北村友一
北村友一 | |
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麦秋Sパドック(2019年6月2日) | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 滋賀県 |
生年月日 | 1986年10月3日(38歳) |
身長 | 162.6cm |
体重 | 46.9kg |
血液型 | A型 |
騎手情報 | |
所属団体 | JRA |
所属厩舎 |
栗東・田島良保 (2006.3.1 - 2007.8.31) 栗東・フリー (2007.9.1 -) |
初免許年 | 2006年 |
免許区分 | 平地[1] |
重賞勝利 | 34勝(中央30勝、地方4勝) |
G1級勝利 | 7勝(中央5勝、地方2勝) |
北村 友一(きたむら ゆういち、1986年10月3日 - )は、中央競馬・栗東トレーニングセンターに所属する騎手。
来歴
[編集]2006年、2月に競馬学校を卒業し騎手免許を取得、田島良保厩舎所属騎手としてデビュー。同期の騎手には田中博康、的場勇人がいる。初年度は14勝を挙げ中央競馬関西放送記者クラブ賞を受賞した[2]。
2007年、第1回新潟競馬において11勝、2着5回、3着3回の成績で初の開催リーディングジョッキーを獲得。10月8日京都12Rで走行妨害を受け落馬。当初JRAより頭部外傷と発表されたが、その後の精密検査で右手首骨折が判明。手術を受け年内復帰は絶望視されていたが、12月8日復帰、15日に復帰後初勝利を記録している。
2008年10月4日札幌3Rにて通算100勝を達成、仲の良い藤岡佑介騎手がプラカードを持った。10月18日、デイリー杯2歳ステークスをシェーンヴァルトで制し、デビュー3年目にして重賞競走を初制覇した。また同馬にて翌年の皐月賞・東京優駿に騎乗し4着・6着と結果を残す。
2009年ミヤビランベリで目黒記念・七夕賞を優勝するなど、7月まで39勝を挙げる活躍を見せるも、7月19日札幌12Rにて落馬のため左上腕骨を骨折。12月12日の復帰まで長期休養となる[3]。
2012年夏の小倉開催では北九州記念に優勝し、JRA通算300勝を達成するなど活躍したことが評価され、小倉ターフ賞を受賞した。2018年にも同賞を受賞している[4]。2012年9月17日の阪神開催にて落馬し、右手を骨折。約2ヶ月半戦線を離脱した[5]。
2013年11月2日、京都2Rでミンディに騎乗した際に内側に斜行し、オブシディアンの進路を妨害したため開催日4日間の騎乗停止となった。この処分が告げられた後、検量裁決室を退出する際に机を持ち上げて倒すという粗暴な行為を行ったことにより、更に開催日2日間の騎乗停止が加重制裁として科された。処分決定直後の行為による加重制裁に加え、物損行為に対する騎乗停止処分という点でも前代未聞の事態に発展した[6]。
2018年の全日本2歳優駿でノーヴァレンダに騎乗し優勝し、JpnI競走制覇を成し遂げた[7]。
2019年の大阪杯でアルアインに騎乗、9番人気ながら最後の直線で馬群から鋭く抜け出し、2着キセキをクビ差退けて優勝。前年のGI制覇に続いて初のJRA・GI制覇を果たすと[8]、秋華賞をクロノジェネシスで、阪神ジュベナイルフィリーズをレシステンシアで勝利し、1年間で中央GI3勝を挙げた。
2020年の宝塚記念と有馬記念でクロノジェネシスに騎乗しグランプリ春秋連覇を達成。
2020年12月1日、滋賀県警米原警察署の一日署長に就任した[9]。
2021年1月2日に一般女性と入籍することを発表した[10]。
2021年5月2日、阪神競馬第2競走で落馬し、椎体骨折および右肩甲骨骨折と診断され手術を行い、後日に背骨8本以上の骨折が見られ、まともに歩けるようになるまで、かなりの日数を必要とするなどで、復帰まで1年以上かかることが発表された[11]。
2022年5月17日に1年ぶりに調教騎乗を再開した[12][13]。
2022年6月11日にレースに復帰し、同月26日阪神競馬第10競走・花のみちステークスをオーヴァーネクサスで制し、復帰後初勝利を挙げた[14]。
2022年6月19日に第一子となる娘が誕生。
エピソード
[編集]- 上記の裁決室内に於ける出来事から、競馬ファンからは『机』の愛称で呼ばれることが多くなっている(競馬界に著名な「キタムラ」と「ユウイチ」が既に居るため、彼らと呼び分ける意味もある)。後年藤岡佑介がnetkeiba内で掲載しているコラム『with佑』に出演した際には北村自身この愛称について言及している。また親交のある安田翔伍師のTwitterには北村が机に手をかけている写真が投稿されていたり、北村と共にオメガパフュームで平安ステークスを制した直後に安田が投稿したツイートには「#机」のハッシュタグが使われている。
騎手成績
[編集]日付 | 競馬場・開催 | 競走名 | 馬名 | 頭数 | 人気 | 着順 | |
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初騎乗 | 2006年3月4日 | 1回阪神3日3R | 3歳未勝利 | ソリッドスウィート | 15頭 | 13 | 11着 |
初勝利 | 2006年3月19日 | 1回中京6日7R | 4歳上500万円下 | ゴッドヘイロー | 16頭 | 12 | 1着 |
重賞初騎乗 | 2006年12月3日 | 4回中京2日11R | 中日新聞杯 | イーグルドライバー | 13頭 | 13 | 4着 |
重賞初勝利 | 2008年10月18日 | 4回京都3日11R | デイリー杯2歳S | シェーンヴァルト | 12頭 | 3 | 1着 |
GI初騎乗 | 2008年5月18日 | 2回東京8日11R | ヴィクトリアマイル | タイキマドレーヌ | 18頭 | 15 | 12着 |
GI初勝利 | 2018年12月19日 | 10回川崎3日11R | 全日本2歳優駿 | ノーヴァレンダ | 14頭 | 5 | 1着 |
JRA・GI初勝利 | 2019年3月31日 | 2回阪神4日11R | 大阪杯 | アルアイン | 14頭 | 9 | 1着 |
年度 | 1着 | 2着 | 3着 | 騎乗数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
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2006年 | 14 | 15 | 10 | 291 | .048 | .100 | .134 | 中央競馬関西放送記者クラブ賞 |
2007年 | 45 | 47 | 46 | 591 | .076 | .156 | .234 | |
2008年 | 53 | 59 | 53 | 730 | .073 | .153 | .226 | |
2009年 | 41 | 30 | 28 | 460 | .089 | .154 | .215 | |
2010年 | 53 | 54 | 52 | 682 | .078 | .157 | .233 | |
2011年 | 58 | 47 | 54 | 736 | .079 | .143 | .216 | |
2012年 | 54 | 59 | 53 | 647 | .083 | .175 | .257 | フェアプレー賞、小倉ターフ賞 |
2013年 | 52 | 48 | 54 | 657 | .079 | .152 | .234 | |
2014年 | 43 | 58 | 69 | 729 | .059 | .139 | .233 | |
2015年 | 29 | 40 | 43 | 556 | .052 | .124 | .201 | |
2016年 | 51 | 46 | 38 | 586 | .087 | .166 | .230 | フェアプレー賞 |
2017年 | 65 | 72 | 71 | 678 | .096 | .202 | .307 | |
2018年 | 90 | 84 | 64 | 733 | .123 | .237 | .325 | 小倉ターフ賞 |
2019年 | 85 | 63 | 95 | 664 | .128 | .223 | .366 | |
2020年 | 58 | 59 | 70 | 557 | .104 | .210 | .336 | |
2021年 | 15 | 16 | 16 | 181 | .083 | .171 | .260 | |
2022年 | 14 | 23 | 16 | 236 | .059 | .157 | .225 | |
2023年 | 40 | 34 | 31 | 453 | .088 | .163 | .232 | フェアプレー賞 |
中央 | 860 | 854 | 863 | 10167 | .085 | .169 | .253 | |
地方 | 23 | 19 | 9 | 107 | .215 | .393 | .477 |
主な騎乗馬
[編集]太字はGI(JpnI)競走。
- シェーンヴァルト(2008年デイリー杯2歳ステークス)
- ミヤビランベリ(2009年目黒記念、2009年七夕賞)
- ホッコーパドゥシャ(2009年福島民報杯)
- エーシンホワイティ(2010年ファルコンステークス)
- ダノンヨーヨー(2010年富士ステークス)
- トウカイミステリー(2011年北九州記念)
- スギノエンデバー(2012年北九州記念)
- ヒットザターゲット(2013年京都大賞典)
- マコトブリジャール(2016年福島牝馬ステークス)
- ジューヌエコール (2017年函館スプリントステークス)
- シャイニングレイ (2017年CBC賞)
- リバティハイツ (2018年フィリーズレビュー)
- オウケンビリーヴ(2018年クラスターカップ)
- ダノンスマッシュ (2018年京阪杯、2019年シルクロードステークス)
- ノーヴァレンダ (2018年全日本2歳優駿)
- ヴァルディゼール (2019年シンザン記念)
- クロノジェネシス (2019年クイーンカップ、秋華賞、2020年京都記念、宝塚記念、有馬記念)
- アルアイン (2019年大阪杯)
- レシステンシア (2019年ファンタジーステークス、阪神ジュベナイルフィリーズ、2021年阪急杯)
- デュープロセス(2019年兵庫ゴールドトロフィー)
- オメガパフューム (2020年平安ステークス)
- サラキア(2020年府中牝馬ステークス)
- ファッショニスタ (2020年JBCレディスクラシック)
- ラーゴム(2021年きさらぎ賞)
- ダノンマッキンリー(2024年ファルコンステークス)
- トータルクラリティ(2024年新潟2歳ステークス)
- シュヴァリエローズ (2024年京都大賞典、ステイヤーズステークス)
- クロワデュノール(2024年東京スポーツ杯2歳ステークス)
- ビッグシーザー(2024年京阪杯)
表彰
[編集]- 2006年中央競馬関西放送記者クラブ賞
- 2012年、2018年小倉ターフ賞
- 2012年、2016年、2023年フェアプレー賞
出典
[編集]- ^ “平成28年度 騎手免許試験合格者” (PDF). 日本中央競馬会 (2016年2月11日). 2016年4月6日閲覧。
- ^ “北村友一騎手、関西放送記者クラブ賞を受賞”. netkeiba.com. 2019年10月13日閲覧。
- ^ “北村友一騎手、12日の中京競馬で復帰へ”. サンケイスポーツ (2009年12月4日). 2019年10月13日閲覧。
- ^ “「小倉ターフ賞」受賞した北村友騎手に授賞式”. サンケイスポーツ (2018年9月3日). 2019年10月13日閲覧。
- ^ “落馬骨折の北村友一騎手、今週中京で復帰”. スポーツニッポン (2012年11月28日). 2019年10月13日閲覧。
- ^ “北村友 裁決室で大暴れ…処分に不満、机持ち上げて倒す”. スポーツニッポン (2013年11月3日). 2019年10月13日閲覧。
- ^ “【川崎・全日本2歳優駿】ノーヴァ3連勝頂点!”. スポーツニッポン (2018年12月19日). 2019年10月13日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL. “【大阪杯】皐月賞馬アルアインがGI2勝目!北村友騎手はGI初制覇”. SANSPO.COM. 2019年3月31日閲覧。
- ^ “北村友「地元に貢献できて良かった」 米原警察署の一日署長に就任 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2020年12月2日閲覧。
- ^ “北村友が結婚!2日に入籍、一般女性と 公私ともに「飛躍の一年にしたい」 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年1月3日閲覧。
- ^ “北村友は復帰まで1年以上の見込み | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年5月12日閲覧。
- ^ “北村友一が1年ぶりに調教騎乗を再開「ようやくここまで来れた」昨年5月に落馬負傷”. 東スポ競馬. 2022年5月17日閲覧。
- ^ “北村友一騎手1年1カ月ぶりに復帰「パドックでも応援してもらって感謝しかない」/中京4R”. 日刊スポーツ (2022年6月11日). 2022年6月11日閲覧。
- ^ “【花のみちS】北村友一騎手、ケガから復帰後初勝利「ホッとしました」 - スポニチ Sponichi Annex ギャンブル”. スポニチ Sponichi Annex. 2022年6月26日閲覧。
- ^ “北村友一の年度別成績”. netkeiba.com. 2020年6月28日閲覧。
- ^ “北村友一の騎手情報”. 楽天競馬. 2020年6月28日閲覧。