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ダービー卿チャレンジトロフィー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ダービー卿チャレンジトロフィー
第55回ダービー卿チャレンジトロフィー
(2023年4月1日)
優勝馬:インダストリア
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 中山競馬場
創設 1969年11月16日[1]
2024年の情報
距離 芝1600m
格付け GIII
賞金 1着賞金4100万円
出走条件 サラ系4歳以上(国際)(特指)
負担重量 ハンデキャップ
出典 [2][3]
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ダービー卿チャレンジトロフィー(ダービーきょうチャレンジトロフィー)は、日本中央競馬会(JRA)が中山競馬場で施行する中央競馬重賞競走GIII)である。

正賞はダービー卿チャレンジトロフィー[2][3]

概要

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1969年に、イギリスからレスター・ピゴットなど騎手3名を招いて東京競馬場京都競馬場で「英国騎手招待競走」が4競走行われた[4][5][6]際、そのひとつの競走に第18代ダービー卿エドワード・ジョン・スタンリー伯爵からトロフィーの寄贈を受けたことを記念し、「ダービー卿チャレンジトロフィー」が創設された(このときのみ回次が振られず、「第2回英国騎手招待」の副称がつけられた)[4][5][7]

創設時は東京競馬場の芝1800mで11月に行われた[5]が、施行場は1981年に中山競馬場へ変更[5]。距離は1984年より芝1600mに変更され、施行時期が春の中山開催(3月 - 4月)に繰り上げられた1990年から芝1200mに短縮された後[1]、1996年より再び芝1600mに戻された[5]。負担重量は当初別定だったが、2002年よりハンデキャップに変更された[5]

地方競馬所属馬は1995年のみ出走可能だった[1]外国産馬は1971年から1983年まで、および1990年以降出走可能になり[1]、2006年からは国際競走となって外国馬も出走可能になった[8]。2020年からは地方競馬所属馬も再び出走可能になった。

競走条件

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以下の内容は、2024年現在[2][3][9]のもの。

出走資格:サラ系4歳以上

  • 2023年4月1日以降2024年3月25日まで1回以上出走馬
  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(認定馬のみ、2頭まで)
  • 外国調教馬(優先出走)

負担重量:ハンデキャップ

賞金

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2024年の1着賞金は4100万円で、以下2着1600万円、3着1000万円、4着620万円、5着410万円[2][3]

歴史

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  • 1969年 - 4歳以上の馬による重賞競走として創設、「英国騎手招待競走」のひとつとして東京競馬場の芝1800mで施行[5]
  • 1971年 - 混合競走に指定、外国産馬が出走可能になる(1983年まで)[1]
  • 1984年 - グレード制施行によりGIII[注 1]に格付け。
  • 1990年
    • 施行時期が春季(3月 - 4月)に変更され、出走条件が「5歳以上」となる[1]
    • 混合競走に再指定[1]
  • 1995年 - 当年のみ、地方所属馬が3頭まで出走可能になる[1]
  • 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件を「4歳以上」に変更[1]
  • 2006年 - 国際競走に変更され、外国調教馬が4頭まで出走可能になる[8]
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、外国調教馬の出走枠が8頭に拡大[10]
  • 2011年 - 東北地方太平洋沖地震東日本大震災)および東京電力福島第一原子力発電所での事故による電力事情悪化に伴い、当年のみ阪神競馬場にて代替開催。
  • 2020年

歴代優勝馬

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コース種別を表記していない距離は、芝コースを表す。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

第1回は正式な回次がなかったため、回数の前に※印を付記している。

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
※第1回 1969年11月16日 東京 1800m スズノツバサ 牡4 1:55.3 野平祐二 森末之助 小紫芳夫
第2回 1970年11月22日 東京 1800m クリシバ 牡3 1:50.6 郷原洋行 吉野勇 栗林友二
第3回 1971年11月21日 東京 1800m ジョセツ 牝4 1:49.5 加賀武見 鈴木清 中村勝五郎
第4回 1972年11月19日 東京 1800m トクザクラ 牝3 1:49.6 田村正光 梶与四松 (有)徳間牧場
第5回 1973年11月18日 東京 1800m ユウシオ 牡3 1:48.8 郷原洋行 菊池一雄 碓氷勝三郎
第6回 1974年11月17日 東京 1800m ザオーリュウジン 牡3 1:48.9 郷原洋行 田中朋次郎 渋谷善秀
第7回 1975年11月16日 東京 1800m ヤマブキオー 牡5 1:50.8 小林常泰 森末之助 清水一郎
第8回 1976年11月21日 東京 1800m メルシーシャダイ 牡3 1:51.2 竹原啓二 松山吉三郎 吉田善哉
第9回 1977年11月20日 東京 1800m グレートセイカン 牡5 1:48.8 郷原洋行 大久保房松 鈴木一朗
第10回 1978年11月19日 東京 1800m モデルスポート 牝3 1:49.2 西野桂 矢野進 (有)ターフ・スポート
第11回 1979年11月18日 東京 1800m マークヒリュウ 牡3 1:52.0 郷原洋行 稗田敏男 石橋平和
第12回 1980年11月16日 東京 1800m ニチドウアラシ 牡4 1:48.4 村本善之 坂田正行 山田敏夫
第13回 1981年11月29日 中山 1800m タケノハッピー 牝4 1:49.0 伊藤正徳 尾形盛次 大沢良丈
第14回 1982年12月5日 中山 1800m トウショウゴッド 牡5 1:48.6 中島啓之 奥平真治 トウショウ産業(株)
第15回 1983年12月4日 中山 1800m テュデナムキング 牡3 1:47.4 的場均 大久保房松 川崎善之助
第16回 1984年12月2日 中山 1600m トウショウペガサス 牡5 1:33.5 中島啓之 奥平真治 トウショウ産業(株)
第17回 1985年12月1日 中山 1600m スズパレード 牡4 1:33.8 蛯沢誠治 富田六郎 小紫芳夫
第18回 1986年11月30日 中山 1600m スズパレード 牡5 1:33.6 蛯沢誠治 富田六郎 小紫芳夫
第19回 1987年12月11日 中山 1600m ウインドストース 牡4 1:34.1 加藤和宏 二本柳俊夫 福島徳佑
第20回 1988年12月4日 中山 1600m ウインドストース 牡5 1:33.6 加藤和宏 二本柳俊夫 福島徳佑
第21回 1989年12月3日 中山 1600m アイビートウコウ 牡4 1:33.7 郷原洋行 嶋田功 渡辺喜八郎
第22回 1990年3月18日 中山 1200m ヤマノタンポポ 牝4 1:08.9 柴田善臣 中村好夫 山住れい子
第23回 1991年3月17日 中山 1200m ナイスパーワー 牡4 1:08.9 江田照男 尾形盛次 宮内正彦
第24回 1992年4月5日 中山 1200m トモエリージェント 牡4 1:10.5 根本康広 橋本輝雄 岡本利彦
第25回 1993年4月4日 中山 1200m トモエリージェント 牡5 1:08.8 根本康広 増沢末夫 岡本利彦
第26回 1994年4月3日 中山 1200m サクラバクシンオー 牡5 1:08.9 小島太 境勝太郎 (株)さくらコマース
第27回 1995年4月2日 中山 1200m オギティファニー 牝4 1:10.0 坂本勝美 富田六郎 (株)荻伏牧場レーシング・クラブ
第28回 1996年4月6日 中山 1600m フジノマッケンオー 牡5 1:33.4 岡部幸雄 中村好夫 中村寛俊
第29回 1997年4月5日 中山 1600m ロイヤルスズカ 牡5 1:35.5 南井克巳 橋田満 永井啓弐
第30回 1998年4月11日 中山 1600m ブラックホーク 牡4 1:34.3 岡部幸雄 国枝栄 金子真人
第31回 1999年4月10日 中山 1600m ケイワンバイキング 6 1:33.4 横山賀一 奥平真治 北村和哉
第32回 2000年4月2日 中山 1600m フサイチエアデール 牝4 1:33.0 武豊 松田国英 関口房朗
第33回 2001年4月1日 中山 1600m チェックメイト 牡6 1:35.2 藤田伸二 山内研二 深見富朗
第34回 2002年3月31日 中山 1600m グラスワールド 牡6 1:32.4 藤田伸二 鈴木勝美 半沢(有)
第35回 2003年4月6日 中山 1600m ダンツジャッジ 牡4 1:33.9 和田竜二 山内研二 山元哲二
第36回 2004年4月4日 中山 1600m マイネルモルゲン 牡4 1:33.4 後藤浩輝 堀井雅広 (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
第37回 2005年4月3日 中山 1600m ダイワメジャー 牡4 1:32.3 柴田善臣 上原博之 大城敬三
第38回 2006年4月2日 中山 1600m グレイトジャーニー 牡5 1:32.4 佐藤哲三 池江泰郎 (有)ノースヒルズマネジメント
第39回 2007年4月1日 中山 1600m ピカレスクコート 牡5 1:33.1 秋山真一郎 池江泰寿 金子真人ホールディングス(株)
第40回 2008年4月6日 中山 1600m サイレントプライド 牡5 1:34.2 横山典弘 国枝栄 (有)社台レースホース
第41回 2009年4月5日 中山 1600m タケミカヅチ 牡4 1:33.7 柴田善臣 大江原哲 (有)社台レースホース
第42回 2010年4月4日 中山 1600m ショウワモダン 牡6 1:34.3 後藤浩輝 杉浦宏昭 山岸桂市
第43回 2011年4月3日 阪神 1600m ブリッツェン 牡5 1:33.3 柴田善臣 二ノ宮敬宇 広尾レース(株)
第44回 2012年4月1日 中山 1600m ガルボ 牡5 1:33.5 石橋脩 清水英克 石川一義
第45回 2013年3月31日 中山 1600m トウケイヘイロー 牡4 1:32.6 松岡正海 清水久詞 木村信彦
第46回 2014年4月6日 中山 1600m カレンブラックヒル 牡5 1:34.6 秋山真一郎 平田修 鈴木隆司
第47回 2015年4月5日 中山 1600m モーリス 牡4 1:32.2 戸崎圭太 堀宣行 吉田和美
第48回 2016年4月3日 中山 1600m マジックタイム 牝5 1:32.8 A.シュタルケ 中川公成 (有)サンデーレーシング
第49回 2017年4月1日 中山 1600m ロジチャリス 牡5 1:34.7 内田博幸 国枝栄 久米田正明
第50回 2018年3月31日 中山 1600m ヒーズインラブ 牡5 1:32.2 藤岡康太 藤岡健一 (有)シルクレーシング
第51回 2019年3月30日 中山 1600m フィアーノロマーノ 牡5 1:31.7 川田将雅 高野友和 吉田和美
第52回 2020年4月4日 中山 1600m クルーガー 牡8 1:32.8 石橋脩 高野友和 (有)キャロットファーム
第53回 2021年4月3日 中山 1600m テルツェット 牝4 1:32.6 M.デムーロ 和田正一郎 (有)シルクレーシング
第54回 2022年4月2日 中山 1600m タイムトゥヘヴン 牡4 1:32.3 大野拓弥 戸田博文 DMMドリームクラブ(株)
第55回 2023年4月1日 中山 1600m インダストリア 牡4 1:33.2 戸崎圭太 宮田敬介 (有)サンデーレーシング
第56回 2024年3月30日 中山 1600m パラレルヴィジョン 牡5 1:32.9 戸崎圭太 国枝栄 (有)キャロットファーム

脚注・出典

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参考文献

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  • 「ダービー卿チャレンジトロフィー(GIII)」『中央競馬全重賞競走成績集【古馬関東編】』日本中央競馬会、2006年、571-629頁。 

注釈

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  1. ^ 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i 中央競馬全重賞競走成績集【古馬関東編】
  2. ^ a b c d 重賞競走一覧(レース別・関東)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 11 (2024年). 2024年4月29日閲覧。
  3. ^ a b c d 2024年第3回中山競馬番組” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  4. ^ a b 2024年度第3回中山競馬特別レース名解説” (PDF). 日本中央競馬会. p. 2. 2024年4月29日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g 歴史・コース:ダービー卿チャレンジトロフィー 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  6. ^ 優駿』1969年12月号、p.58
  7. ^ 『優駿』1970年1月号、p.32収録の競走成績より。この表には「第1回」の表記がない。
  8. ^ a b 第3回 中山競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 936-938 (2006年). 2016年3月31日閲覧。(索引番号:08047)
  9. ^ 中央競馬指定交流競走に出走する地方競馬所属馬の決定方法(2024年度春季競馬)”. 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  10. ^ 第3回 中山競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 913-914 (2007年). 2016年3月31日閲覧。(索引番号:08047)
  11. ^ 4月19日(日曜)までの中央競馬の開催等について”. 日本中央競馬会 (2020年4月2日). 2021年3月31日閲覧。

各回競走結果の出典

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外部リンク

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