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ブラックホーク (競走馬)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブラックホーク
第51回安田記念パドック(2001年6月3日)
欧字表記 Black Hawk[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 1994年5月14日[1]
死没 2015年7月22日(21歳没)[2]
Nureyev[1]
シルバーレーン[1]
母の父 Silver Hawk[1]
生国 イギリス[1]
生産者 Watership Down Stud[1]
馬主 金子真人[1]
調教師 国枝栄美浦北[1]
競走成績
生涯成績 28戦9勝[1]
獲得賞金 6億5267万[1]
勝ち鞍
GI スプリンターズS 1999年
GI 安田記念 2001年
GII スワンS 1999年
GIII ダービー卿CT 1998年
GIII 阪急杯 2000年
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ブラックホーク(欧字名:Black Hawk1994年5月14日 - 2015年7月22日)は、イギリスで生産された日本競走馬種牡馬[1]

1999年スプリンターズステークスGI)、2001年安田記念GI)に優勝するなど短距離・マイル路線で活躍し、急襲の鷹と[3]呼ばれた。その他の勝ち鞍に1998年ダービー卿チャレンジトロフィーGIII)、1999年のスワンステークスGII)、2000年阪急杯GIII)。

戦績

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  • 特記事項なき場合、本節の出典はJBISサーチ[4]

1997年1月6日、中山競馬場での新馬戦でデビューし、1着。500万下条件を出走取消1戦を挟んで3戦の八重桜賞で2勝目を挙げ、続く900万下特別駒草賞でトーアステルスの2着に入ったのち、休養に入る。翌1998年2月、京都競馬場での宇治川特別で復帰して4着となった後、復帰後2戦目の春光賞で3勝目を挙げ、3月中山競馬場の1600万下特別ブラッドストーンステークスも勝ち、重賞初出走となったダービー卿チャレンジトロフィーでもケイワンバイキングなどを下して重賞初勝利を挙げる。次走の京王杯スプリングカップタイキシャトルの3着に入るが、安田記念では2番人気も11着に終わり、その後1年あまりの休養に入った。

1999年、8月の関屋記念で戦列に復帰しリワードニンファの2着。京成杯オータムハンデキャップ3着を挟み出走のスワンステークスブロードアピール以下を下して重賞2勝目を挙げた。マイルチャンピオンシップエアジハードの3着ののち、横山典弘から「この馬はスプリンターだよ」と進言され[5]スプリンターズステークスに出走、アグネスワールドらを退けて優勝しG1競走初制覇を遂げた。2000年は年明け初戦の阪急杯を勝つも、高松宮記念で1番人気に支持されるもキングヘイローの4着。その後は京王杯スプリングカップ、セントウルステークスCBC賞の3戦で2着したのが最高の成績で2000年は1勝止まりに終わった。7歳となった2001年も阪急杯、高松宮記念を連続2着し京王杯スプリングカップ3着を挟んで安田記念に出走。9番人気で迎えたレースではオーナー金子真人の指示という道中後方待機[5]から直線で大外から差し込み、2着ブレイクタイムに1馬身差をつけてG1競走2勝目を挙げた[6]。その後骨膜炎を発症して、同年7月に引退[7]。優勝した安田記念が最後のレースとなった。

競走成績

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以下の内容は、JBISサーチ[4]およびnetkeiba.com[8]に基づく。

年月日 競馬場 競走名


オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量
kg
距離馬場 タイム
上り3F
タイム差 勝ち馬/(2着馬)
1997. 1. 6 中山 4歳新馬 16 2 4 1.7 (1人) 1着 岡部幸雄 55 芝1600m(重) 1:39.8(38.4) -0.2 (グレートクリア)
2. 1 東京 セントポーリア賞 500 14 5 7 3.9 (1人) 3着 岡部幸雄 55 芝1800m(良) 1:49.1(35.3) 0.6 インターパンチ
2. 16 東京 春菜賞 500 13 7 11 出走取消 岡部幸雄 55 芝1400m(重) メイショウデンゲキ
4. 19 新潟 わらび賞 500 15 5 9 3.1 (1人) 2着 小林久晃 55 芝1600m(稍) 1:35.7(36.7) 0.0 ユウキフジ
5. 4 東京 八重桜賞 500 6 5 5 2.0 (1人) 1着 横山典弘 55 芝1600m(良) 1:36.8(33.9) -0.2 (ドゥーワップ)
6. 1 東京 駒草賞 900 15 3 5 2.5 (1人) 2着 横山典弘 55 芝2000m(良) 2:01.6(34.3) 0.0 トーアステルス
1998. 2. 1 京都 宇治川特別 900 16 6 11 7.6 (3人) 4着 角田晃一 56 芝1400m(良) 1:22.5(36.0) 0.5 レイシアトル
2. 21 東京 春光賞 900 16 8 15 2.6 (1人) 1着 横山典弘 56 芝1600m(稍) 1:34.8(34.1) 0.0 (グリーンブリッツ)
3. 15 中山 ブラッドストーンS 1600 14 1 1 3.5 (2人) 1着 横山典弘 56 芝1600m(良) 1:35.3(36.7) -0.5 (ニッポーアトラス)
4. 11 中山 ダービー卿チャレンジT GIII 11 2 2 3.8 (2人) 1着 岡部幸雄 56 芝1600m(稍) 1:34.3(34.6) -0.3 ケイワンバイキング
5. 16 東京 京王杯スプリングC GII 16 7 13 8.6 (4人) 3着 後藤浩輝 56 芝1400m(良) 1:20.7(35.0) 0.6 タイキシャトル
6. 14 東京 安田記念 GI 17 7 13 11.5 (2人) 11着 後藤浩輝 58 芝1600m(不) 1:39.5(38.8) 2.0 タイキシャトル
1999. 8. 8 新潟 関屋記念 GIII 18 7 14 5.8 (3人) 2着 蛯名正義 56 芝1600m(良) 1:32.0(35.7) 0.4 リワードニンファ
9. 12 中山 京成杯オータムH GIII 15 2 3 1.8 (1人) 3着 柴田善臣 57 芝1600m(良) 1:32.9(35.6) 0.1 サンライズアトラス
10. 30 京都 スワンS GII 12 6 8 1.6 (1人) 1着 蛯名正義 57 芝1400m(良) 1:20.2(33.6) -0.3 ブロードアピール
11. 21 京都 マイルCS GI 18 7 15 3.8 (2人) 3着 武豊 57 芝1600m(良) 1:33.2(34.9) 0.4 エアジハード
12. 19 中山 スプリンターズS GI 16 5 10 3.8 (2人) 1着 横山典弘 57 芝1200m(良) 1:08.2(34.7) 0.0 アグネスワールド
2000. 2. 27 阪神 阪急杯 GIII 12 3 3 1.6 (1人) 1着 横山典弘 58 芝1200m(良) 1:08.7(34.3) -0.2 ディヴァインライト
3. 26 中京 高松宮記念 GI 17 8 16 2.2 (1人) 4着 横山典弘 57 芝1200m(良) 1:08.7(35.2) 0.1 キングヘイロー
5. 14 東京 京王杯スプリングC GII 18 7 13 4.4 (2人) 2着 横山典弘 59 芝1400m(良) 1:21.3(34.8) 0.3 スティンガー
6. 4 東京 安田記念 GI 18 4 8 4.9 (2人) 9着 横山典弘 58 芝1600m(良) 1:34.6(35.1) 0.7 フェアリーキングプローン
9. 10 阪神 セントウルS GIII 16 7 14 2.4 (1人) 2着 横山典弘 59 芝1200m(良) 1:07.6(33.4) 0.0 ビハインドザマスク
10. 1 中山 スプリンターズS GI 16 1 2 4.2 (2人) 3着 横山典弘 57 芝1200m(稍) 1:08.8(35.3) 0.2 ダイタクヤマト
11. 19 京都 マイルCS GI 18 8 18 4.9 (2人) 8着 横山典弘 57 芝1600m(良) 1:33.2(35.5) 0.6 アグネスデジタル
12. 16 中京 CBC賞 GII 16 4 8 4.5 (2人) 2着 横山典弘 59 芝1200m(良) 1:08.1(34.2) 0.2 トロットスター
2001. 2. 25 阪神 阪急杯 GIII 14 3 3 2.3 (1人) 2着 横山典弘 59 芝1200m(良) 1:08.8(34.3) 0.1 ダイタクヤマト
3. 25 中京 高松宮記念 GI 18 7 13 4.0 (3人) 2着 横山典弘 57 芝1200m(良) 1:08.5(34.6) 0.1 トロットスター
5. 13 東京 京王杯スプリングC GII 18 6 12 2.5 (1人) 3着 横山典弘 59 芝1400m(良) 1:20.2(34.8) 0.1 スティンガー
6. 3 東京 安田記念 GI 18 8 17 20.1 (9人) 1着 横山典弘 58 芝1600m(良) 1:33.0(34.8) -0.2 ブレイクタイム

種牡馬時代

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2002年から社台スタリオンステーション種牡馬となり[9]、2007年からブリーダーズ・スタリオン・ステーション[9]、2011年10月からは熊本県にある本田土寿牧場[9]それぞれ繋養されていた。オーストラリアへのシャトルも行われた[9][10]。 2015年7月22日、本田土寿牧場で心臓麻痺のため死亡した[2]。21歳没。

主な産駒

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血統表

[編集]
ブラックホーク血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ヌレイエフ系
[§ 2]

Nureyev
1977 鹿毛
父の父
Northern Dancer
1961 鹿毛
Nearctic Nearco
Lady Angela
Natalma Native Dancer
Almahmoud
父の母
Special
1969 鹿毛
Forli Aristophanes
Trevisa
Thong Nantallah
Rough Shod

シルバーレーン
Silver Lane
1985 黒鹿毛
Silver Hawk
1979 鹿毛
Roberto Hail to Reason
Bramalea
Gris Vitesse Amerigo
Matchiche
母の母
Strait Lane
1974 黒鹿毛
Chieftain Bold Ruler
Pocahontas
Level Sands Mahmoud
Crawfish
母系(F-No.) シルバーレーン(USA)系(FN:5-g) [§ 3]
5代内の近親交配 Nearco 4 × 5 = 9.38%, Mahmoud 5 × 4 = 9.38%, Hyperion 5 × 5 =6.25%, Nasrullah 5 × 5 = 6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ [30]
  2. ^ [31]
  3. ^ [30]
  4. ^ [30][31]

脚注

[編集]

注釈

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o ブラックホーク(GB)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  2. ^ a b ブラックホークが死亡、21歳…2001年の安田記念などGI2勝」『netkeiba.com』2015年7月23日。2015年7月23日閲覧。
  3. ^ 『週刊100名馬 99』産業経済新聞社。 
  4. ^ a b ブラックホーク(GB) 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  5. ^ a b 競馬最強の法則』(KKベストセラーズ)2010年6月号・pp.63 - 68
  6. ^ 血に宿るマイルの才能がついに開花 2001年 ブラックホーク”. 安田記念 歴代優勝馬ピックアップ. JRA-VAN. 2021年4月25日閲覧。
  7. ^ アラカルト”. 競馬ニホン (2001年7月22日). 2011年10月26日閲覧。 “ブラックホークが馬名登録を抹消”
  8. ^ ブラックホークの競走成績”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. 2021年4月25日閲覧。
  9. ^ a b c d ブラックホークが熊本へ移動”. 競走馬のふるさと案内所. 馬産地ニュース (2011年10月24日). 2011年10月26日閲覧。
  10. ^ シャトル種牡馬7頭が出発」『netkeiba.com』2007年8月8日。2011年10月26日閲覧。
  11. ^ アヤパン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  12. ^ ブラックショコラ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  13. ^ ナムラベンケイ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  14. ^ シロクン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  15. ^ 白毛馬シロクンのオッズカード発売」『netkeiba.com』Net Dreamers Co., Ltd.、2006年1月26日。2021年4月25日閲覧。
  16. ^ クーヴェルチュール”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  17. ^ チェレブラーレ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  18. ^ ブルーホーク”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  19. ^ コウセイカズコ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  20. ^ フサイチオフトラ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  21. ^ チェレブリタ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  22. ^ ビービーバイラ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  23. ^ ストロングジョイス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  24. ^ 豪年度代表馬はタイフーントレーシー”. 新着情報. Japan Horse Navigation System (2010年9月22日). 2011年10月26日閲覧。
  25. ^ Black And Bent”. 2015年2月5日閲覧。
  26. ^ セイカアレグロ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  27. ^ ムツミマックス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  28. ^ キミニコイシテ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  29. ^ リーダーズボード”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  30. ^ a b c ブラックホーク(GB) 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。
  31. ^ a b ブラックホークの血統表”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. 2021年4月25日閲覧。
  32. ^ a b 【世界の馬主紹介 Vol.11】ロイド・ウェバー”. JRA-VAN ver. World -コラム-. JRA-VAN. 2021年4月25日閲覧。
  33. ^ 【競馬】繁殖牝馬シルバーレーンが新興牧場にもたらした「奇跡」(1)”. web Sportiva. 集英社 (2013年5月19日). 2021年4月25日閲覧。
  34. ^ 【競馬】繁殖牝馬シルバーレーンが新興牧場にもたらした「奇跡」(2)”. web Sportiva. 集英社 (2013年5月19日). 2021年4月25日閲覧。
  35. ^ ブラックホークを訪ねて~ブリーダーズスタリオンステーション”. 競走馬のふるさと案内所 馬産地コラム. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年4月25日閲覧。

外部リンク

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