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シンザン記念

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シンザン記念
Shinzan Kinen[1]
第50回シンザン記念(2016年1月10日)
優勝馬:ロジクライ(画像左手奥)
開催国 日本の旗日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 京都競馬場
創設 1967年1月15日
2024年の情報
距離 芝1600m
格付け GIII
賞金 1着賞金4100万円
出走条件 サラ系3歳(国際)(特指)
負担重量 馬齢(#競走条件を参照)
出典 [2][3]
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シンザン記念(シンザンきねん)は、日本中央競馬会(JRA)が京都競馬場で施行する中央競馬重賞競走GIII)である。競馬番組表での名称は「日刊スポーツ賞 シンザン記念(にっかんスポーツしょう シンザンきねん)」と表記している[3]

競走名の「シンザン」は1964年に日本競馬史上2頭目の三冠皐月賞東京優駿菊花賞)制覇を達成、翌年も天皇賞(秋)有馬記念を優勝し「五冠馬」と呼ばれている[4]。 1984年に顕彰馬に選出されたことを称え、京都競馬場には銅像が建立されている[5]

正賞は日刊スポーツ新聞社[3]

概要

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シンザン像(京都競馬場)

本競走はシンザンを記念し、1967年に4歳(現3歳)馬限定の重賞として創設された[5]。創設以来、1980年と1994年に阪神競馬場、2021年から2023年まで中京競馬場で施行された(後述)以外は、京都競馬場・芝1600m(外回り)で変わらず行われている[5]

外国産馬は1995年から、地方競馬所属馬は1996年からそれぞれ出走可能になった[5]ほか、2009年からは外国馬も出走可能な国際競走になった[5]

シンザンの血を持つ馬は、初年度産駒のシンザンホマレ(4着)や、1971年のシングン(2着)、2015年のレンイングランド(5着)らが出走したが、これまでに勝利した馬はいない。

本競走の創設にあたり、中京馬主協会はシンザンの馬主であった橋元幸吉が所属していたこともあり中京競馬場での施行を希望していたが、日本中央競馬会は京都競馬場で施行することを決め、代わりに中京大賞典[注 1]が創設された[7]。なお、実際に本競走は京都競馬場整備工事もあり、2021年からの3年間、中京競馬場で施行されている。

競走条件

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以下の内容は、2024年現在[2][3][8]のもの。

出走資格:サラ系3歳

  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(認定馬のみ、2頭まで)
  • 外国調教馬(優先出走)
  • 負担重量:馬齢重量(57kg、牝馬2kg減)


賞金

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2024年の1着賞金は4100万円で、以下2着1600万円、3着1000万円、4着620万円、5着410万円[2][3]

歴史

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  • 1967年 - 4歳馬による重賞競走「シンザン記念」として創設[5]
  • 1974年 - 名称を「日刊スポーツ賞 シンザン記念」に変更[5]
  • 1984年 - グレード制施行によりGIII[注 2]に格付け。
  • 1995年 - 混合競走に指定、外国産馬が出走可能になる[5]
  • 1996年 - 特別指定交流競走に指定、地方所属馬が2頭まで出走可能となる[5]
  • 2001年 - 馬齢表示を国際基準へ変更したことに伴い、出走条件を「3歳」に変更。
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格により、格付表記をJpnIIIに変更[5]
  • 2009年
    • 国際競走に指定され、外国馬が8頭まで出走可能となる[5]
    • 格付表記をGIII(国際格付)に変更[5]
  • 2015年
    • 出走可能頭数を18頭に拡大。
    • 外国馬の出走枠を9頭に変更。
  • 2021年 - 京都競馬場の整備工事に伴い、中京競馬場で施行[9][10]。このため、出走可能頭数が16頭に変更される(2022年・2023年も同様)。
  • 2024年 - 負担重量を馬齢重量に変更。
  • 2025年 - 阪神競馬場のリフレッシュ工事に伴う開催日割の変更に伴い、中京競馬場芝1600mで施行予定。

歴代優勝馬

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距離はすべて芝コース。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1967年1月15日 京都 1600m タイギヨウ 牡3 1:39.0 武邦彦 武平三 中山芳雄
第2回 1968年1月15日 京都 1600m ヒカリオー 牡3 1:41.0 領家政蔵 田中好雄 松本市三郎
第3回 1969年1月15日 京都 1600m ファインハピー 牝3 1:38.8 簗田善則 坪重兵衛 吉田久博
第4回 1970年1月15日 京都 1600m ハイプリンス 牡3 1:36.9 高橋成忠 佐藤勇 吉嶺一徳
第5回 1971年1月24日 京都 1600m フイドール 牡3 1:42.3 松本善登 武田文吾 小原菊枝
第6回 1972年1月23日 京都 1600m シンモエダケ 牝3 1:38.5 藤岡範士 田之上勲 久保光吉
第7回 1973年1月14日 京都 1600m ディクタボーイ 牡3 1:38.8 柴田政見 布施正 今井重雄
第8回 1974年1月13日 京都 1600m ナニワライト 牡3 1:37.0 清水英次 荻野光男 西田アヤ
第9回 1975年1月12日 京都 1600m エリモジョージ 牡3 1:38.4 福永洋一 大久保正陽 山本慎一
第10回 1976年1月11日 京都 1600m バンブトンシェード 牡3 1:39.3 久保敏文 伊藤修司 樋口正蔵
第11回 1977年1月16日 京都 1600m テンザンサクラ 牡3 1:38.1 河内洋 松永善晴 平野三郎
第12回 1978年1月15日 京都 1600m ラブリトウショウ 牝3 1:37.0 小谷内秀夫 戸山為夫 トウショウ産業(株)
第13回 1979年1月14日 京都 1600m テルノエイト 牡3 1:37.2 飯田明弘 清水久雄 中村照彦
第14回 1980年1月13日 阪神 1600m ノトダイバー 牡3 1:38.4 加用正 北橋修二 (有)能登
第15回 1981年1月11日 京都 1600m ヒロノワカコマ 牡3 1:35.8 河内洋 伊藤修司 伊藤裕子
第16回 1982年1月10日 京都 1600m シルクテンザンオー 牡3 1:36.8 伊藤清章 伊藤修司 中山信一
第17回 1983年1月9日 京都 1600m メジロモンスニー 牡3 1:36.7 清水英次 大久保正陽 メジロ商事(株)
第18回 1984年1月15日 京都 1600m キタヤマザクラ 牡3 1:36.3 小島貞博 戸山為夫 藤本龍也
第19回 1985年1月13日 京都 1600m ライフタテヤマ 牡3 1:37.5 猿橋重利 安田伊佐夫 辻幸雄
第20回 1986年1月12日 京都 1600m フレッシュボイス 牡3 1:37.3 古小路重男 境直行 円城和男
第21回 1987年1月11日 京都 1600m ヤマニンアーデン 牡3 1:38.4 田島信行 池江泰郎 土井宏二
第22回 1988年1月10日 京都 1600m ラガーブラック 牡3 1:37.2 村本善之 大久保正陽 奥村啓二
第23回 1989年1月15日 京都 1600m ファンドリポポ 牝3 1:37.4 西浦勝一 夏村辰男 水戸富雄
第24回 1990年1月14日 京都 1600m ニチドウサンダー 牡3 1:36.0 増井裕 白井寿昭 山田敏夫
第25回 1991年1月13日 京都 1600m ミルフォードスルー 牝3 1:35.7 河内洋 田中耕太郎 則武清司
第26回 1992年1月19日 京都 1600m マヤノペトリュース 牡3 1:35.8 田原成貴 坂口正大 田所祐
第27回 1993年1月17日 京都 1600m アンバーライオン 牡3 1:35.9 田所秀孝 鹿戸幸治 リボー(株)
第28回 1994年1月16日 阪神 1600m ナムラコクオー 牡3 1:36.8 上村洋行 野村彰彦 奈村信重
第29回 1995年1月15日 京都 1600m メイショウテゾロ 牡3 1:34.5 上籠勝仁 星川薫 松本好雄
第30回 1996年1月14日 京都 1600m ゼネラリスト 牡3 1:34.5 松永幹夫 山本正司 マエコウファーム(有)
第31回 1997年1月15日 京都 1600m シーキングザパール 牝3 1:34.6 武豊 佐々木晶三 植中倫子
第32回 1998年1月18日 京都 1600m ダンツシリウス 牝3 1:36.8 四位洋文 山内研二 山元哲二
第33回 1999年1月17日 京都 1600m フサイチエアデール 牝3 1:34.6 武豊 松田国英 関口房朗
第34回 2000年1月9日 京都 1600m ダイタクリーヴァ 牡3 1:35.4 高橋亮 橋口弘次郎 (有)太陽ファーム
第35回 2001年1月8日 京都 1600m ダービーレグノ 牡3 1:35.4 幸英明 高橋成忠 (株)ダービー社
第36回 2002年1月14日 京都 1600m タニノギムレット 牡3 1:34.8 武豊 松田国英 谷水雄三
第37回 2003年1月12日 京都 1600m サイレントディール 牡3 1:34.8 武豊 池江泰郎 金子真人
第38回 2004年1月12日 京都 1600m グレイトジャーニー 牡3 1:35.4 武豊 池江泰郎 (有)ノースヒルズマネジメント
第39回 2005年1月10日 京都 1600m ペールギュント 牡3 1:35.7 武豊 橋口弘次郎 (有)サンデーレーシング
第40回 2006年1月9日 京都 1600m ゴウゴウキリシマ 牡3 1:34.4 石橋守 梅田康雄 西村新一郎
第41回 2007年1月8日 京都 1600m アドマイヤオーラ 牡3 1:35.1 岩田康誠 松田博資 近藤利一
第42回 2008年1月13日 京都 1600m ドリームシグナル 牡3 1:35.4 岩田康誠 西園正都 セゾンレースホース(株)
第43回 2009年1月11日 京都 1600m アントニオバローズ 牡3 1:35.3 角田晃一 武田博 猪熊広次
第44回 2010年1月10日 京都 1600m ガルボ 牡3 1:34.3 池添謙一 清水英克 石川一義
第45回 2011年1月9日 京都 1600m レッドデイヴィス 騸3 1:34.0 浜中俊 音無秀孝 (株)東京ホースレーシング
第46回 2012年1月8日 京都 1600m ジェンティルドンナ 牝3 1:34.3 C.ルメール 石坂正 (有)サンデーレーシング
第47回 2013年1月6日 京都 1600m エーシントップ 牡3 1:34.3 浜中俊 西園正都 (株)栄進堂
第48回 2014年1月12日 京都 1600m ミッキーアイル 牡3 1:33.8 浜中俊 音無秀孝 野田みづき
第49回 2015年1月11日 京都 1600m グァンチャーレ 牡3 1:34.8 武豊 北出成人 松本俊廣
第50回 2016年1月10日 京都 1600m ロジクライ 牡3 1:34.1 浜中俊 須貝尚介 久米田正明
第51回 2017年1月8日 京都 1600m キョウヘイ 牡3 1:37.6 高倉稜 宮本博 瀬谷隆雄
第52回 2018年1月8日 京都 1600m アーモンドアイ 牝3 1:37.1 戸崎圭太 国枝栄 (有)シルクレーシング
第53回 2019年1月6日 京都 1600m ヴァルディゼール 牡3 1:35.7 北村友一 渡辺薫彦 (株)G1レーシング
第54回 2020年1月12日 京都 1600m サンクテュエール 牝3 1:35.9 C.ルメール 藤沢和雄 (有)キャロットファーム
第55回 2021年1月10日 中京 1600m ピクシーナイト 牡3 1:33.3 福永祐一 音無秀孝 (有)シルクレーシング
第56回 2022年1月9日 中京 1600m マテンロウオリオン 牡3 1:34.1 横山典弘 昆貢 寺田千代乃
第57回 2023年1月8日 中京 1600m ライトクオンタム 牝3 1:33.7 武豊 武幸四郎 (有)社台レースホース
第58回 2024年1月8日 京都 1600m ノーブルロジャー 牡3 1:34.5 川田将雅 吉岡辰弥 (株)ノルマンディーサラブレッドレーシング

脚注

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注釈

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  1. ^ 1971年に高松宮杯(現・高松宮記念)が創設されたことに伴い廃止[6]
  2. ^ 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。

出典

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  1. ^ IFHA 2016 Nikkan Sports Sho Shinzan Kinen - 国際競馬統括機関連盟(IFHA) 2016年1月7日閲覧。
  2. ^ a b c 重賞競走一覧(レース別・関西)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 1. 2024年4月30日閲覧。
  3. ^ a b c d e 2024年第1回京都競馬番組” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年4月30日閲覧。
  4. ^ 2024年度第1回京都競馬特別レース名解説(第3日)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 2. 2024年4月30日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l 歴史・コース:シンザン記念 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2024年4月30日閲覧。
  6. ^ 中央競馬ピーアール・センター/企画編集『中京競馬40年のあゆみ』日本中央競馬会中京競馬場、1993年、28-29頁。 
  7. ^ 『中京馬主協会50年史 : ふれあい、かさねて』中京馬主協会、2003年、56-57頁。 
  8. ^ 中央競馬指定交流競走に出走する地方競馬所属馬の決定方法(2024年度春季競馬)” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年4月30日閲覧。
  9. ^ 令和3年度の重賞競走の主な変更点について”. 日本中央競馬会 (2020年10月19日). 2020年10月20日閲覧。
  10. ^ 令和5年開催日割(PDF)日本中央競馬会、2022年10月17日閲覧

各回競走結果の出典

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関連項目

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  • シンザン - 本競走の冠名となっている馬(1964年三冠馬)

外部リンク

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