチー、豚の内臓(ナカミ)を使用したナカミイリチー、マコモダケを使用したマクムイリチャーなど、多くの種類がある。
なお、にんじんを細く突いて鶏卵と共に炒りつけた料理は、イリチーではなく「にんじんシリシリー」と呼ばれる。
参考文献
[編集]- 尚 承、高良 菊『おいしい沖縄料理』柴田書店、1995年。ISBN 4-388-05752-5。