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イーハトーヴ交響曲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

イーハトーヴ交響曲』は、冨田勲が作曲した交響曲

概要

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宮沢賢治の文学作品を題材としている。管弦楽合唱の他、バーチャルシンガー初音ミクをソリストとして起用している。初演は2012年11月23日東京オペラシティ大友直人指揮、日本フィルハーモニー交響楽団により行われた[1]。その他の演奏者は以下の通りである。

  • 初音ミク(ヴァーチャル・シンガー/ライブ演奏:篠田元一)
  • 梯郁夫(パーカッション)
  • ことぶき光(エレクトロニクス)
  • 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団、同OB合唱団、聖心女子大学グリークラブ(合唱指揮:下河原健太)
  • シンフォニーヒルズ少年少女合唱団(児童合唱指揮:宮本益光)

初演のライブ録音の全7楽章の演奏時間は合計35分50秒。

楽章の構成

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※ は初音ミクによる歌唱のある楽章

引用曲

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初演時のパンフレットに「引用曲」として以下の曲が挙げられている。

  • 宮澤賢治(作詞)、 杉原泰蔵(作曲)「風の叉三郎」(1940年の同題の日活映画の主題曲)- 引用先:風の又三郎(第3楽章).
  • ヴァンサン・ダンディ(作曲)「フランスの山人の歌による交響曲」 - 引用先:岩手山の大鷲(第1楽章)、剣舞(第2楽章)、注文の多い料理店(第3楽章)、剣舞(第7楽章).
  • セルゲイ・ラフマニノフ(作曲)「交響曲第2番」第3楽章 - 引用先:銀河鉄道の夜(第5楽章).
  • 宮澤賢治(作詞、編曲)「種山ヵ原」[2] - 引用先:岩手山の大鷲(第1楽章、第7楽章).
  • 宮澤賢治(作詞、編曲)「牧歌」[2] - 引用先:岩手山の大鷲(第1楽章、第7楽章).
  • 宮澤賢治(作詞、編曲)「剣舞の歌」[2] - 引用先:剣舞(第2楽章).
  • 宮澤賢治(作詞、作曲)「星めぐりの歌」[3] - 引用先:剣舞(第2楽章).

曲のなかで想定あるいは引用している宮澤賢治の童話、小説、文章

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アルバム

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『イーハトーヴ交響曲』
冨田勲ライブ・アルバム
リリース
録音 2012年11月23日(ライブ)
ジャンル 合唱交響曲
時間
レーベル 日本コロムビア
プロデュース 冨田勲
チャート最高順位
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初演のライブ録音のアルバムが日本コロムビアから2013年1月23日にCOGQ-62 Hybrid CD(CD、SACD両対応)として発売されている。『イーハトーヴ交響曲』の他、アンコールの2曲「リボンの騎士」「青い地球は誰のもの」(いずれも冨田勲の作曲)も収録されている。

2013年9月15日(東京公演)のライブ映像+録音のブルーレイアルバム「イーハトーヴ交響曲 [Blu-ray]」が日本コロムビアから2014年3月19日に発売されている(品番:COXO-1074)。(出演: 初音ミク, 河合尚市(指揮)、東京フィルハーモニー交響楽団、ことぶき光、鈴木隆太、慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団)。

2021年3月31日に、初演ライブの録音をLPレコード(アンコール曲を7cmEP盤に入れた)二枚組にしたものが日本コロムビアから(品番COJO-9410~1、刺繍アート豪華盤が品番COJO-9412~3として)発売される。

演奏記録

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  • 2012年11月23日(金祝):(初演)、於東京オペラシティ、出演:大友直人(指揮)、日本フィルハーモニー交響楽団ほか ※ ダイジェスト映像 url=<https://www.youtube.com/watch?v=orEEq7GWXTw> ライブレポートurl=<http://billboard-cc.com/classics/2012/12/tomita_report/>
  • 2013年8月29日(木)PM19:00から: 於岩手県・花巻市文化会館 大ホール;出演:大友直人(指揮),日本フィルハーモニー交響楽団ほか ※ ダイジェスト映像 url=<https://www.youtube.com/watch?v=wL8rLJirHVc>
  • 2013年9月1日(日):於愛知県芸術劇場 大ホール;出演:大友直人(指揮)、セントラル愛知交響楽団、混声合唱団スコラカントルーム名古屋、名古屋少年少女合唱団ほか。
  • 2013年9月15日(日)PM13:30からと18:00からの2回:於東京渋谷Bunkamuraオーチャードホール;出演:河合尚市(指揮)、東京フィルハーモニー交響楽団、鈴木隆太(キーボード)、慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団、聖心女子大学グリークラブ、シンフォニーヒルズ少年少女合唱団 ほか ※ ダイジェスト映像 url=<https://www.youtube.com/watch?v=QYJ1sW6RgdQ>
  • 2013年9月16日(月祝)PM13:30から:於東京渋谷Bunkamuraオーチャードホール;出演:河合尚市(指揮)、東京フィルハーモニー交響楽団、鈴木隆太(キーボード)、慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団、聖心女子大学グリークラブ、シンフォニーヒルズ少年少女合唱団 ほか
  • 2013年9月21日(土)PM15:00から:於大阪・オリックス劇場;出演:河合尚市(指揮)、大阪交響楽団、イーハトーヴ特別大合唱団 ほか
  • 2014年8月19日(火)PM18:30から:於大阪府・中之島のフェスティバルホール、大阪芸術大学開催の「プロムナードコンサート2014」で初音ミク×「イーハトーヴ 交響曲」の演奏(指揮:大友直人) url=<http://www.osaka-geidai.ac.jp/geidai/tokusyuu/tokuen-s2014/>
  • 2014年11月25日(火):岩手県民会館大ホールで開かれた「題名のない音楽会」でTV番組収録用に「イーハトーヴ交響曲」の吹奏曲版を演奏。放送は2015年3月8日(日) 09:00~09:30 テレビ朝日「題名のない音楽会 ー 東北から響け!(2)宮沢賢治のイーハトーヴ交響曲」 url=<https://www.tv-asahi.co.jp/daimei_2014/contents/Broadcast/0029/>。(ただし放送番組は30分枠である。)
  • 2015年5月20日(水)PM19:30から:中国の北京世紀劇院にて、中国政府文化部など主催の「相約北京」で初音ミク×「イーハトーヴ 交響曲」の演奏(指揮:河合尚市)、EOS交響文献楽団、イーハトーヴシンガーズ ほか
  • 2015年11月26日(木)PM15:25-PM16:26: 於岩手県民会館大ホール;演奏いわてフィルハーモニ―、ほか ※ PM13:00から開始の 「いわて教育の日」制定10周年記念「いわて教育の日」のつどいの一部分として。(冨田氏在命中に行われた本曲の最後の演奏)。
  • 2016年11月11日(金)-12日(土)に計3回上演された「冨田勲 追悼特別公演 冨田勲×初音ミク『ドクター・コッペリウス』」の公演の第1部で『イーハトーヴ交響曲』を演奏。
  • 2019年9月6日(金)にウェスタ川越 大ホールで開かれた冨田勲氏に捧げるトリビュート・コンサート「冨田勲という宇宙」の中で、イーハトーヴ交響曲より 5.銀河鉄道の夜 〜 6.雨にも負けず 〜 7.岩手山の大鷲〈種山ヶ原の牧歌〉が(合唱も付けて)演奏された(指揮:河合尚市)。url=<http://www.einsatz.co.jp/tomita/info.html>

脚注

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注釈

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  1. ^ 1924年に出版された短編集『注文の多い料理店』に収録の童話
  2. ^ 賢治の没した翌年1934年に発表された全集中の短編小説
  3. ^ 賢治の没後に草稿の形で遺された。初出は1934年刊行の文圃堂版全集、未定稿
  4. ^ 賢治の遺品のトランクから発見された手帳に書かれていたメモ。

出典

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  1. ^ “冨田勲×初音ミク「イーハトーヴ交響曲」初演生中継が決定”. ナタリー (ナターシャ). (2012年11月17日15:27). https://natalie.mu/music/news/80101 2012年1月25日12:15閲覧。 
  2. ^ a b c 郷土民謡を元に宮澤賢治が編曲したと考えられる。[独自研究?]
  3. ^ 宮澤賢治生誕百年記念レポート 「宮澤賢治の作曲」”. こととねの入り口. 2015年9月7日閲覧。[信頼性要検証]

外部リンク

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