ウイニングポスト7
ジャンル | 競馬シミュレーションゲーム |
---|---|
対応機種 |
Microsoft Windows [Win] PlayStation 2 [PS2] PlayStation 3 [PS3] Wii PlayStation Portable [PSP] PlayStation Vita [PS Vita] |
開発元 | コーエー |
発売元 | コーエー |
メディア |
CD-ROM [Win] DVD-ROM [PS2] BD-ROM [PS3] 12cm光ディスク [Wii] Vitaカード [PS Vita] |
発売日 |
2004年12月16日 [Win] 2005年8月25日 [PS2] 2005年12月15日 [Win・PK] 2006年1月27日 [Win・PK(修正版)] 2006年3月16日 [PS2・マキシマム2006] 2006年10月6日 [Win・ソースネクスト版] 2007年3月29日 [PS2・マキシマム2007] 2007年3月29日 [PS3・マキシマム2007] 2007年7月5日 [PS2・KOEI The Best] 2007年7月27日 [Win・PK ソースネクスト版] 2008年2月15日 [Win・マキシマム2008] 2008年3月13日 [PS2・マキシマム2008] 2008年3月13日 [PS3・マキシマム2008] 2008年3月13日 [Wii・マキシマム2008] 2009年10月1日 [PSP・2009] 2010年8月27日 [Win・2010] 2010年9月22日 [PS3・2010] 2010年9月22日 [PSP・2010] 2012年2月17日 [Win・2012] 2012年3月15日 [PS3・2012] 2012年3月15日 [PSP・2012] 2013年2月15日 [Win・2013] 2013年3月14日 [PS3・2013] 2013年3月14日 [PSP・2013] 2013年6月20日 [PS Vita・2013] |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
売上本数 |
30,982本 [PS2・マキシマム2006][1] 9,714本 [PS3・2010][2] 6,355本 [PSP・2010][2] 42,269本 [PS3・2012][3] 29,620本 [PSP・2012][3] |
『ウイニングポスト7』(Winning Post 7)とは、2004年にコーエー(現・コーエーテクモゲームス)からWindows版が発売された競馬シミュレーションゲーム。ウイニングポストシリーズの第7作。
Windows版ではパワーアップキットが発売され、後に「マキシマム2008」が発売された。
家庭用ゲーム機では無印と「マキシマム2006」はPlayStation 2(PS2)版が、「マキシマム2007」はPS2版とPlayStation 3(PS3)版が、「マキシマム2008」はPS2版、PS3版、Wii版が、「マキシマム2009」はPlayStation Portable(PSP)版が発売された。PS2版の無印は「KOEI The Best」で廉価版も発売されている。
Win版はソースネクストから「Qualityイチキュッパ」シリーズで、無印およびPK両方とも廉価版が発売されている。『5』のソースネクスト版と異なり、コーエーへのユーザー登録用シリアルも付属している。さらにそれまでパッケージ販売のみが行われてきたパワーアップキットのダウンロード販売も初めて行われた。
以後、「2010」「2012」「2013」はWindows版・PS3版・PSP版が発売された。また、「2013」のみPS Vita版も発売されている。
概要
[編集]今までのシリーズと違い、1984年(グレード制に導入された年度)にゲームが開始し、史実期間(1984年~同作品発売年度まで)あまりの間は史実馬との対決を行う[4]。史実馬との対決が終了した時点で引継ぎプレイも可能となる。「マキシマム2007」以降、従前のシリーズと同様に、現役競走馬がすべて引退した後の状態でゲームを開始することも可能となっている。
馬主タイプは2種類あり、1984年開始時にこのいずれかから選ぶこととなる。ノーマルタイプでは初めは牧場を所有しておらず、条件を満たすことで後に建設することができる。大牧場タイプでは牧場を所有しており、海外牧場を開設していない段階でもアメリカやヨーロッパの種牡馬と種付けできるが史実競走馬の購入ができない[5]。「マキシマム2008」では最初からお守りを大量に所有し、牧場を持つことができない、史実期間終了後にゲーム終了の大馬主タイプが追加された。なお、現役競走馬が引退した後の状態での開始ではノーマルタイプしか選べない。
生産面では一定の条件を満たすことで特定の種牡馬の(子)系統を親系統に昇格させることが可能となった。また「マキシマム2008」では、条件さえ合えば同一年に親系統昇格と子系統確立が同時に行われる事もある様になった(「マキシマム2007」までは年内に子系統確立か親系統昇格かどちらか1つだけだった)。
本編とは別にWP7マルチリンクという新システムが登場。ネットワーク上のレース番組表に沿って全国のユーザーが任意のレースに出走させるシステムであり、番組表自体は本編のものと同じである。また本編と同じように新馬戦や条件戦を勝ち上がっていきつつレースで愛馬を鍛える必要があるため、いきなり重賞に出走しても相当強い馬だったとしても勝てる見込みは少ない。基本的にレースに出走する馬はほぼすべてがいずれかのユーザーの馬であるのだが、出走頭数の少ないレースにはNPCホースが登場する。また、初期の頃には成長タイプが早熟鍋の馬は寿命が無限というバグがあった。本作の無印ではオート進行はできない。マキシマム、パワーアップキットでは可能になっている。なお「2010」ではオンライン設定なしでも起動が可能になった。
「2010」以降において、『7』シリーズ初となる音声実況が導入される[4]。実況を担当するのはフリーアナウンサーの矢野吉彦。臨場感を高める演出の試みである一方、レースの実況内容、大レースの本馬場入場デモ、旧作に多数収録されていた特殊な実況(特定馬が特定レースに優勝した際にのみ現れる実況)などを始めとする全体の実況バリエーションは、文章実況のみの作品に比べ激減し、状況にそぐわない実況演出の頻度も高まった。
開催表は発売時点での最新のデータをもとにして作られているため、過去においては現実の競馬施行状況が反映されていない部分が多い。一例を挙げる1984年から史実期間途中が新設されたレースが開催されていたり[6]、競走格付や施行条件の変更[7]、外国産馬・セン馬が一部レースの出走制限[8]、さらに一部史実馬は前述のデータ変更の影響が受けないも出走レース・故障または予後不良なども正確には反映されていない[9]。
史実馬について
[編集]庭先取引やセリなどの手段によって史実馬を所有することが可能。セリに出される史実競走馬は実際にセリで売買された競走馬のみである。また史実馬の母馬を所有し、史実通りの種付けを行えば自牧場で史実馬を生産することも可能。なお、史実馬が予後不良となったり引退を長引かせたりした場合、その史実馬の産駒は生まれなくなる。
史実馬は強さに応じて金、銀、銅、赤のお守りを持っていないと庭先取引ができないようになっている[10]。牝馬の場合は弱くても産駒に優秀な競走馬がいる場合、その産駒と同じランクのお守りが必要となる(異なる場合もある)。また、金のお守り複数を使用して海外馬カードを入手すればサンデーサイレンスなどの有名な史実海外馬を購入して所有することも可能である。なお、サードステージなどのスーパーホースも史実馬と同じ扱いとなっている。
史実馬が史実通りの年に登場するAモードと、ランダムで登場年数が変わるBモードがある。
Aモード
[編集]Aモードでは、プレイヤーが所有しなかった場合、史実馬が史実通りに登場、引退(予後不良を含む)し、可能な限り史実と同じメインレース(重賞など)に出走する。また、一部の史実馬は、能力的に劣っていても、史実補正(史実ではこのレースに勝利)により勝利することもある。
史実馬の予後不良なども再現されており、プレイヤーが所有しなかった場合は、実際に予後不良となったレースで死亡する[11]ほか、繁殖入り後も実際に死亡した年に死亡(ゲーム内では供用停止ではあるものの引退という表現になっている)する。また、COM所有の史実馬は、実際の引退年に競走馬を引退する。
オンラインユーザー認証システム
[編集]『ウイニングポスト7』のWindows版(2005年8月25日発売)はオンラインユーザー認証システムを導入した為にネットワークゲームではないにもかかわらずインターネットへの常時接続が必要であり、インターネットの接続が出来ない環境下でのプレイが不可能となった。それにもかかわらず、初期はコーエー側の認証サーバがユーザーのアクセスに耐え切れず不安定になることがしばしばあった。そのためネットワーク環境が快適な正規ユーザーにもかかわらず突然ゲームがシャットダウンされたりゲーム内での一週間単位で認証が必要だった。またゲームのバグや不具合のアップデートが頻繁に行われ、システム自体の修正も度々行われた。これが問題点となり、コーエーの後続の製品(例えば『信長の野望・革新』)ではオンラインユーザー認証システムは導入されなかった。さらに本シリーズWindows版においても、「マキシマム2008」では「マルチリンクに対応しない」という理由でオンラインユーザー認証システムは搭載されなかった。
脚注
[編集]- ^ 『ファミ通ゲーム白書2007』エンターブレイン、2007年、399頁。ISBN 978-4-7577-3577-4。
- ^ a b メディアクリエイト調べ
- ^ a b 『ファミ通ゲーム白書2013 補完データ編(分冊版)』エンターブレイン、2013年。
- ^ a b Inc, Aetas. “シリーズ初の音声実況を搭載。「Winning Post 7 2010」のPC版を早速遊んでみた”. www.4gamer.net. 2020年9月7日閲覧。
- ^ 史実繁殖牝馬の場合、この牝馬の史実幼駒を全て生産する後にセリから入手ことができる。史実種牡馬のみ特に購入制限がない。
- ^ 秋華賞(実際の第1回開催は1996年)、ジャパンカップダート(同2000年)、アイビスサマーダッシュ(同2001年)、ドバイワールドカップ(同1995年)など。逆にワールドレーシング・チャンピオンシップなど、発売時点で既に休止されたシリーズが存在する場合もある。
- ^ 競馬場の改修または移転、レース番組の変更、ブリーダーズカップやJBCの持ち回り開催が反映されていない。
- ^ 史実上では1999年までで外国産馬がクラシックレース(そのトライアルレースも含む)や天皇賞、2007年までセン馬が天皇賞に出走できないだが、ゲーム開始当初から出走が可能になっている。
- ^ 安田記念に凱旋門賞馬ハリケーンランが出走しており(現実では出走していない)、サクラローレルが3冠レースに出走する(現実では故障し3冠レースには出ていない)。サクラスマイル(サクラスターオーの母)は1984年のセリから入手できる(現実では1984年7月に死亡)。
- ^ セリであれば不要なほか、1984年時点に現役の競走馬(シンボリルドルフほか)と、地方から中央へ移籍の競走馬(オグリキャップやイナリワン)は、特定なイベントを入手することも可能。なお、お守りが不要な史実馬も存在する。
- ^ レースで重度の故障も、治療途中で死亡した馬(サクラスターオーなど)はこのレース中で予後不良として扱い、逆に、コスモサンビーム(史実では阪急杯で急性心不全により死亡)、ミッキーダンス(史実では大沼ステークスで予後不良)などレース中で死亡する競走馬は、このレースで死亡に代わり、同年の年末で競走馬を引退させるケースが存在する。シンボリインディの場合はダービー卿チャレンジトロフィーでの競走中の競走中止による予後不良となっている(史実では同レースの発走前に競走除外、その後予後不良となっている)。なお、一部の場合を除き、予後不良となるレースを除外させてもこの週で死亡するのは変わらない(死亡しない場合年末では引退)。また史実では山元トレーニングセンターの火災で焼死したエガオヲミセテも引退となる。